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ミユキVSタイタンゴーレム

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「なかなか硬いですね~...」

 私は上空から何度も蹴りを入れていたのですがなかなか壊れません。

「グゴゴゴ!!」

 大きい唸り声をあげながら岩石を飛ばして来ますが、所詮はただデカイだけのゴーレム。

 空の王であるドラゴンに敵うはずがありません。

 余裕でその攻撃を避けた私はすかさず尻尾での攻撃を試みました。

「それっ!!」

 ビシッと言ういい音が響き渡りゴーレムは再びよろめきます。

「そこっ!!」

 素早い動きで連打を浴びせ続けた結果、優勢な状況のまま戦況を維持し続けていた私ですが...。

「なんだ...、この青いドラゴンは...?」

 ゴーレムの頭の上に白髪の男が立った瞬間、背中から冷や汗が流れ落ちるのを感じてしまう私。

(何こいつ...、何かやばい感じがする...)

 白髪の男からは狂気にも似た何かを察知した私はすぐさま旋回し距離を置きました。

 しばらく男を見つめていた私でしたが、アリカ様を救出した時点で目的を達している為、この場は引く事にしましょう。

 一度咆哮を放ち、目くらましの砂煙を上げると同時に全速力で逃げ去るのでした。

 ~カザイ国境上空~

 ある程度距離を開けてから大きく息を吸い込み息を整える。

(あの男...、只者ではないですね...、さっき頭に浮かんだ自身の言葉に従わずにいられませんでした...)

 そう、私があの男を見た瞬間『逃げろ』という単語に脳内が支配されたのです。

 相手はちっぽけな人間の筈なのに、私がそういう衝動に駆られてしまったのには意味がありました。

(あのままあそこに滞在していたらきっと私は...)

 そう思うだけで背筋がゾクゾクします。

 もう一度大きく深呼吸をした後、すぐ様アリカ城への帰路に着く私なのでした。
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