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自由時間
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紅茶を飲み終わった後の夕食までの時間が私の自由時間だ。
いつものように部屋で読書をする。
つまらない勉強の本ではなく、魔法学についての本を読み漁るのが私の趣味である。
とは言え、だいたい家にあり書物は読み終えたので新しい本を買って欲しいのだが、そこまでの余裕はきっとないだろう。
無駄の高い税金で生活が圧迫している現状は、貴族でも変わらない。
正直何度も同じ本を読むのは飽きる。
私はため息を吐きながら外に出てみると、夕暮れ時の冷たい風が吹きすさんでいました。
「冷たい...」
そう思いながらもテラスに出て町を見まわします。
私たちのいる階層よりも上の階層を見るとても綺麗なのですが、逆に下の階層を見ると遠くに行くほど見窄らしい建物ばかりになって行きます。
以前の私は中流階級だったので、そこまで酷い環境ではなかったのですが、それよりも下の下流階級、果てまたは貧民になればその生活の貧しさは折り紙つきなのです。
上流階級の者たちが捨てた食料を求めて群がる貧民達の様を、私よく見える様に造形してあるこの町の構造は本当に気に入りません。
貧民や下流階級の者達だって同じ血の通った人間です。
それが痩せ衰えて行く様を見て楽しんでいる今の王政は絶対に間違っていると私は考えているのですが、今の私ではそこまでの権力が無いので何も言えない現状なのでした。
いつかはあそこにいる王を引きずり落としてこの町をより良い方向へと進めたいと考えている私ですが、それは叶わないでしょう。
能力があるないに関わらず、私は女の身なので王となる事ができません。
今まで、このアルガスタに女の王は誕生した事が一度もなく、常に男性が頂点に達王政を揮ってきたという事実が根強く続いているのが現状です。
そんな状況はもう終わりにしないといけないと思いつつ、今はしっかりと勉強して教養を伸ばし、魔法の技術をさらに向上させる事こそ、その為の近道だと私は考えています。
そんな物騒な事を考えていると、私の目に緑色の雪みたいな物が映りました。
何だろうと思っていると、どんどんこちらに近づいてきた。
「痛い!」
私の頭にぶつかったそれを確認すると、緑色の小さいドッジボールのような形の妖精がそこ倒れていました。
いつものように部屋で読書をする。
つまらない勉強の本ではなく、魔法学についての本を読み漁るのが私の趣味である。
とは言え、だいたい家にあり書物は読み終えたので新しい本を買って欲しいのだが、そこまでの余裕はきっとないだろう。
無駄の高い税金で生活が圧迫している現状は、貴族でも変わらない。
正直何度も同じ本を読むのは飽きる。
私はため息を吐きながら外に出てみると、夕暮れ時の冷たい風が吹きすさんでいました。
「冷たい...」
そう思いながらもテラスに出て町を見まわします。
私たちのいる階層よりも上の階層を見るとても綺麗なのですが、逆に下の階層を見ると遠くに行くほど見窄らしい建物ばかりになって行きます。
以前の私は中流階級だったので、そこまで酷い環境ではなかったのですが、それよりも下の下流階級、果てまたは貧民になればその生活の貧しさは折り紙つきなのです。
上流階級の者たちが捨てた食料を求めて群がる貧民達の様を、私よく見える様に造形してあるこの町の構造は本当に気に入りません。
貧民や下流階級の者達だって同じ血の通った人間です。
それが痩せ衰えて行く様を見て楽しんでいる今の王政は絶対に間違っていると私は考えているのですが、今の私ではそこまでの権力が無いので何も言えない現状なのでした。
いつかはあそこにいる王を引きずり落としてこの町をより良い方向へと進めたいと考えている私ですが、それは叶わないでしょう。
能力があるないに関わらず、私は女の身なので王となる事ができません。
今まで、このアルガスタに女の王は誕生した事が一度もなく、常に男性が頂点に達王政を揮ってきたという事実が根強く続いているのが現状です。
そんな状況はもう終わりにしないといけないと思いつつ、今はしっかりと勉強して教養を伸ばし、魔法の技術をさらに向上させる事こそ、その為の近道だと私は考えています。
そんな物騒な事を考えていると、私の目に緑色の雪みたいな物が映りました。
何だろうと思っていると、どんどんこちらに近づいてきた。
「痛い!」
私の頭にぶつかったそれを確認すると、緑色の小さいドッジボールのような形の妖精がそこ倒れていました。
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