TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

お酒

「おお～い！もうちょっとで酒がなくなるぞ！早く追加するのじゃ！」

　システィの奴が遠くから俺に向かって来るのが分かる。

「おおっ！アリカよ！、わしと一緒に酒を飲むか？」

「酒か...」

　前世ではあんまり飲まなかった俺だが、せっかく異世界に来たのだから飲んでみるか？。

「少し貰おうかな」

　そう呟いて彼女からお酒を貰おうとしたのだが...。

「アリカ様はまだお酒を飲んでは行けません！」

　とミユキに取り上げられてしまう。

「何故じゃ？酒くらい飲んでもよかろう」

　そう呟く彼女に対しミユキの回答がこうだった。

「お酒は成人してからです！20歳から！」

　至極真っ当な答えに俺は笑ってしまった。

(俺はもう20歳なんだけどな...、まあアリカの姿じゃ何歳か知らないけど)

　正直言って10歳くらい？という事しかわからない。

　見た目の年齢だとそのくらいだと思うのだけど、チュリアがあの見た目で8歳だという事を考えると正直この世界においては見た目で年齢を判断するのは得策ではないだろう。

　俺が頷いていると、今度はトラスの奴が近づいてくる。

「んっ？なんだそれ？水か？」

　興味を示したトラスにシスティが酒を進める。

「酒じゃ、知らないのか？」

「酒？、よく分からないけど飲んでみようかな」

　そう呟きながらシスティから注いでもらった酒を一気に飲み干すトラス。

「おっとっと...、なんだかこれ飲むと気分が良くなってくるなぁ...」

　なんだか口調がポワポワし始める彼女に酒を進めるシスティ。

「そうじゃろ！そうじゃろ！、酒は体にも良いものじゃぞ！、たっぷり飲め！」

　酒が体に良いかはともかく、酒飲み友達が出来たみたいでシスティ的には嬉しかったのだろうか？。

　どんどん酒をトラスに進めている。

　一杯、二杯、三杯と回数を重ねるごとにどんどん千鳥足になっていくトラス。

「これ...、気持ちいいなぁ♡」

　頬っぺたを赤らめているので酔っているのが丸わかりだ。

「もうそれくらいにしておいた方がいいんじゃ...」

　そう呟く俺に対し、システィは笑いながらこう言って来た。

「あっはっはっ！、問題ない！酒好きは生まれた時から酒を飲むのが好きじゃからな！、これくらい朝飯前よ！」

「どういう根拠の元でそう言ってんだ？」

「根拠などない！、ただわしらは酒が好きなだけじゃ！、のう？トラスとやら」

「そうでしゅ！わたちとしすちぃはしゃけがすきなだけでちゅ」

(これ...完全に酔ってるよね？)

　顔を真っ赤にしながら呂律が回らない彼女を見ている俺なのでした。