TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

〜決勝戦前〜

「「アリカ様！」」

　会場に戻った俺をホムラとサアヤが出迎えてくれた。

「おう！お前達！今戻ったぞ！」

　俺が手を振りながら彼女達に近づくと、約1名目を細めて俺に質問してくる者がいた。

「っで...、ミユキさんはどうだったのアリカさ・ま・」

　チュリアの不意な質問に答えられない俺は冷や汗をかいた。

　そういえば俺が一旦戻った理由がミユキの安否確認の為なので、このままでは面子が保てない事に今更気がついたのだ。

(しししし...、しまったぁ～！！、チュリア達に試合任せた挙句、何の成果もあげられませんでした～！！ではシャレにならんぞ！)

　あたふたしながら出した俺の答えは...。

「あ～と...、え～と...、多分大丈夫...」

「多分？」

　ジト目で俺を睨んでくるチュリアの視線が痛い...。

(そんな目で俺を見ないでくれ～...、仕方なかったんだよ～...」

　俺の情けない姿を見てケロナが助け舟を出してくれた。

「アリカ...、お前さっきまでホウザに捕まってただろ？、嘘は良くないぞ」

　訂正、全然助けになってない。

　それを聞いたサアヤとホムラが取り乱し始めます。

「アリカ様！？、その話は本当ですか！？」

「うわっ！、お前ら何をする！やめろ！！」

　いきなり俺の服をひん剥き裸にしてくる彼女達。

　俺の体をすみずみまで調べ上げ、怪我などが無いか調べ尽くされるのは、正直恥ずかしい///。

(こいつらぁ～///、こんな場所で堂々と俺を素っ裸にして～///)

　とっても恥ずかしいがしょうがない、これも俺の事を思ってやってくれていると思う為、あんまり強い事は言えないのである。

　一通り俺の体を調べた二人はホッとしたように胸を撫で下ろし、俺のに微笑みかけてくれた。

「どうやら...、お体の方は大丈夫なようですね」

「ああ...、ちょっと触られただけでそこまで酷いことはされなかったぞ」

(本当は胸舐められたけど黙っておこう...)

　少し遠慮気味に話したつもりだったのに...。

「「はっ？」」

　対◯忍二人のその短い言葉に背筋がゾクッとするような悪寒を感じた。

「あ...あの～？、サアヤにホムラさん？」

　俺が少しあどけた口調にして見ても効果はない。

　二人の瞳にはギラギラとした熱がこもっていて、まるで「決勝戦...、見ていろよ！！ホウザ！！」と威圧しているようである。

　いつになく気合の入った二人を見ていると頼もしさすら感じた。

(ま...まあやる気があるのは良いことだよな？)

　そう思い込みながらホウザとの最終決戦に挑む俺たちなのでした。