TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

勇者パーティ復活！！

　あの後、アリカとの契約により僕たちのパーティと用済みになったフォースター一族が解放された。

　サラ様とアイファ様は行く宛がないとの事で、アリカ城のメイドとして働く事になり、フウミは引き続き悪魔王の僕として奉仕活動を続けるそうだ。

　しかし、以前よりかは待遇が良くなったらしく、僕もそれは感じている。

　カズラに洗脳されていた時も不自由は感じなかったが、今は生きているという感覚が凄くするのだ。

　これは恐らく、本・能・で・は・好・き・だ・っ・た・妹・と・の・結・婚・が叶ったからだろう。

　死んでいたと思われた妹との再会、そして結婚♡。

　サイラ王国の運営は凄く大変だけど、勇者パーティの皆と妹がいればなんとかやっていけそうです。

　ただ...、殺された兵士の皆さんは全てが全て復活できた訳ではなく、復活出来た者も少数ながら存在するのだが、やはり魔物化している為か家族に受け入れてもらえなかった者も少なくない。

　これは非常にゆゆしき問題で、行き場のなくなった元兵士のアリカ☆達にはサイラ王国の防衛力として活用する事にはなったのですが、やはり心の傷は深いように見える。

　と、このように問題が山積みで、どれから対処していくかは今後の会議で決めていくつもりである。

　...まあ、きっと大丈夫だと思えます。

　なぜなら...。

　我らサイラ王国はケロナやアリカのいるアリカ☆と冥帝システィ率いる冥帝軍という２つの巨大な国家と同盟国になれたからです。

　これは非常に大きく、元々大きかったサイラ王国に、２つの国が加担し、より強固になったという証でもありました。

　それが広まった今では、小国の魔物王国も全くサイラ王国に侵攻してこなくなりました。

　以前は小さな小競り合いが絶えず、その度に僕達が制裁に加わっていたのですが、今ではそれも全く無くなったのは地味に大きいです。

　防衛にあまり資金を使わなくなって、代わりに国の為に資金を回せるようになり、国民の幸福度が徐々に上がって行っているのを実感できるのは嬉しい...。

　消費税の大幅減税にアリカの魔法による娯楽の提供、さらにはアリカ王国との貿易で得られる経済成長により、以前よりもはるかに豊かな王国になりました。

　今では食えずに餓死する子供を王国内で見ることはありません。

　あれから1ヶ月ほど経っていますが、僕達の王国は素晴らしい発展を遂げたと言えるでしょう。

　最初は舐めていたアリカの経済力ですが、いざ言われるがままに実行してみると上手く回り続けています。

(アリカって凄いんだな...)

　戦い続けてただけの僕とは違い、民衆の心が分かっているような政策をずっと取り続けられる彼女の姿は、我が王国でも凄く好評でした。

　そりゃあもう...、僕なんかよりもずっと高みに位置する場所から皆を指揮しているような...、そんな感覚...。

(これは...敵わないな...)

　幸福になった手を嫁となった妹の手に重ねながら、僕はただ...。

「なんだか...幸せだなぁ...」

　と呟くのでした。