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サイラ王国の軍艦視察
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パーティのあった次の日、俺はパルナ達に連れられてサイラ王国領にある海の町リュアタールに向かっていた。
サイラ王国の王達を運ぶ為の馬車に俺とケロナ、そしてミユキが乗り込んだ時に馬車の護衛としてチュリアとツグミも連れていくことになった。
昨日で一旦ティラス達獣鬼団やシスティと別れたが、【5王連合軍】の主人達に再集結の日を昨日のパーティで伝えてあるので大丈夫だとは思う。
~馬車の中~
ガタガタと馬車に揺れる中、リュアタールへの旅路が始まる。
旅路とは言ってもそこまで長旅ではない。
2時間~3時間程馬車で揺れられればつく程度の距離らしい。
「ふぁ~あ...」
俺が大きくあくびをした時にパルナに声をかけられた。
「皆さん、出来ればリュアタールに着いた時には町の皆さんに挨拶をしてください」
どうやら俺だけに言ったわけではないようだ。
その言葉を聞いたケロナが声を出す。
「どうしてだ?」
「実は...、恥ずかしい事ですが私共も未だにサイラ王国全ての領域に魔物と仲良くするようになっや事を上手く広められていないのです...」
頭を掻きながら俺たちのことを見てくる彼女の態度から察するに、リュアタールの人間達は俺たち魔族の事を未だに敵対しているかもという事だろう。
長らく魔物と人間は争ってきたのでそこは仕方ない部分もあるのだと思う事にした。
「まあ、気にすんなって、パルナがちょちょいと声かけしてくれりゃ町の中にはいられるだろ?」
俺の言葉に対し、彼女はコクリと頷く。
「はい、それは勿論ですが、やはり皆様が私達人間に対して無害だという事をアピールをして欲しいのです、私が町の皆様に言って回るよりも、皆さんの声と行動で示した方が100倍は浸透度も早いかと...」
彼女の言い分にも一理ある。
確かに人間同士であそこの魔族は安心さと言われても本当に信用できるかは怪しい。
いくら王国の姫様だからと言って、もしかしたら魔族にそそのかされていると考える者も中にはいるだろう。
もしも自分が人間サイドなら、いくら王族にあそこの魔族は無害ですと言われても心のどこかで疑うと思う。
けれど、それを自分の目で見て確かめたのならば話は別だ。
自分の目と肌でその魔族と接した場合、信頼できると思えば仲良くできる可能性がグンと上がると思う。
人間側の一般人視点で見てみると、リュアタールへの遠征とは人間と魔族のファーストコンタクトと言っても間違いはない。
(これはミスできないな....、第1印象をしっかりと見てもらい、人間達には俺の事を立派な魔族の代表みたいに思ってもらう事にしよう!)
グッと拳を握りしめ、やる気100パーセントの状態で目をメラメラと燃えさせている俺なのでした。
サイラ王国の王達を運ぶ為の馬車に俺とケロナ、そしてミユキが乗り込んだ時に馬車の護衛としてチュリアとツグミも連れていくことになった。
昨日で一旦ティラス達獣鬼団やシスティと別れたが、【5王連合軍】の主人達に再集結の日を昨日のパーティで伝えてあるので大丈夫だとは思う。
~馬車の中~
ガタガタと馬車に揺れる中、リュアタールへの旅路が始まる。
旅路とは言ってもそこまで長旅ではない。
2時間~3時間程馬車で揺れられればつく程度の距離らしい。
「ふぁ~あ...」
俺が大きくあくびをした時にパルナに声をかけられた。
「皆さん、出来ればリュアタールに着いた時には町の皆さんに挨拶をしてください」
どうやら俺だけに言ったわけではないようだ。
その言葉を聞いたケロナが声を出す。
「どうしてだ?」
「実は...、恥ずかしい事ですが私共も未だにサイラ王国全ての領域に魔物と仲良くするようになっや事を上手く広められていないのです...」
頭を掻きながら俺たちのことを見てくる彼女の態度から察するに、リュアタールの人間達は俺たち魔族の事を未だに敵対しているかもという事だろう。
長らく魔物と人間は争ってきたのでそこは仕方ない部分もあるのだと思う事にした。
「まあ、気にすんなって、パルナがちょちょいと声かけしてくれりゃ町の中にはいられるだろ?」
俺の言葉に対し、彼女はコクリと頷く。
「はい、それは勿論ですが、やはり皆様が私達人間に対して無害だという事をアピールをして欲しいのです、私が町の皆様に言って回るよりも、皆さんの声と行動で示した方が100倍は浸透度も早いかと...」
彼女の言い分にも一理ある。
確かに人間同士であそこの魔族は安心さと言われても本当に信用できるかは怪しい。
いくら王国の姫様だからと言って、もしかしたら魔族にそそのかされていると考える者も中にはいるだろう。
もしも自分が人間サイドなら、いくら王族にあそこの魔族は無害ですと言われても心のどこかで疑うと思う。
けれど、それを自分の目で見て確かめたのならば話は別だ。
自分の目と肌でその魔族と接した場合、信頼できると思えば仲良くできる可能性がグンと上がると思う。
人間側の一般人視点で見てみると、リュアタールへの遠征とは人間と魔族のファーストコンタクトと言っても間違いはない。
(これはミスできないな....、第1印象をしっかりと見てもらい、人間達には俺の事を立派な魔族の代表みたいに思ってもらう事にしよう!)
グッと拳を握りしめ、やる気100パーセントの状態で目をメラメラと燃えさせている俺なのでした。
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