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白髪の男

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 白髪の男はゆっくりと私の方に視線を送って来た後、私の側にいるリウに目を向けた。

「そこの娘...、何か妙な力を持っているな?」

「!!、リウッ!!そこら辺に隠れてろ!!」

 彼から滲み出る嫌な気配にいち早く気がついた私はすぐ様そう叫んだのですが...。

「うふふ~...、この子達極限能力リミテッドに目覚める才能を秘めてるよ~...」

 明らかに頭のおかしい金髪の女がニマニマと笑いながらリウの体を品定めするように触っているのが見えたので躊躇なく蹴り上げました。

 すると足全体に気持ちの悪い感触が響き渡り、悪寒が背中を駆け巡ったのが心地悪い。

(なに...?、この感触...)

 明らかに生きているもの肌ではない無機質な感触。

 ガワは上手いこと作っていても決して中身がともわない事裏付けるかのようなそんな感じがしました。

「結構強いね~...、君」

 そう呟きながらニヤッと笑う彼女の不敵な笑み見た瞬間、私の体が拒否反応を起こす。

「ッ!!」

 余りにも気持ち悪すぎて奴の体に触れたくすら無くなる。

 リウを奪還し、その安否だけ確認した私はすぐ様その場を離れようとしたが...。

「逃がさないよ...」

 そう言われただけで目を離せなくなる。

(まずい...、目を離したら一瞬でやられる...!)

 私がそう思わずにはいられない位、実力の差は実感した。

 おそらく今のままでは勝てないと本能が察したのだ。

「うふふ~...ちゃんと待ってくれるなんて...、とってもいい子だね~...」

 そう呟きながらゆっくりと立ち上がるその娘から、まるで正気が感じられないのが恐ろしい...。

 そう...、例えるなら中身のない人形の様な気さえする。

 こんなにも感情豊かな人物が無機質な人形に思えてならないなんて自分でもどうかしていると思うけど、そう思わずにはいられなかった。

(と言うかこの子の顔...)

 私はこの娘の顔に見覚えがあったので名前を聞いてみる。

「...、もしかしてネア?」

「あら?、よく私の名前が分かったわね...、そうよ私の名前はネア、そしてそっちが相棒のギサラ」

 白髪の男を指差しながら、そう呟く彼女。

「...ギサラ?」

(ホウザが言っていた奴と同じ名前だ...)

 私は白髪の男の方に視線を合わせた。

「んっ?、なんだ?、俺に何か質問か?カエルの娘よ」

「...」

 私はこうやってギサラと言う人物と向かい合っているだけで嫌な気分がしてくるのを感じる。

 変な汗がたらたらと背中を流れ落ち、気持ちの悪さが増幅していくのを感じるが、それでも聞きたい事があった。

「前の戦いでユカとホウザが戦っていた時にいたネアって貴方が作ったの?」



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