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【冥帝】サイド④【改☆】
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「はぁ...はぁ...」
明らかに背中にいるトラスの息が荒くなってきた...。
(まずいのう...、わしはまだ砂漠に対して耐性があるがトラスにはないようじゃ...)
生まれた時からずっと慣れ親しんだ世界だからこそ、わしは素早く身体が順応したが、豊かな森で育ったトラスにとってこの世界の環境全てが敵となるのだ。
わしはすぐさま辺りを見回して何かないかを探す。
すると、次の部屋への扉を見つけたのだが、今度の扉は少し違っていた。
というのも、何もない場所にポツンと扉があるような感じなのだ。
一瞬罠かとも考えたが、トラスの状況からして考えている余地はない!。
「スプル!! 扉の方に向かうのじゃ!」
「はっ!!」
すぐさま方向転換し、扉の方に向かったのだが...!。
「ぐっ!?」
いきなり現れた流砂にわしらは飲み込まれ始める!。
「くそっ!!」
ズズ...とあたりのものを飲み込もうと中心に引き込まれていくのがわかる。
「スプル! 態勢を立て直せ!!」
「分かっております!!」
彼は全身の力を全力で使い、なんとか流砂から脱出してくれたのだが、その瞬間から背中に違和感があった。
いや、性格には違和感がなくなったといえばいいのだろうか?。
わしが背中の方に目をやると、トラスの身体が徐々に流されているところが見えた!。
「なっ!!」
恐らくだが、彼女は慣れない気温の所為で思った以上に体力を消耗していたのだろう。
そのせいでスプルが走り出す衝撃に耐えられず落馬したという訳だ。
彼女は苦しそうに目を閉じながら足から徐々に吸い込まれそうになっていた。
「トラス!!」
わしは思わず手を伸ばしたが勿論届くわけもない。
「いけません!! システィ様!!」
スプルにはそう言われたが体は勝手に動く。
「黙れ!! わしの妹じゃぞ!! 絶対に死なさん!!」
彼の生死を聞かず、わしはこの身を流砂に投げ出す!!。
そしてトラスの手を掴み、勢いよく引っ張りだそうとした瞬間!。
ドン...と誰かに背中を押されたような感覚がした...。
「えっ...?」
流砂に体の半分以上飲み込まれていたトラスと共にわしの体は流砂に飲み込まれてしまうのじゃった...。
明らかに背中にいるトラスの息が荒くなってきた...。
(まずいのう...、わしはまだ砂漠に対して耐性があるがトラスにはないようじゃ...)
生まれた時からずっと慣れ親しんだ世界だからこそ、わしは素早く身体が順応したが、豊かな森で育ったトラスにとってこの世界の環境全てが敵となるのだ。
わしはすぐさま辺りを見回して何かないかを探す。
すると、次の部屋への扉を見つけたのだが、今度の扉は少し違っていた。
というのも、何もない場所にポツンと扉があるような感じなのだ。
一瞬罠かとも考えたが、トラスの状況からして考えている余地はない!。
「スプル!! 扉の方に向かうのじゃ!」
「はっ!!」
すぐさま方向転換し、扉の方に向かったのだが...!。
「ぐっ!?」
いきなり現れた流砂にわしらは飲み込まれ始める!。
「くそっ!!」
ズズ...とあたりのものを飲み込もうと中心に引き込まれていくのがわかる。
「スプル! 態勢を立て直せ!!」
「分かっております!!」
彼は全身の力を全力で使い、なんとか流砂から脱出してくれたのだが、その瞬間から背中に違和感があった。
いや、性格には違和感がなくなったといえばいいのだろうか?。
わしが背中の方に目をやると、トラスの身体が徐々に流されているところが見えた!。
「なっ!!」
恐らくだが、彼女は慣れない気温の所為で思った以上に体力を消耗していたのだろう。
そのせいでスプルが走り出す衝撃に耐えられず落馬したという訳だ。
彼女は苦しそうに目を閉じながら足から徐々に吸い込まれそうになっていた。
「トラス!!」
わしは思わず手を伸ばしたが勿論届くわけもない。
「いけません!! システィ様!!」
スプルにはそう言われたが体は勝手に動く。
「黙れ!! わしの妹じゃぞ!! 絶対に死なさん!!」
彼の生死を聞かず、わしはこの身を流砂に投げ出す!!。
そしてトラスの手を掴み、勢いよく引っ張りだそうとした瞬間!。
ドン...と誰かに背中を押されたような感覚がした...。
「えっ...?」
流砂に体の半分以上飲み込まれていたトラスと共にわしの体は流砂に飲み込まれてしまうのじゃった...。
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