TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

練習！【改☆】

　俺たちの練習は熾烈を極めるかに思えたのだが...！。

「はいっ！　完璧です！」

　一通り踊る俺達を見ていたミユキからはOKを貰える。

　と言うかミユキはずっと俺たちの踊りを見ていたとは言え、チユキにとっては初めての踊りだと言うのに振り付けが完璧だったので脱帽してしまう。

(あれっ！？　まじで1発でできちゃったよ...、これならもう練習しなくても大丈夫じゃね！？)

　そう思っていたのだが、意外にもヤシャとヨミの2人が踊りにハマってしまい、もっと難しいダンスを踊りたいなどと言い出したので急遽振り付けをちょっとだけ難しくした。

　しかし、その振り付けも一瞬でマスターしてしまったから徐々に雲行きが怪しくなってくるのを感じる...。

(あれっ？　これまずくね？)

　そう！　最初こそ手を振ってジクザグに歩く程度の振り付けだったのだが、この短時間でターンやスピンを活用するような踊りに変貌し始めたのである！。

　その結果、今度は俺の方が皆の踊りについていけなくなってしまう。

「ちょっ...ちょっと休憩...」

　俺だけがバテる中、他の4人はメキメキと踊りを練習し、たった1週間の内に見違えるほど成長してしまった！。

　何というか...、JSアイドルのような雰囲気を俺以外の全員が出し始め、当日直前にはオーラの様な物まで漂い始めたので驚いてしまう。

(これは...、もしかしたらもしかするぞ...！)

　少し興奮してきた俺だが、勿論高難易度の踊りを踊るのは他4人であり、俺がセンターを務める事に変わりはないのだが、正直言って今の俺がこの子達のセンターを務めるのが若干の不安となっているのは言うまでもないだろう。

(おいおいおい、俺だけ変な目で見られないだろうな？　ちょっと不安だぞ...)

　この中で明らかに踊りのレベルが低い俺がセンターを取っているという現状が凄く恥ずかしい事のように思えてしまうのだ。

　しかし、そもそも俺が今回の企画を考えてこなければこのイベントがなかったのも事実！。

　なので少々の事は無問題もーまんたいと言っておこう。

　俺は胸を張って自分のできる範囲での踊りを披露すれば良いのだからな！。

　むふん♪ と俺が鼻息を荒げる中、ついに本番当日へのリミットは迫ってきているのでした。