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円卓会議⑩
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「どけ!どくのじゃ!アリカ!」
システィの叫び声以外には何も聞こえない殺伐とした会議場にて口を開いたのはアリカだった。
「システィ...、お前は今仲間たちをカズラに殺されたと言ったな?」
「ああ、此奴は危険人物じゃ絶対に生かしておいてはならん!!」
これはシスティの言い分が正しいと思わずにはいられない。
私もカズラについてはここで仕留めておきたいと思っている。
もしも仲間になるとか抜かしておいて、後で裏切る可能性を孕んでいるからだ。
【笑極の魔王】と言うだけあり、その胸の内にどれほどの野望を秘めているのかがさっぱりわからない部分に私は得体の知れぬ怖さを感じている。
幸いにもこの場には私とシスティ、そしてティラスもいる。
ここで奴とやり合えば間違いなく勝利することが出来るだろう。
私が【あまみん☆=バスター】の柄に手をかけ、いつ先手を取ろうか伺っていると...。
「俺もティラスにロムパとルキィを殺されている...」
アリカがそう呟いた瞬間に会場内は葬式並みの静けさになる。
「そ...それは...」
それを聞いて明らかにバツが悪そうな表情を浮かべているシスティ。
それ以上にティラスの方が居づらそうなのは触れないでおこう。
確実にシスティに対しての回答を持ち合わせているアリカに対し、私はただ感服するしかない。
上手く乗せられてしまったシスティはたじろくことしかできないでいる。
だってそうだろう?。
彼女の言い分が正当な答えだとアリカが回答しこの場で彼女がカズラと敵対すれば、アリカもティラスと敵対することになるからだ。
そうなればギサラと戦っている場合ではない。
既に私達と同盟を組んでいるシスティとサイラ王国はまだいいが、カズラと獣鬼団は完全なる同盟関係を結んでいるわけではないからだ。
この場で彼女がカズラに引き金を引けばそれが戦闘開始の合図となり、私たちはロムパとルキィを殺したティラスと殺し合わなければならない。
なぜなら、それがシスティの言い分だからだ。
仲間を殺されたから報復する。
これ自体は間違っていないと思う。
そう思うのだがそれを実行してしまうと後には引けなくなるのも事実。
彼女と同盟関係にある私達は彼女の言い分を尊重しない訳にもいかずティラスと戦うことになるのだ。
なぜなら、アリカ☆の中にティラスを憎んでいる者がいる。
そうユイとフウミというロムパの手下たちだ。
既にティラスがロムパとルキィの2人を殺した事は公表されている。
公表されているからこそシスティの発言に重みが増す。
仮に彼女がこの場でカズラを始末したとしよう。
同盟を結ぶ為に用意されたこの場で彼女がカズラを殺すということは即ち同盟作りの失敗を意味する。
そうなれば彼女たちロムパ組が声をあげるのは間違いない。
主人を殺したティラスを許すな!!我々にはシスティ殿が付いている!、...となることは想像に難くない。
そうなればシスティは妹分であるトラスとも戦わなければならなくなるのだ。
トラスも獣鬼団である為我々アリカ☆の敵となる。
そうなればシスティは我々の同盟軍として獣鬼団殲滅に加担するしか無くなる。
カズラを殺すという道が塞がれた瞬間に彼女はこう呟いた。
「まさかお主...こうなる事を見越してわしにトラスと仲良くしておけと抜かしたのか...?、獣鬼団との友好など関係なくこの場のこの瞬間の為に...!」
振るえる瞳でアリカの事を見つめるシスティ...。
そんな様子の彼女を見たアリカは、静かに笑みを浮かべるのだった...。
システィの叫び声以外には何も聞こえない殺伐とした会議場にて口を開いたのはアリカだった。
「システィ...、お前は今仲間たちをカズラに殺されたと言ったな?」
「ああ、此奴は危険人物じゃ絶対に生かしておいてはならん!!」
これはシスティの言い分が正しいと思わずにはいられない。
私もカズラについてはここで仕留めておきたいと思っている。
もしも仲間になるとか抜かしておいて、後で裏切る可能性を孕んでいるからだ。
【笑極の魔王】と言うだけあり、その胸の内にどれほどの野望を秘めているのかがさっぱりわからない部分に私は得体の知れぬ怖さを感じている。
幸いにもこの場には私とシスティ、そしてティラスもいる。
ここで奴とやり合えば間違いなく勝利することが出来るだろう。
私が【あまみん☆=バスター】の柄に手をかけ、いつ先手を取ろうか伺っていると...。
「俺もティラスにロムパとルキィを殺されている...」
アリカがそう呟いた瞬間に会場内は葬式並みの静けさになる。
「そ...それは...」
それを聞いて明らかにバツが悪そうな表情を浮かべているシスティ。
それ以上にティラスの方が居づらそうなのは触れないでおこう。
確実にシスティに対しての回答を持ち合わせているアリカに対し、私はただ感服するしかない。
上手く乗せられてしまったシスティはたじろくことしかできないでいる。
だってそうだろう?。
彼女の言い分が正当な答えだとアリカが回答しこの場で彼女がカズラと敵対すれば、アリカもティラスと敵対することになるからだ。
そうなればギサラと戦っている場合ではない。
既に私達と同盟を組んでいるシスティとサイラ王国はまだいいが、カズラと獣鬼団は完全なる同盟関係を結んでいるわけではないからだ。
この場で彼女がカズラに引き金を引けばそれが戦闘開始の合図となり、私たちはロムパとルキィを殺したティラスと殺し合わなければならない。
なぜなら、それがシスティの言い分だからだ。
仲間を殺されたから報復する。
これ自体は間違っていないと思う。
そう思うのだがそれを実行してしまうと後には引けなくなるのも事実。
彼女と同盟関係にある私達は彼女の言い分を尊重しない訳にもいかずティラスと戦うことになるのだ。
なぜなら、アリカ☆の中にティラスを憎んでいる者がいる。
そうユイとフウミというロムパの手下たちだ。
既にティラスがロムパとルキィの2人を殺した事は公表されている。
公表されているからこそシスティの発言に重みが増す。
仮に彼女がこの場でカズラを始末したとしよう。
同盟を結ぶ為に用意されたこの場で彼女がカズラを殺すということは即ち同盟作りの失敗を意味する。
そうなれば彼女たちロムパ組が声をあげるのは間違いない。
主人を殺したティラスを許すな!!我々にはシスティ殿が付いている!、...となることは想像に難くない。
そうなればシスティは妹分であるトラスとも戦わなければならなくなるのだ。
トラスも獣鬼団である為我々アリカ☆の敵となる。
そうなればシスティは我々の同盟軍として獣鬼団殲滅に加担するしか無くなる。
カズラを殺すという道が塞がれた瞬間に彼女はこう呟いた。
「まさかお主...こうなる事を見越してわしにトラスと仲良くしておけと抜かしたのか...?、獣鬼団との友好など関係なくこの場のこの瞬間の為に...!」
振るえる瞳でアリカの事を見つめるシスティ...。
そんな様子の彼女を見たアリカは、静かに笑みを浮かべるのだった...。
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