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勇者の準備③
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「待たれよ!」
声をかけられたので振り返ってみると、そこには王様が立っていた。
「王様、悪いけどもう準備はできたんだ、後は僕達に任せて欲しい」
(正直素人に現場の事で口出しされると面倒な事になるしね)
それを嫌という程知っている僕は、王の話など聞く気はありません。
さっさと用件だけ言って欲しいなと考えていると、王はこんな事を言い出したのだった。
「勇者ディンよ、我が軍の準備が完了する明日の夜まで待って欲しい」
「明日?、でもいいのですか?ドラゴンはこうしている間にも町を襲っているのでは?」
僕が王にそう聞いてみると、王はこう返してきた。
「いや...、それがどうやら城に近づく者を攻撃しているようなのだ」
「それは...孤高の存在であるドラゴンが4体同じ場所に存在しているだけでもレアなケースだと言うのに、それらが共闘しているという事ですか?」
「偵察隊を送ったのだがどうやら間違いないようだ、ダレカ城を舞っているドラゴン4体は間違いなくダレカ城を守護している」
「なるほど...、少し状況が変わってきましたね」
謎のドラゴン4体の共闘が示す物...、それはつまり...。
「新たな魔王がダレカ城に侵攻したという事でしょうか?」
その言葉にパーティメンバー全員の表情が引き締まった。
王は重たい口を開きながら頷く。
「ああ...、その可能性も否定できない現状で主らだけを送り出すのは得策ではないと私は判断する...、ここは大規模な軍隊を組み確実に潰した方が良いと思う...、近隣に住む住民達には悪いがな...」
「ふむ...」
(王の言うことにも一理あるな...)
僕は少し考えた。
ここでもう少し待ち大規模な軍隊と一緒に攻め込んだ方が得策ではないのかと...。
僕がパーティメンバーにその事で話しあうと、ここは満場一致で軍隊の準備が終わるのを待つ事に話が偏った。
相手が新たなる魔王となれば、被害が大きくなる前に確実に早急に収めることが先決であると皆が考えたのである。
「皆の考えは分かった...、サイラ王よ!兵士たちの準備を頼む!!」
「うむ!、一世一代の勝負になるかもしれないからな、私も全力を尽くそう」
王はすぐ様翻し、兵士たちの準備を急がせに向かうのだった。
声をかけられたので振り返ってみると、そこには王様が立っていた。
「王様、悪いけどもう準備はできたんだ、後は僕達に任せて欲しい」
(正直素人に現場の事で口出しされると面倒な事になるしね)
それを嫌という程知っている僕は、王の話など聞く気はありません。
さっさと用件だけ言って欲しいなと考えていると、王はこんな事を言い出したのだった。
「勇者ディンよ、我が軍の準備が完了する明日の夜まで待って欲しい」
「明日?、でもいいのですか?ドラゴンはこうしている間にも町を襲っているのでは?」
僕が王にそう聞いてみると、王はこう返してきた。
「いや...、それがどうやら城に近づく者を攻撃しているようなのだ」
「それは...孤高の存在であるドラゴンが4体同じ場所に存在しているだけでもレアなケースだと言うのに、それらが共闘しているという事ですか?」
「偵察隊を送ったのだがどうやら間違いないようだ、ダレカ城を舞っているドラゴン4体は間違いなくダレカ城を守護している」
「なるほど...、少し状況が変わってきましたね」
謎のドラゴン4体の共闘が示す物...、それはつまり...。
「新たな魔王がダレカ城に侵攻したという事でしょうか?」
その言葉にパーティメンバー全員の表情が引き締まった。
王は重たい口を開きながら頷く。
「ああ...、その可能性も否定できない現状で主らだけを送り出すのは得策ではないと私は判断する...、ここは大規模な軍隊を組み確実に潰した方が良いと思う...、近隣に住む住民達には悪いがな...」
「ふむ...」
(王の言うことにも一理あるな...)
僕は少し考えた。
ここでもう少し待ち大規模な軍隊と一緒に攻め込んだ方が得策ではないのかと...。
僕がパーティメンバーにその事で話しあうと、ここは満場一致で軍隊の準備が終わるのを待つ事に話が偏った。
相手が新たなる魔王となれば、被害が大きくなる前に確実に早急に収めることが先決であると皆が考えたのである。
「皆の考えは分かった...、サイラ王よ!兵士たちの準備を頼む!!」
「うむ!、一世一代の勝負になるかもしれないからな、私も全力を尽くそう」
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