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カタリーヌSid

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皆さんこんにちは。カタリーヌ.ワーズよ。
今、私機嫌がいいの!なんでかって?さっき家に帰ってきたお父様に呼ばれて書斎に行ったらなんと、

「お帰りなさい。お父様。それで私に話したいことって?」

「あぁ、ただいま。さっきお城で王様に城に滞在している方の教育係をカタリーヌに是非お願いしたいと言われてな。どうだ?やってみないか?」

「わ、私がですか?えぇ!勿論!やりますわ‼︎まさか王様から直々にお願いしてくるなんて私を気に入っってくださっているのかしら⁉︎」

カタリーヌは王様からのお願いに自分が気に入られていると思って舞い上がっていた。
そんな方リーヌを見ていた父親は真面目な顔をし、

「カタリーヌ、いいか、お前はこれからお城で王様が大層可愛がっているお嬢さんの教育掛になったのだ。それは分かっているな?」

そんな父親の言葉にカタリーヌは少し眉間に皺を寄せた。

「私が教えるのは女なのですの?まぁ、いいですわ。それで?」

そんな様子のカタリーヌを見て父親の顔が少し険しくなった。

「それでだ、お前はこのワーズ家に恥じない行いをする事だ。お前の意思はワーズ家の意思と思われる。
例えば、お前が教育するお嬢さんに何か怪我をさせればそれは王家に仇なす賊と捉えられる。
それだけお嬢さんが大事にされていると言うことを忘れるなよ。
いくらお前の方が地位が上でもお嬢さんは王様のお気に入り、王妃様のお気に入りでもあるそうだ。だからお嬢さんに何か有ればこのワーズ家は潰れる。お前の行動一つでな。
それを肝に命じておきなさい。」

父親はそれだけ言うと部屋を出て行った。
一方カタリーヌは父親が出て行った後顔を歪めた。
そして自分の部屋に戻って行った。

翌日、カタリーヌはお城に向かった。
お城に着き、王様が話しておきたいと言うので王様に会いに向かった。
そこでも、

「カタリーヌ嬢、いきなりこんな事を申してすまぬな。
そなたに頼みたいのは今この城に滞在している方の教育をして貰いたいのだ。
彼女は美久と言う。我の客人者。
主に、この国の事についての事だ。そなたなら出来ると思いお願いしたのだ。」

王様の話を聞いていたカタリーヌは顔はニコニコしていたが手に持っていた扇子を握りしめていた。力強く。
そして話は終わり、早速美久の部屋に向かった。
部屋に向かっている最中、前から片思いをしているオルト様が歩いてきたのだ。
思わず

「オルト様‼︎お久しぶりでございます‼︎カタリー・ワーズですわ‼︎こんな所でお会い出来て光栄ですわ!少しお話をしませんか?」

カタリーヌはオルトの姿を見て興奮し早口で話した。
しかし、オルトは顔を険しくし、何かを守るようにしていた。

「ワーズ嬢、私は今、この方の護衛をしています。なのでお話をする暇はありません。」

オルトは冷たい声でカタリーヌに話した。
その行動に疑問に思ったカタリーヌはオルトの後ろを見た。
其処には見知らぬ少女が居た。
彼女を見たカタリーヌは思わず、

「オルト様‼︎オルト様‼︎どう言う事ですの⁉︎何故貴方様がこんな小娘の護衛なんかしているのですの⁉︎私が頼んでも護衛をしてくれなかったのに。それに、貴女、何処の家の者ですの?私、見た事ありませんは‼︎オルト様は私の婚約者なのですのよ‼︎まさか、貴女、オルト様を誘惑したの!なんてはしたない。いやらしい娘。」

大きな声で言ってしまった。
それを聞いたオルトは

「いい加減にしてくれないかワーズ嬢。私は貴女の婚約者ではありません。何度もそう仰っているではありませんか。貴女のお父上にはすでにお断りの手紙を出し、直接お話もしました。なので私は貴女の婚約者ではありません。
それに、彼女の護衛は私がやりたいと陛下に直接お願いしたのです。なので彼女は関係ないのです。しかし、何故貴女がこんな所に居るのです?此処は立ち入り禁止のはずですが。まさか不法侵入したのでは?それならば即刻捕まえないといけませんね。」

まさかオルトがそんな事を言うなんて思っていなかったカタリーヌはショックでその場に立ち尽くして居た。
その横をオルトと、美久が通って行った。
カタリーヌはジロジロ見られている事に気づき、早足に目的の部屋に向かった。
部屋の中にはさっきすれ違ったオルトが護衛をしていた女だった。
私はこの女に教えるのかと思ったカタリーヌは嫌な笑い方をし、何かを企んでいる顔になった。
その事に美久が疑問に思ったのはカタリーヌは知らない。
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