上 下
734 / 968

【冥帝】サイド㉔【改☆】

しおりを挟む
 わしの放った魔法はギサラに当たる前に消失した。

「な...!」

 わしが驚きの声をあげると、今度は彼が魔法を放ってくる。

「お返しだ」

 凄まじい熱気のこもる火炎の玉が放出された!。

 かなり大きい!! 推定10~12メートルくらいはある!!。

 とにかくその魔法の勢いを削ぐために風の魔法や悪魔の腕を放ったが...。

「止まらん!!」

 まさか魔法力でわしが人間に劣るとは思わなかった。

 とにかく削れるだけ削った後は【獅子暴風壁】で風のバリアーを貼る。

「くそっ!!」

 とにかく防御系の魔法を唱え続けるが意味があるかは分からない。

 でもするしかないのだ。

 後は直撃するまでの時間出来るだけ呪文を唱えるだけだと思っていると...。

「【聖盾セイント・シールド】!!」

 と言う言葉と共に天使の羽根が生えたような装飾が施されている巨大な魔力盾が発生し、ギサラの魔法攻撃を食い止めた!。

「誰じゃ!?」

 わしが声のした方を見ると、チュリアの奴が片手を掲げていたので驚く!。

「まさかこの盾を発生させたのはチュリアなのか!? というか怪我はどうした!?」

 わしの驚き顔にアリカが笑う。

「俺がやった、ティラスから貰い受けた【神豆】のお陰でチュリアを救えたんだ」

「なるほど、あの豆を使ったのか」

 わしもあの豆の効能はよく知っているのでなるほどと手を叩いた。

(グッジョブじゃアリカ、今が【神豆】を使うナイスタイミングじゃったぞ)

 チュリアは現に死にかけていたので、あの状態から命を繋ぎ止めるには【神豆】はこれ以上ないほどにうってつけのアイテムじゃろう。

 わしがそう思っていると、強大な魔法に耐えたチュリアの盾を見て笑う者がいた。

 そう、ギサラだ。

「ふははは! 素晴らしいぞアリカ☆!! よもや今の俺が放つ魔法を真正面から受け止めるとはな...、褒めてやろう」

 上から目線の言葉を続ける彼だったが、実際彼の方が有利な事に変わらない。

 数的優位こそ取っているものの、やはり奴の力は強大だ。

「ならば...、2発ならどうだ?」

 今度はあの馬鹿みたいな火力の魔法を2個も放出してきた!。

(馬鹿な!? 仲間も巻き添えにする気か!?)

 そうおもっているとチュリアがこう叫んだ!。

「私は...、こんな事で二度と大切な家族を失いたくない!!」

 その瞬間!! チュリアを取り巻く気配が変わる!!。

 明らかに優しい気配が彼女から感じられ、二つの【聖盾】が出現し、迫り来る巨大な炎の渦からわしらを守ってくれた。

 と同時にわしは気がつく。

「チュリア...、お主まさか...!」

「はいシスティ様...、私は【極限】の力に目覚めました!!」


しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

処理中です...