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はぁ!?、なんで私が...

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「ケロナ!!」

 突然私の名前を呼ぶアリカを見て変な表情になる。

「アリカ?、なんで全裸で踊ってるの?」

「踊りたくて踊ってるんじゃない!」

「まあいいけど、お婆さんから貰ったお弁当ここに置いておくぞ」

 全員分の弁当を1人で持ってきたので、流石の私も少々疲れてしまった。
 まあ、これもお婆さんの人徳だと思ってやってるだけであり、アリカの事など心底どうでもいい。
 面倒ごとに巻き込まれる前に帰ろうとすると...。

「待てっ!!俺を置いて行く気か!?」

「置いて行くも何も、アリカがここいたいからいるんでしょ?、だったら別に私が手を出す理由ないよね?」

 私がそう言うと、彼女は必死の形相(全裸)でこう叫んだ。

「ケロナ頼む!」

「はぁ!?、なんで私があんたの揉め事に巻き込まれなくちゃいけないのよ!」

 そう、私にはヨミを立派に育て上げると言う約束がある。
 こんな所で油を売っている場合ではないのだ。
 アリカなど放って置いて帰ろうとした瞬間!。

「サフィもやられたんだぞ!!」

 その一言に条件反射で体が反応する私。

「何?」

 落ち着いて辺りを見てみると、確かにアリカの陣営は殆ど全滅しているみたいでした。
 でも1番大事なのは札を全身に貼られて痙攣しているサフィです...。
 なんででしょうか?、アリカをボコられても別になんとも思わないのに、友人の娘をボコられたら変な苛立ちを感じてしまいました。

「私の友人の娘を痛めつけたのは誰?」

「私だ...」

 見慣れない巫女が私の前に一歩踏み出し呟く。

「お前か...、サフィをこんなにしたのは!」

「サフィ?、あの亡霊か?、そこそこ面倒なやつだったから真っ先に潰したが...、言っておくが先に手を出してきたのはお前たちだからな」

 どっちが先に手を出したかなど私には関係ありません。
 ただサフィが悲痛な表情で締め付けられているこの惨状に心が打ち震えたのでした。

「そんなのは関係ない、私がお前を許せないからボコす」

「やる気か?、悪いがお前死ぬぞ?」

 緊迫した空気が辺りを支配する。

(...、なかなかやるな...、この女)

 なんとなく出してくる殺気で相手の力量が分かりますが、彼女の場合死地を何度かくぐり抜けた様な気配を感じます。

「行くぞ...」

「こい...」

 静かなる闘志が私と相手の間に灯って行くのを感じてる私でした。

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