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プレゼント渡し②
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「これをわしにか?」
私がハッとして目を開くと、そこには私のプレゼントを受け取った彼女の姿がありました。
未だに心臓がドキドキしていますが、とりあえず第1関門はクリア言ったところでしょうか?。
でも、問題はここからでした。
(青いシュシュ...、システィは喜んでくれるかな?)
私の感性と彼女の感性が一緒とは限りません。
もしかしたら変な顔をされるかも知れないという不安感はまだ脳裏にチラついて離れません。
そんな私を見て、リュアはそっと手に触れてくれました。
「大丈夫だよ、トラッちゃんが選んだ物なんだから、きっとシスティにも届くよ」
静かで小さく根拠のない言葉でも、私の心には大きく響く。
(ありがとう、リュア)
何故出会ったばかりだと言うのに、彼女は私にここまでしてくれるのでしょうか?。
私も笑顔を返すと、システィがこんな事を言い始めました。
「開けても良いか?、トラス」
そう聞かれた私にはもう迷いはありません。
「うん、開けて見て、システィの為に買ってきたんだからね」
いつもの調子を取り戻した私は笑顔で彼女に答えます。
「ふむ、そんな顔をすると言うことは相当良い物が入っておるんじゃろうな...」
彼女も自然と笑みをこぼしながら、プレゼント箱を開けました。
「これは...、シュシュか?」
まじまじとシュシュを見つめる彼女の表情は硬直しており、どちらとも取れません。
そんな彼女に私はこう言いました。
「腕につけてみてよ、きっとシスティなら似合うから!」
「そ...そうかのう//」
「うん!絶対に似合う!!私が保証する!」
私の勢いに負けた彼女は、恥ずかしそうに手首へとシュシュをつけました。
「に...似合うか?」
不安そうな表情を浮かべる彼女でしたが、褐色の肌に白と青の混じるシュシュはアクセントになっていてとても映えていました。
「うん!、すっごく似合ってるよ!」
リュアもそう言ってくれたおかげか、システィも納得してくれたようです。
「そうかのう//、年甲斐もなくこういうのをつけるのは少し恥ずかしいのじゃが...、トラスからのプレゼントと言われるとつけない訳にもいかんからな、ありがたくつけさせて貰うぞ」
明らかにそれが照れ隠しある事が、幼い私にも分かりました。
今のシスティは本心で嬉しがっているのだと手に取るように分かってしまいます。
子供が大人の表情を伺って感情を読み取れるように、私も今のシスティの笑みが嘘ではないと分かりました。
プレゼント渡しが成功した事にまずお礼が言いたくなった私は、リュアにこう呟きました。
「ありがとう...」
と。
私がハッとして目を開くと、そこには私のプレゼントを受け取った彼女の姿がありました。
未だに心臓がドキドキしていますが、とりあえず第1関門はクリア言ったところでしょうか?。
でも、問題はここからでした。
(青いシュシュ...、システィは喜んでくれるかな?)
私の感性と彼女の感性が一緒とは限りません。
もしかしたら変な顔をされるかも知れないという不安感はまだ脳裏にチラついて離れません。
そんな私を見て、リュアはそっと手に触れてくれました。
「大丈夫だよ、トラッちゃんが選んだ物なんだから、きっとシスティにも届くよ」
静かで小さく根拠のない言葉でも、私の心には大きく響く。
(ありがとう、リュア)
何故出会ったばかりだと言うのに、彼女は私にここまでしてくれるのでしょうか?。
私も笑顔を返すと、システィがこんな事を言い始めました。
「開けても良いか?、トラス」
そう聞かれた私にはもう迷いはありません。
「うん、開けて見て、システィの為に買ってきたんだからね」
いつもの調子を取り戻した私は笑顔で彼女に答えます。
「ふむ、そんな顔をすると言うことは相当良い物が入っておるんじゃろうな...」
彼女も自然と笑みをこぼしながら、プレゼント箱を開けました。
「これは...、シュシュか?」
まじまじとシュシュを見つめる彼女の表情は硬直しており、どちらとも取れません。
そんな彼女に私はこう言いました。
「腕につけてみてよ、きっとシスティなら似合うから!」
「そ...そうかのう//」
「うん!絶対に似合う!!私が保証する!」
私の勢いに負けた彼女は、恥ずかしそうに手首へとシュシュをつけました。
「に...似合うか?」
不安そうな表情を浮かべる彼女でしたが、褐色の肌に白と青の混じるシュシュはアクセントになっていてとても映えていました。
「うん!、すっごく似合ってるよ!」
リュアもそう言ってくれたおかげか、システィも納得してくれたようです。
「そうかのう//、年甲斐もなくこういうのをつけるのは少し恥ずかしいのじゃが...、トラスからのプレゼントと言われるとつけない訳にもいかんからな、ありがたくつけさせて貰うぞ」
明らかにそれが照れ隠しある事が、幼い私にも分かりました。
今のシスティは本心で嬉しがっているのだと手に取るように分かってしまいます。
子供が大人の表情を伺って感情を読み取れるように、私も今のシスティの笑みが嘘ではないと分かりました。
プレゼント渡しが成功した事にまずお礼が言いたくなった私は、リュアにこう呟きました。
「ありがとう...」
と。
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