782 / 968
大きな狼【改☆】
しおりを挟む
ケロナ先導の元、ついに目的地が見えてきた。
「あいつか!」
俺の声を間近で聞いていたケロナもコクリと首を縦に振る。
「そうみたいだね」
大きな狼のような魔物がヤシャを狙うのを庇いながら戦うリウの姿が見えた。
リウの腕からは少々の血が流れ落ちており痛々しく流れ落ちる様を見て、俺の怒りの感情がむき出しになる!!。
「ケロナ...、や~っておしまい!!」
ここまできても勿論他人任せ。
俺は戦えないからしょうがないのだ。
しかし、彼女は一旦歩みを止めてからヨミにこんな事を言い始めた。
「ヨミ、一人でやってみろ」
その言葉に俺は困惑する。
「いや...、流石に無理があるだろ!! リウがヤシャを庇いながらとは言え苦戦する相手だぞ!? 正気か?」
はっきり言っておく。
俺の妹であるリウは結構強い。
どれくらい強いかというと、小規模の旅団くらいなら一人で殲滅できるくらいには強力なのだ。
そのリウが足手まといを守りながらとはいえ苦戦する相手に5歳児を最前線に出すなど自殺行為だと言ったのだが...。
それを無視してヨミの頭を撫でる。
「やれるな? ヨミ」
その言葉に対しヨミは...。
「はいっ! ケロナさん!」
と答えて真っ先に駆け出した!!。
それを見た俺はついつい声を荒げる!。
「まさか!! 一人で戦わせるのか!?」
「ああ、そうだ」
信じられないと言った表情で諭す俺とは違い、ケロナの表情はいるになく真剣だった。
肩で息をしながら狼の攻撃を受け続けているリウに加勢するような形で敵に斬撃をおみまいする!!。
ザシュッ!! という音と共に狼の肉が裂けた!。
「だ...誰っ!?」
リウがヨミを見て驚いていると...。
「ヨミちゃん!!」
と声をあげるヤシャ。
「ヤシャちゃんの知り合い!?」
「うんっ! 友達なんだ!」
ヨミの登場にニコニコしているヤシャの様子が遠くからでも伺えるのだが...。
「本当に行かなくていいのか?」
「良い」
と静かに呟き、事の成り行きを眺めるケロナなのだった。
「あいつか!」
俺の声を間近で聞いていたケロナもコクリと首を縦に振る。
「そうみたいだね」
大きな狼のような魔物がヤシャを狙うのを庇いながら戦うリウの姿が見えた。
リウの腕からは少々の血が流れ落ちており痛々しく流れ落ちる様を見て、俺の怒りの感情がむき出しになる!!。
「ケロナ...、や~っておしまい!!」
ここまできても勿論他人任せ。
俺は戦えないからしょうがないのだ。
しかし、彼女は一旦歩みを止めてからヨミにこんな事を言い始めた。
「ヨミ、一人でやってみろ」
その言葉に俺は困惑する。
「いや...、流石に無理があるだろ!! リウがヤシャを庇いながらとは言え苦戦する相手だぞ!? 正気か?」
はっきり言っておく。
俺の妹であるリウは結構強い。
どれくらい強いかというと、小規模の旅団くらいなら一人で殲滅できるくらいには強力なのだ。
そのリウが足手まといを守りながらとはいえ苦戦する相手に5歳児を最前線に出すなど自殺行為だと言ったのだが...。
それを無視してヨミの頭を撫でる。
「やれるな? ヨミ」
その言葉に対しヨミは...。
「はいっ! ケロナさん!」
と答えて真っ先に駆け出した!!。
それを見た俺はついつい声を荒げる!。
「まさか!! 一人で戦わせるのか!?」
「ああ、そうだ」
信じられないと言った表情で諭す俺とは違い、ケロナの表情はいるになく真剣だった。
肩で息をしながら狼の攻撃を受け続けているリウに加勢するような形で敵に斬撃をおみまいする!!。
ザシュッ!! という音と共に狼の肉が裂けた!。
「だ...誰っ!?」
リウがヨミを見て驚いていると...。
「ヨミちゃん!!」
と声をあげるヤシャ。
「ヤシャちゃんの知り合い!?」
「うんっ! 友達なんだ!」
ヨミの登場にニコニコしているヤシャの様子が遠くからでも伺えるのだが...。
「本当に行かなくていいのか?」
「良い」
と静かに呟き、事の成り行きを眺めるケロナなのだった。
0
お気に入りに追加
208
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します!
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
ファンタジー
俺は高坂和希。
普通の高校生だ。
ある日ひょんなことから異世界に繋がるゲートが出来て俺はその中に巻き込まれてしまった。
そこで覚醒し得た職業がなんと【弱体術師】とかいう雑魚職だった。
それを見ていた当たり職業を引いた連中にボコボコにされた俺はダンジョンに置いていかれてしまう。
クラスメイト達も全員その当たり職業を引いた連中について行ってしまったので俺は1人で出口を探索するしかなくなった。
しかもその最中にゴブリンに襲われてしまい足を滑らせて地下の奥深くへと落ちてしまうのだった。
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる