TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

大体の戦力は整ったか？

　俺は海面部隊であるサイラ海軍とミレイアの組み合わせを見て領海権は得たと思って間違いないだろう。

　空はミユキとカザイの4醒龍で完封できるであろうと思っている。

　そして陸は...。

「あれ...？、そういえばティラスの獣鬼団ってどのくらいの戦力があるんだ？」

　俺たちの戦力は充実しているとはいえ、彼らの戦力は如何程な物だろうか？。

　有数の実力者であるティラスの斡旋あっせんなら心配する必要もないと思うのだが、やはりどのくらいの戦力を有しているのかは確認しておきたい。

　サイラ海軍との交流と強化も終えたので、集合日時と場所を決めて俺たちは城に戻る。

　帰りに凄く新鮮な海の幸を頂いたのだが、今日中に食べないと痛んでしまいそうだったので帰りは途中まで馬車で帰り、そこからはミユキで飛ばした。

　～アリカ城～

　俺が城に戻ると、何故かシスティの奴がいた。

「おっ、お主達早いおかえりじゃのう」

「それはこっちのセリフだよ！、システィは準備とかしなくていいのか！？」

「わしはいいんじゃ、わしの歩く所が冥帝の王国となるんじゃからな」

　彼女の言っている意味は分からないが、なんかかっこいい！。

「それってどう言う意味だ？」

「こう言う意味じゃ...」

　すうっと息を吐きながら神経を集中する彼女は格好いい！。

　そしてそのまま呪文を唱えた。

「【冥帝の刻印システィサイン】」

　彼女が呪文を唱え終わると、そこら中から骨だけの人間や犬などが現れる！。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ！！！！！、骨ぇ！！骨ぇ！！！」

　俺のクッソ情けない声を聞いた彼女は笑う。

「何をそんなに驚く必要がある、わしの手持ちである死骸じゃから安心せい」

　詰まる所、彼女は常に戦死者の魂を集めているので、いつでも戦場で散った誇り高き戦士達を戦場に呼び戻すことが出来るらしい。

　一体一体の力はそこまで高くないらしいが、インパクトだけなら凄まじいものがある。

　実際にスケルトンの集団が王国に襲いかかってきたら民は混乱し、戦闘をするにも兵士たちの指揮に影響しただろう。

　こういうのを見れば見る程彼女を敵に回さなくて良かったと思えてならない。

　もしも皆が異世界に転生したとしても、冥帝だけは敵に回さないようにしようね。

　読者の皆さんにも配慮できる俺は偉い子だと実感しながら、彼女の作り出す不気味な軍団に視線を向けるのでした。