TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが!!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

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里帰り【改☆】

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「俺...故郷であるキュラナ村に帰る!!」

 俺がいきなりそんな事を言い出したので書類らしき物を大量に抱えているリスのメイドが怒っていた。

「だめです!! アリカ様にはまだまだやって貰わなくてはならない事があるんですから!!」

 刀を腰につけたメイドナイトであるチュリアがふ~っと息を吐きながら俺の前に資料をどんっ! と置く。

「そう硬い事言わずにさ~...、ほらっ! 俺も沢山頑張ったんだらたまには息抜きも必要だろ? ちょっとだけ、ちょっとだけだからさ」

 そう軽く呟く俺に対し、彼女の反応は明らかに良好ではない。

「そんな事言っても仕事は減りませんよ!、数年経ってもまだまだ人間と魔族の間に偏見と差別の目は残っているんですからね!、アリカ様には我らの王としてこの国を平和で安全な魔族と人間が一緒に暮らせる王国にしてもらわないと皆が困るんです!!」

「それはわかってるけどさ~、やっぱりたまには遊びたいっていうかぁ~...」

 どうにかして里帰りの理由づけをする俺とそれを阻止したいチュリアの一騎打ちが始まろうかと思えた次の瞬間!!。

「...ね~ね里帰りするの?」

 いきなり俺の妹であるリウが現れた。

 ピンク髪のツインテールを生やした幼女だが、やはりいつ見ても可愛いなぁ♡。

 などと思っているといい案が思いついた。

 俺は一度こほんと咳をこみ、彼女に言葉をかける。

「そうだな...、キュラナ村には戻るがそれは今年の米の収穫量を目算しに行くという名目ではダメか?」

「仕事のついでに里帰りをしようというんですか?」

 ため息を吐く彼女に対し、俺は堂々と答えた。

「ああ!」

「...こういう主人を持つとメイドも大変ですね」

 彼女は半ば諦めたように大きくため息を吐く。

「まあいいでしょう、そのかわり私もついていきますからね」

「へっ? チュリアもついてくるの?」

「はい、アリカ様を育てられたというおじいさんとおばあさんには興味がありますので...」

 そう呟く彼女に同調するかの如くリウもはしゃいでいた。

「リウもね~ねのおじいちゃんとおばあちゃんにまた会うの楽しみ!! 2人の赤ちゃんにもまた会いたい!!」

 それを聞いた俺はハハッと笑いながらも内心こう思っている。

(リウよ...、俺たちが以前おじいさん達に出会ったのは5年くらい前だぞ...、もう2人の子供も赤ちゃんではないだろう...)

 と言いそうになったが敢えてやめておく。

 こういうのは実際にあって見てもらった方がいいからな。

 妹にとってもいい経験になると思うし、子供同士話も合う事だろう。

 実際子供達が田舎の村で遊ぶ姿は和むだろうし見てみたいのもある。

 俺はおじいさん達に会うのを楽しみにしながらミユキに乗り込むのでした。

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