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プレゼント渡し
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~夜~
アリカ城に戻った私達はシスティのいる客室に向かいました。
コンコンってリュアが扉を叩き「システィいる?」と声を出しました。
まだ緊張感がほぐれていない私は呼吸を整えようとしますが、やっぱり足の震えが止まりません。
カチャリと扉が開くと、そこには冥王が立っていました。
「おおっ、リュアか?、珍しいのう、ワシになんか用...」
そこまで言いかけた時に、後ろに立っている私を見て固まる彼女。
「ああっ..、トラスもいたのか...」
明らかに間の悪い返事を返してくる彼女の声を聞くと、この場から逃げ出したくなったのだが...。
「大丈夫、私もいるよ...、トラッっちゃん!」
私にだけ聞こえるくらいの声量で応援してくれる彼女の声で背中を押されると、とっても励まされる。
「うんっ」
静かに首を縦に振り、システィのいる部屋に入れて貰うことになりました。
~システィの部屋~
椅子に座り私と目を合わせてこないシスティに話題を振るのは難度が高いと思いましたが...。
「えっとね、システィにトラッちゃんが渡したい物があるんだって!」
「わしにか?」
目が点になりながら私を見つめてくる彼女の表情が少し痛い。
あんな事をしてしまったばかりに、これから一緒に戦う仲間の意識を別の方向に奪った罪はおもいのだと自分に言い聞かせ、言葉に詰まりながらも綺麗にラッピングされた箱を渡しました。
「えっとこれ...、この前は嫌な思いさせちゃってごめんね...」
すっと手を伸ばし、彼女のプレゼント箱を渡しました。
(お願い...、受け取って...)
心の中で何度もそう呟きながら、目を閉じます。
(もし受け取って貰えなかったら...)
そう思うと謎の圧迫感で押しつぶされてしまいそうになりました。
呼吸ができなくなって全身に嫌な汗を流し出す自分の心に偽りはありません。
本当に今の私は緊張感と焦りと後悔で一杯なのでした...。
腕を伸ばして数秒が経過しました。
(ああ...、受け取ってもらえない...、やっぱりここにくるべきじゃなかったんだ...)
『プレゼントを受け取って貰えない』という事実に心が折れかけてしまった次の瞬間!。
「えっ...?」
スっと手から箱が離れていく感覚がするのでした。
アリカ城に戻った私達はシスティのいる客室に向かいました。
コンコンってリュアが扉を叩き「システィいる?」と声を出しました。
まだ緊張感がほぐれていない私は呼吸を整えようとしますが、やっぱり足の震えが止まりません。
カチャリと扉が開くと、そこには冥王が立っていました。
「おおっ、リュアか?、珍しいのう、ワシになんか用...」
そこまで言いかけた時に、後ろに立っている私を見て固まる彼女。
「ああっ..、トラスもいたのか...」
明らかに間の悪い返事を返してくる彼女の声を聞くと、この場から逃げ出したくなったのだが...。
「大丈夫、私もいるよ...、トラッっちゃん!」
私にだけ聞こえるくらいの声量で応援してくれる彼女の声で背中を押されると、とっても励まされる。
「うんっ」
静かに首を縦に振り、システィのいる部屋に入れて貰うことになりました。
~システィの部屋~
椅子に座り私と目を合わせてこないシスティに話題を振るのは難度が高いと思いましたが...。
「えっとね、システィにトラッちゃんが渡したい物があるんだって!」
「わしにか?」
目が点になりながら私を見つめてくる彼女の表情が少し痛い。
あんな事をしてしまったばかりに、これから一緒に戦う仲間の意識を別の方向に奪った罪はおもいのだと自分に言い聞かせ、言葉に詰まりながらも綺麗にラッピングされた箱を渡しました。
「えっとこれ...、この前は嫌な思いさせちゃってごめんね...」
すっと手を伸ばし、彼女のプレゼント箱を渡しました。
(お願い...、受け取って...)
心の中で何度もそう呟きながら、目を閉じます。
(もし受け取って貰えなかったら...)
そう思うと謎の圧迫感で押しつぶされてしまいそうになりました。
呼吸ができなくなって全身に嫌な汗を流し出す自分の心に偽りはありません。
本当に今の私は緊張感と焦りと後悔で一杯なのでした...。
腕を伸ばして数秒が経過しました。
(ああ...、受け取ってもらえない...、やっぱりここにくるべきじゃなかったんだ...)
『プレゼントを受け取って貰えない』という事実に心が折れかけてしまった次の瞬間!。
「えっ...?」
スっと手から箱が離れていく感覚がするのでした。
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