TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

蛙の試練③

　走って電撃床を抜けようとする私でしたが...。

(くっ！まずい！次の床に一歩だけでも足を踏み出さないと！)

　そう思って足を違う床につけた瞬間、その前に乗っていた床に電流が走った。

　魔物である私の身体能力でギリギリなので、人間であるティアには無理だと考える。

　もちろんテ・ィ・ア・の・考・え・た・作・戦・が・無・け・れ・ば・だが...。

　なんとか渡りきった私はすぐ様後ろを振り向き彼女の合図を送る。

　それに気がついた彼女が手を振って「いつでも行けますよ」と反応をしてくれた。

　私は走り出す彼女に視線を合わせ、ある魔法を発動させる。

　彼女が走り出し数秒経過したところで電撃が流れ始め様とした次の瞬間に合わせた！！。

「【バブルトラップ】！！」

　私は彼女の立っていたすぐ上に水でできた泡を出現させて若干だけ浮かせる。

　これが結構きつい。

　ただ単純に水の泡を出現させるだけなら簡単なのだが、今回は彼女が濡れないように中身は空白で、装甲も極めて薄い膜しか貼っていない。

　更にそれを遠距離で、しかも空中に維持しないといけないので割と辛いのだ。

　彼女の体重と魔力コントロールの難しさで今にも泡が割れてしまいそうになるがそれを数秒間維持するだけなので耐える。

「今だ！！」

　私が叫んだ瞬間に走り出す彼女だったが...。

(くそっ！！魔物の身体能力を基本とした試練だからか、電撃の再発動が早い！)

　明らかに調整ミスにしか見えないが、これが魔物用の試練だと考えれば妥当な難易度なので仕方がない。

「【バブルトラップ】！！」

　4メートルくらいしか進んでいないが仕方ない。

(後11メートル...！)

　今度はタイミングを読み測り、適切なタイミングで彼女を走らせる！。

　そして更に5メートル程すすませれた！。

(後6メートル...！)

　また同じように走らせ、今度は勢いよく叫んだ！。

「飛べっ！！ティア！！」

「はいっ！！」

　私の叫び声と共に彼女は勢いよく飛び上がる！！。

　下には電撃が走っており、このまま落ちれば焼き死体の出来上がりだが、そうはさせない。

　私は勢いよく舌を伸ばし、彼女の体に巻きつける。

　そのまま私が引っ張り、こちら岸まで引き寄せたのだ！。

　勢いよく引っ張った所為でゴロゴロと少し転がってしまう。

　それが壁にぶつかって止まると、彼女は笑顔でこう言いました。

「ほらっ、ケロナ様なら絶対に大丈夫だと思っていましたよ」

　息を切らしながらも、そう呟いてくれる彼女の言葉が嬉しい...。

「ああ...、そうだな...」

　私は微笑みながら彼女と一緒に立ち上がる。

「あっ！、あっちに扉がありますよ！、行って見ましょう」

　なぜかウキウキとした表情で足を進める彼女に私は付いていく。

「あっ！待てって！、私が先に進んで様子を見るから」

　そう言った時にはもう遅く、彼女は次の試練への扉を開いているのでした。