TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが!!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

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ガルジャックの脅威!②

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「悪いが逃がさないぞ、お前達4人は絶対に...な」

 カツカツと彼の足音が近づいてくるのが分かる。

 まずいと感じた私は痛む体に鞭を打ち立ち上がった。

「むっ? まだ立ち上がれるか、意外にタフだな、ならば次は立ち上がる気力を奪ってやろう」

 彼の本気度は高い。

 言葉だけで私を立てなくしようとしているのがわかります。

「ぐっ...!」

 私が痛む体を必死に動かして脱出しようとしましたが...。

「どこへ行くきだい? マイハニー」

 いつのまにか回り込まれていて強烈な張り手を喰らいました。

 バンッ!! という強烈な音と共に凄まじい衝撃が私に襲いかかります!

「がっ...!」

 体を突かれたはずなのに、脳内が揺らいでまともに立てません。

 ぐらぐらと視線がおぼつかなくなり、彼の顔が3つにも4つにも見えました。

「ようやく立てなくなったようだな、しかしまた逃げられては面倒だ、少し痛いが我慢しろよ」

 彼はそう言うと私の足首掴んで綺麗に脱臼させてきたのです!

 パキッという骨のずれる音がしたかと思えば、突然の激痛に泣き叫ぶ私。

「ッ...! ゥゥゥゥ!!」

 足を押さえながらでも戦う意思を最後まで見せつける。

 片手を奴に向けて残った魔力で水系統の魔法を何度も奴にぶつけましたが...。

「まるで効かんなぁ...、どうやらお前の【極限】状態は終わったみたいだな」

 彼の言う通り、私の【極限】状態は既に終わりを迎えていました。

 しかしこのまま良いようにされてはいけないと思い、体を這わせてでも逃げようとします。

 ピキッ...ピキキ!

「ッ...!」

 足首の激痛に耐えながら身をよじる私を見た彼は拍手をしていました。

「素晴らしい、こんな状況になってもなお戦う意思を見せながら生き残るために体を這わせているとは...、全くもって強い女だよお前は...」

 まるで彼は必死に逃げようとする私を見て楽しんでいるような表情を浮かべていました。

「さあどうする? 次はどうやって逃げる?」

 彼はそう言いながら私に風属性の魔法を投げつけれて遊んでくる。

「がっ!」

 私の体は簡単に吹き飛ばされ、壁に叩きつけられましたが、彼はそんな私に近づいて私にお腹に足をぐりぐりと押し付けてきます。

「ようやく大人しくなったな、強い女が魔力も体力も尽きてぐったりと倒れている姿はいつ見ても興奮するよ...、心も体も強い女をそれより強い男が支配する...! どうだ? それこそが自然の真理のように思わないか?」

 などと好き放題言っている彼の声など今の私には殆ど聞こえていませんでした。

 深い傷を負い、魔力も尽きた事で体が急に眠たくなってきます...。

「うっ...」

 まぶたがどんどん重たくなり、体が休息を欲し始めたので私は敵の目の前で無防備な睡眠を取る事になってしまうのでした...。
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