TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

進軍開始！！

「進軍開始！！」

　俺の号令と共に全軍が進み始める...！。

　ちなみに山越えをする際にモンスターとの遭遇を危惧しておいたので、事前に凶暴な魔物などは狩っているから安心だ。

　カズラの屋敷を出てから2週間程暇があったからその間にアリカ☆を率いてそこら中の凶悪な魔物は討伐しておいた。

　ケロナやミユキを使えばこれは簡単だったし、ついでにシスティやトラスとティラスも手伝ってくれたからかなり早く終わった気がする。

　余った時間でケロナ達を特訓させ、今できる限りのパワーアップはした。

　後は実戦でその成果を出すだけである。

　そう思いながら俺はミユキに搭乗した。

　俺たちアリカ☆は基本的に全員がミユキに乗るつもりだ。

　陸路は獣鬼団に海はサイラ王国に任せ空は俺たちアリカ☆の担当となる。

　保険として獣鬼団に紛れて俺たちアリカ☆の面々もいくらか護衛に回してあるから大丈夫だろう。

　海の方もサイラ海軍の技量にミレイアの機動力が合わされば向かう所敵なしと言っていい。

　駄目押しとばかりにパルナとディンも搭乗しているのだから隙がないだろう。

　そして空はこの俺アリカ=ふぉ～しゅん☆が指揮するのだから何も問題はない！！。

　いいぞ...！、この完璧な布陣ならギサラが相手でも必ず勝てる！！。

　そう思わせてくれるだけの余裕が俺にはあった。

「アリカ、わしもミユキに乗っておる事を忘れんようにな」

　と声をかけてきたのはシスティだ。

「ああ、忘れてないさ、それより【いーびるあい☆】の調子はどうだ？」

「これじゃろ？、お主に渡されたこの目玉みたいな魔物」

「そうそれそれ、しっかり腰の辺りにつけてくれてるんだな」

「当然じゃ、これを通せば皆が今どういう状況なのかをお主を通してわかるのだからのう、こんな革新的なアイテムを作れるなんてアリカはそっち方面で有能じゃな」

　彼女はしたたかに笑いながら俺の事を褒めてくれる。

　それ自体は嬉しいが俺が有能なのはそっち方面だけではないぞ！！。

(軍師アリカとでも呼んでくれ)

　と自信があれば言いたい。

　...。

　その話を一旦置いておいて、俺はシスティやティラス、そしてディンとパルナ後はケロナに【いーびるあい☆】を渡している。

　これを持っているだけですっごく有利になるのは間違いないのだが、あまり多人数に渡しすぎると俺が【いーびるあい☆】を通して皆の視界を覗く時にどれがどれだか分からなくなってしまう恐れがある。

　そうなってしまえば指揮系統が乱れてしまうと考えた俺はそれぞれの王達にのみ【いーびるあい☆】を渡すことにしたのだ。

　こうする事によりどれが誰の視界なのかを簡単に察知できるし、その状況を見て的確に支援行為ができると考えたからである。

　我ながら頭の良い作戦を思いついたな～っと思ってしまう俺なのでした。