TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが!!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

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行けっ!!チュリア!!

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「行けっ!チュリア!!」

 俺は金髪少女を指差してチュリアに指示を出す。

「分かりました!!」

 刀を振り上げて金髪少女からケロナを取り返そうと奮起するチュリアに対し、彼女は冷ややかな視線を送って来るの感じる。

「うふふ...、勇敢な女の子は好きよ...、でもね...」

 ヒュンっと言う音と共に少女の姿が消え、奴を視線から外してしまうチュリア。

「ど...どこに!?」

 困惑しているチュリアに対し、小さな声でこう呟く彼女。

「ふふふ..、力量差が分からない子は嫌いだよ♡」

「ッ!!、いつの間に背後に!?」

「ほらほら...、どんどん行くよ~♪」

 凄まじい攻撃を繰り返す金髪少女に為すすべなく押されるチュリアを見ていることしかできない俺だったが、流石に今回は何もしない訳には行かない。

 どう考えても状況が悪いことは素人目にも明らかなので策を練る。

「ね~ねはリウが守るから安心して考えて」

 妹が俺の目の前で流れ弾が飛んで来ないか見張ってくれているのが妙に心強い。

「ありがとうな!妹よ!」

 俺はウィンクをして余裕があるような態度を取り続ける。

 敵にこちらの札が何もない事を悟られてはならない。

 いや...、寧ろこの状況こそが好ましい。

 相手は格下のチュリアを圧倒する事を楽しんでいる様子だ。

 すぐに殺される心配はないだろう。

 俺はまず辺りを見回した。

 まだホウザの煙に当てられていない者がいないか探るためだ。

 すると...。

「なぁんだ...、安心した」

「ね~ね?」

 俺の安堵の表情を見て妹が不思議そうな顔を浮かべている。

「まあ...大丈夫だって、お姉ちゃんに任せなさい!」

 無い胸をポンっと叩き笑顔を向けたのには理由があった。

 それは...。

「デーモンハンド!!」

「触手♡ヌメヌメ拘束♡」

 ロムパとルキィでした。

 2人の攻撃が奴に当たる間際になるとケロナを離して回避行動に移る少女。

 それを見計らったかのように空中でケロナをキャッチするルキィの触手♡。

「ケロナ...、助けたわよ~♡」

「ナイス!!ルキィ!!」

 俺は親指を立ててルキィの奴を褒めました。

 さっき動く人影が数人分見えたのでもしや...、と思っていたのが幸いしました。

「リウだろ?、ロムパとルキィ呼んでくれたの」

「うん!、念話で起こしたんだ!、さっきの煙を吸っちゃって2人とも暫く寝ちゃってたみたい」

(まじか...、ホウザの煙って結構効果あるんだな...)

 ロムパとルキィにそれなりの効果があるとすれば、ホウザの煙はかなり厄介な能力だと言えるだろう。

(チュリアがメンバーにいてよかった~)

 体内時間を操れるチュリアがいなければ今頃俺達は...。

 そう考えるとゾッとする...。

 まあ、何はともあれこれで実質5対2、これならば勝機が見え始める。

 ...。

 さりげなく自分を頭数に入れているが、これは俺の能力がきっと戦闘に役に立つと考えているからである。

 決して「役に立たないな」なんて言わないでね?、俺が泣いちゃうから。

 ビシッと人差し指を白髪の男の方にさして決める俺。

「どうだ!!!、これで5対2だぞ!!、諦めて降伏しろ!」

 俺の問いに対し、彼はただ笑う。

「何がおかしい?」

「いやな、たかだが雑魚が2匹増えただけで勝ち誇っているお前の頭が面白くてつい...な」

「「雑魚だと?」」

 雑魚と言う単語を聞いてロムパとルキィが怒りを露わにする。

「今我の事を雑魚と言ったのか?、あの白いゴミは...」

「ふふふ...、これはちょっと強めの仕置が必要みたいですね♡」

 2人の半笑いの笑顔が怖い!!。

(まずい...、この2人が本気で怒って戦闘なんかしたら...)

 大・災・害・☆。

 は免れないだろうな...。

 俺がそう思っていると、再び新たに現れる人影。

「アリカ様!!、これは一体...」

 いつものメンバーを引き連れたユカの奴が姿を現した。

「おお!ユカ!!、丁度いいや!、お前アイツを倒すの手伝ってくれ!」

「アイツ?」

 ユカが白髪の男に視線を動かすと言葉を失ったかのように分かりやすく同様し始める。

「ユカ?」

...」

 聞き間違いかと思い俺は顔をしかめていた。

「はっ?、こいつがユカの兄さん!?」
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