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教皇の復活
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ここからが本番だ。
俺はそう心に思い込み戸惑う民衆の前に立つ。
「みんな!!よく聞いてくれ!!」
俺の言葉に皆が視線を合わせてくれる。
「確かに俺は皆の天使を倒した!!、だけどな、それは俺があの天使よりも強いという事の証明だ!、そして俺は皆に危害を加えるつもりはない!」
俺は出来る限り信じてもらえる様に言葉使いを丁寧にしたのだが...。
「そんなの信じられるか!!」
「魔物のいうことなんて聞かない!!」
やはり魔物である俺の声は聞いてくれなかった。
ここまでは予想通り。
「なら教皇様の言葉ならどうだ?」
「教皇様の...?」
皆が一斉に死体を見つめるが、そこには物言わぬ少女の亡骸が転がっているだけである。
「教皇様は死んでいるんだぞ!?、言葉が話せる訳ないだろ!!」
「そうだそうだ!!!」
相変わらずの非難罵倒に対し、俺は大人な対応を決める。
「俺の能力は人を魔物に変えることができるんだ」
「それがどうした?、死んだ人物を生き返らせるなんていう神の身技を使えるはずが...」
「キャラリメイキング!!」
俺が軽く指パッチンすると、教皇の周りに神秘的な風が纏わりつく。
「なんだ!?、教皇様の亡骸に何をするつもりだ!!」
「黙って見とけって!!」
あまり独自のイメージを入れない様に気をつけながら新たな命を吹き込んでいく。
(白髪美少女...、なんか賢そう...、勇者の妹...、実はえっちなこと大好きで魔物に陵辱される事を望んでいた...)
うん!、独自の要素は入れてないな!!。
そのまま風が消え去ってくると、死体はなく、代わりに白髪の可愛らしいお人形さんの様な少女が立っていました。
(!?)
これには俺自身が驚いたのだが、今のところ魔物化している部分がないように見える。
「私は...」
「大丈夫か?」
「あなたは確か...、さっき私の事を助けてくれた様な...」
記憶が混乱している様子だが、次の瞬間に目を見開きこう叫んだ。
「カズラは!?、カズラはどこにいるの!?、お兄ちゃん達に知らせないと!!、あいつは最初っからサイラ王国乗っ取るつもりだったんだって!!」
彼女の様子を見るに、どうやら本当に勇者の妹らしい。
それを見た民衆達がどよめく。
「もしかして...、パルナ様ですか?」
「教皇様がパルナ様?一体何がどうなって...」
怒涛の展開に動揺が続く民衆にパルナが全て説明してくれた。
カズラの目的や王を殺害しなり済ましていたこと、最後には勇者達を洗脳しカズラを倒した様に見せかけていた事など洗いざらい知っている事全てを吐き出してくれたお陰で、民衆の俺への態度も少し変わる。
「すまない...、アリカだっけか?、君達は俺たちの為にカズラと戦ってくれていたんだな...」
民衆の言葉にどう答えるか少し戸惑う俺。
「へっ!?、あっえっと...、そうだよ!」
(あぶねぇ~...、実際は王様と話つけて無条件降伏させようとしてたんだけど...、なんか良い話みたいになってるし、このままの勢いで同盟みたいな感じにできるよね!?)
当初のやり方とは違うのだが、とにかくサイラ王国の魔物偏見問題を取り除くことが俺の目的なのでこの状況は正直良い方向に向いていると思う。
「魔物の中にも良い魔物はいるのか...」
という解釈のお陰で無条件降伏なんていう後々に争いの種になりそうな物をまかないですみそうだ。
これならば人間の国であるサイラ王国と同盟関係になれそうである。
確かな手応えを感じた俺は一人ニヤけているのだった。
俺はそう心に思い込み戸惑う民衆の前に立つ。
「みんな!!よく聞いてくれ!!」
俺の言葉に皆が視線を合わせてくれる。
「確かに俺は皆の天使を倒した!!、だけどな、それは俺があの天使よりも強いという事の証明だ!、そして俺は皆に危害を加えるつもりはない!」
俺は出来る限り信じてもらえる様に言葉使いを丁寧にしたのだが...。
「そんなの信じられるか!!」
「魔物のいうことなんて聞かない!!」
やはり魔物である俺の声は聞いてくれなかった。
ここまでは予想通り。
「なら教皇様の言葉ならどうだ?」
「教皇様の...?」
皆が一斉に死体を見つめるが、そこには物言わぬ少女の亡骸が転がっているだけである。
「教皇様は死んでいるんだぞ!?、言葉が話せる訳ないだろ!!」
「そうだそうだ!!!」
相変わらずの非難罵倒に対し、俺は大人な対応を決める。
「俺の能力は人を魔物に変えることができるんだ」
「それがどうした?、死んだ人物を生き返らせるなんていう神の身技を使えるはずが...」
「キャラリメイキング!!」
俺が軽く指パッチンすると、教皇の周りに神秘的な風が纏わりつく。
「なんだ!?、教皇様の亡骸に何をするつもりだ!!」
「黙って見とけって!!」
あまり独自のイメージを入れない様に気をつけながら新たな命を吹き込んでいく。
(白髪美少女...、なんか賢そう...、勇者の妹...、実はえっちなこと大好きで魔物に陵辱される事を望んでいた...)
うん!、独自の要素は入れてないな!!。
そのまま風が消え去ってくると、死体はなく、代わりに白髪の可愛らしいお人形さんの様な少女が立っていました。
(!?)
これには俺自身が驚いたのだが、今のところ魔物化している部分がないように見える。
「私は...」
「大丈夫か?」
「あなたは確か...、さっき私の事を助けてくれた様な...」
記憶が混乱している様子だが、次の瞬間に目を見開きこう叫んだ。
「カズラは!?、カズラはどこにいるの!?、お兄ちゃん達に知らせないと!!、あいつは最初っからサイラ王国乗っ取るつもりだったんだって!!」
彼女の様子を見るに、どうやら本当に勇者の妹らしい。
それを見た民衆達がどよめく。
「もしかして...、パルナ様ですか?」
「教皇様がパルナ様?一体何がどうなって...」
怒涛の展開に動揺が続く民衆にパルナが全て説明してくれた。
カズラの目的や王を殺害しなり済ましていたこと、最後には勇者達を洗脳しカズラを倒した様に見せかけていた事など洗いざらい知っている事全てを吐き出してくれたお陰で、民衆の俺への態度も少し変わる。
「すまない...、アリカだっけか?、君達は俺たちの為にカズラと戦ってくれていたんだな...」
民衆の言葉にどう答えるか少し戸惑う俺。
「へっ!?、あっえっと...、そうだよ!」
(あぶねぇ~...、実際は王様と話つけて無条件降伏させようとしてたんだけど...、なんか良い話みたいになってるし、このままの勢いで同盟みたいな感じにできるよね!?)
当初のやり方とは違うのだが、とにかくサイラ王国の魔物偏見問題を取り除くことが俺の目的なのでこの状況は正直良い方向に向いていると思う。
「魔物の中にも良い魔物はいるのか...」
という解釈のお陰で無条件降伏なんていう後々に争いの種になりそうな物をまかないですみそうだ。
これならば人間の国であるサイラ王国と同盟関係になれそうである。
確かな手応えを感じた俺は一人ニヤけているのだった。
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