TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが!!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

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説明書を探せ!!

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「ないないない!!!」

 慌てる俺急かすシスティ。

「アリカ!!本当にここにあるのか!?」

 俺達は船内にあるきゃのん☆発射部屋にいた。

「おかしいな...、ちゃんとここにあるはずなんだけど...」

 発車する用の部屋を作ったのだから、ここにないとおかしい...。

 隅々まで探したのだがやはり見つからない。

「クッソ~!製作者!!どこに置いてあるんだよ!!」

「お主じゃ!!」

 ゴチンとげんこつをもらう俺。

「痛って~!!、何するんだよ!!システィ!!」

「ふんっ!、説明書の場所を忘れるお主が悪いわ!!」

 確かに俺が悪いのは明白なので謝るしかありません。

「うっ...ごめん」

「なんじゃ?意外とあっさり食い下がるのう」

「ああ、俺が悪いのは明らかだからな」

 ちゃんと謝る俺を見て笑みを浮かべる彼女。

「お主...、案外大物になるかもしれんな...」

「へっ?何?」

 外の騒音のせいで彼女の言った言葉が聞こえない。

「いいや、独り言じゃ、所でさっきから気になっているのじゃが、お主の服の背中側に一枚の紙がついておるのう、今はこんな服が流行っておるのか?」

 おかしな事を言われて困惑する俺。

「はぁ!?こんな時に冗談言ってる場合かよ!」

 と言いつつも気になって背中に手を伸ばすと...。

「あっ?」

 確かに何か張り付いている。

 それを手にとって剥がして見ると...。

「あっ!!、あった!!説明書だ!!」

「お前が持ってんじゃねーか!!」

 鋭いツッコミが俺を襲う!。

「ぐはぁ...!」

 鈍い声が辺りを包み込み、俺は三メートルほど飛ばされる。

「痛てぇ...痛てぇ...よぉ...」

「はっ!?しまったつい本気のツッコミを!、大丈夫か!?アリカ!?」

「ああ...なんとかな...」

 よろよろと立ち上がり紙一枚で作られてある説明書を読む。

「なになに...?、気合いを入れて撃つ!!」

 だけしか書かれていない。

「なるほど気合いか...!」(超速理解)

「気合いじゃと!?」(理解していない)

 理解した俺はミユキに叫ぶ。

「ミユキ!!気合いだ!!気合いを入れてキャノンに命令するんだぁ!!」

「気合いですね!!アリカ様!!分かりました!!」

 その言葉で理解してくれるミユキに対し、どうやらまだ理解していないようだ。

「いや!わかんねーよ!!このゴツいキャノン砲の撃ち方が気合って!!、だったら説明書いらないだろ!!」

 相変わらずキレの良いツッコミをするので、美人褐色おっぱいなシスティの印象が変わる。

「意外と庶民的と言うか...、システィってお高い感じのキャラじゃないのね」

 その言葉に対し、彼女は大きな胸手を当てて高らかに笑っていた。

「そうじゃとも、わしは砂漠の国の出身じゃからな、何もない場所で生きておる物が裕福な訳なかろうて」

「いやでも...そのマント....」

 俺はシスティの背負っている格好いい赤マントを指差す。

「ああこれか?、これはここにくる途中で悪徳貴族から奪い取った物じゃ、民衆を食い物しておる奴じゃったから冥界送りにしてやってわ!」

 あははと笑いながら武勇伝を語る彼女が少し恐ろしい。

「冥界送りって...、ハデスとかじゃないんだから...」

「ハデスってなんじゃ?」

「冥界の王様的なやつだよ」

「ああそれわしじゃ」

「まっ?」

「ああ、だいたいお主...、わしのフルネーム知っておるのか?」

「知らないから教えて♡」

 可愛く小首を揺らす俺。

「呪皇凶新王冥帝システィ=クラウニー六世じゃ」

(めちゃくちゃ名前カッケェ!!)

 圧倒的な厨二病ネームに惚れてしまう俺なのでした。

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