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蛙の試練⑧
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あの後もいくつかの試練をくぐり抜け、ようやく奥地らしい場所にたどり着きました。
「け...、結構厳しい道のりだったな...」
「私...、もう動けませんよ~」
人間とはいえ騎士である彼女と、魔物である私をここまで疲弊させるとは...、蛙の試練恐るべしと言った所でしょうか。
でもまあ、ここから先には部屋がなさそうなので、恐らくここで最後でしょう。
気をとりなおし、部屋の中を見回す。
祭壇があり、その中央部分に地面に突き刺さるような形で佇んでいる鞘に収められた刀があるだけの簡易的な空間のはずなのに、私は思わず息を飲んでいました。
「なんか...、神秘的な部屋ですね...」
彼女がそう呟くのも無理はない。
私もこの部屋から何かを感じ取っているからだ。
この感覚はなんなのだろうか?。
怒り?恐れ?喜び?悲しみ?。
さまざまな感情が私の中を駆け巡る。
「ケロナ様?」
不意に彼女に名前を呼ばれて我に帰った。
「ティア...」
「どうしたんですか?ぼ~っとしてケロナ様らしくなかったですよ」
「ごめん」
「謝らなくていいですって、それよりもあの祭壇の中央にある刀、あれがきっと試練の突破報酬ですよ、貰っていきましょう!」
彼女の本業が騎士である為か、刀や剣などを見ると子供のように目を輝かせる。
それが名刀とくれば尚更である。
彼女が私よりも先に刀の所へと向かい、鞘から刀を抜こうとしましたが...。
「あれっ!?、全然抜けません!」
ググ~っと力を込めて全力で引き抜いている様子なのにビクともしないみたいです。
「せっかく凄そうな刀なのに...、抜けなかったら刀身が見れないじゃないですか!」
プンスカ怒りながら文句を垂れる彼女は少し子供っぽい。
まあ、あれだけ辛い試練を超えたのだから、彼女もご褒美が欲しいのだろう。
後で何か彼女にしてあげようとは思っている。
でも今は...。
「ティア、変わって」
「ケロナ様?」
いつもと様子が違う私の表情を見た彼女が変わってくれました。
「ありがとう、私1人じゃこの場所まで来られなかった、この刀は私とティアで見つけた物だ...、だから!」
「へっ?」
私は彼女の手を握り、一緒に刀の柄部分を握りしめる!。
「一緒に抜こう!」
そう叫ぶ私の顔を見た彼女は笑顔を浮かべました。
「ケロナ様...!、はいっ!」
私も彼女の笑顔を見ていると、なんだか抜けそうな気がしてきます。
「「いっせぇの~でっ!」」
その掛け声と共に私達は同時に力を入れて刀を鞘から引き抜く!。
すると...。
蒼く美しい刀の刀身が姿を表すのでした!。
「け...、結構厳しい道のりだったな...」
「私...、もう動けませんよ~」
人間とはいえ騎士である彼女と、魔物である私をここまで疲弊させるとは...、蛙の試練恐るべしと言った所でしょうか。
でもまあ、ここから先には部屋がなさそうなので、恐らくここで最後でしょう。
気をとりなおし、部屋の中を見回す。
祭壇があり、その中央部分に地面に突き刺さるような形で佇んでいる鞘に収められた刀があるだけの簡易的な空間のはずなのに、私は思わず息を飲んでいました。
「なんか...、神秘的な部屋ですね...」
彼女がそう呟くのも無理はない。
私もこの部屋から何かを感じ取っているからだ。
この感覚はなんなのだろうか?。
怒り?恐れ?喜び?悲しみ?。
さまざまな感情が私の中を駆け巡る。
「ケロナ様?」
不意に彼女に名前を呼ばれて我に帰った。
「ティア...」
「どうしたんですか?ぼ~っとしてケロナ様らしくなかったですよ」
「ごめん」
「謝らなくていいですって、それよりもあの祭壇の中央にある刀、あれがきっと試練の突破報酬ですよ、貰っていきましょう!」
彼女の本業が騎士である為か、刀や剣などを見ると子供のように目を輝かせる。
それが名刀とくれば尚更である。
彼女が私よりも先に刀の所へと向かい、鞘から刀を抜こうとしましたが...。
「あれっ!?、全然抜けません!」
ググ~っと力を込めて全力で引き抜いている様子なのにビクともしないみたいです。
「せっかく凄そうな刀なのに...、抜けなかったら刀身が見れないじゃないですか!」
プンスカ怒りながら文句を垂れる彼女は少し子供っぽい。
まあ、あれだけ辛い試練を超えたのだから、彼女もご褒美が欲しいのだろう。
後で何か彼女にしてあげようとは思っている。
でも今は...。
「ティア、変わって」
「ケロナ様?」
いつもと様子が違う私の表情を見た彼女が変わってくれました。
「ありがとう、私1人じゃこの場所まで来られなかった、この刀は私とティアで見つけた物だ...、だから!」
「へっ?」
私は彼女の手を握り、一緒に刀の柄部分を握りしめる!。
「一緒に抜こう!」
そう叫ぶ私の顔を見た彼女は笑顔を浮かべました。
「ケロナ様...!、はいっ!」
私も彼女の笑顔を見ていると、なんだか抜けそうな気がしてきます。
「「いっせぇの~でっ!」」
その掛け声と共に私達は同時に力を入れて刀を鞘から引き抜く!。
すると...。
蒼く美しい刀の刀身が姿を表すのでした!。
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