TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

ケロナ・お城ステージ④

「聞かせて、なんで私達を嫁にしようとしているのかを」

　私の問いにガルジャックは答え始めました。

「なぜ...か、愚問だが答えてやろう」

　彼は一旦戦闘態勢を解いて余裕そうに椅子に座る。

　しかし、戦闘態勢を解いたとは言ってもそれが私の反撃を誘っているようにしか見えないのが怖すぎる。

　どうぞ殴ってきなさいとばかりに隙だらけなのは明らかにこちらの攻撃を誘っているサインだろう。

　わざと隙を見せている所に特大の火力で押し潰しに行っても恐らく躱されるのが目に見えている。

(このままではダメ、どうにかして本当の意味で隙を作らないと...)

　私がそう思っていると、彼は口を動かし始めました。

「俺がお前達を嫁にしようとしている理由はただひとつ...、子作りだよ」

　以外と普通な答えが返ってきて放心してしまう私。

「ただの子作り？　本当に？」

「ああ、ただし俺の認める強い女達だけで結成されたガルジャックハーレムでないと満足できないがな」

「はぁ？」

　その言葉にむしろ私の方が呆気に取られて隙だらけとなってしまった。

　いやだってさぁ...、大規模な大会に割り込んで入ってきて嫁さがしするアホなんて普通いないよね？

　目の前にいるアホ以外には...。

　けどこれで大会の上位者ばかりを狙うのに合点がいった。

　彼は強い女の子を屈服させることに喜びを見出している変態だと言う事が分かっただけでも収穫である。

　なぜなら、絶対に負けるわけにはいかないと言う気分になれるからだ。

(こんな奴の嫁になんて絶対になりたくない！！　これは負けられない！)

「さて、お話はこれで終わりかい？　ならば戦闘を再開することにしよう...、せいぜい足掻いて俺を楽しませてくれよ...」

　彼はきっと私が足掻けば足掻くほど楽しみながらそれを潰してくるのでしょう。

　これだけの力があるのにわざと女の子達を立ち上がらせて嬲るのは本当に良い趣味していると思いますね...。

　勿論悪い意味で。

　しかし、これで振り出しに戻ってしまう。

(結局隙なんてなかったしどうするかな...)

　私がそう思っていると天井が急に破壊され、上から見覚えのある獣鬼の少女が彼に攻撃をしながら叫んでいる姿が瞳に映し出されているのでした。