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城で勉強。

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私は今この国について色々知っておかなきゃいけない事が沢山あるので王様に勉強を教えてくれる先生を付けてもらった。
しかし、この先生はとても面倒くさい。
何故なら

「あらあら、貴女そんな簡単なことも出来ないの?それじゃこの国では生きていくなんて到底無理よ。何故貴女みたいな小娘の勉強を私が教えなければならないの?王様から頼まれたから仕方なくやってるっていうのに‼︎
あぁ、そこ‼︎また間違えているわよ!何回言えば分かるの⁉︎」

私の後ろで椅子に座りペチャクチャ言っている女は王様が私に付けてくれた先生だ。しかし、この女は初めて会ったその日にこう言いました。

「初めまして。私はカタリーヌよ。私が教えるのですから頑張っていただきたいわ!そして、授業中は私語禁止、私の質問にははいか、いいえ、で答えなさい。その他の言葉は許しません。」

女にそう言われハイとしか答えなかった。
そんな私を見て薄気味悪くニヤリと笑いました。
心の中で『あ、これはやばいと思ってしまった。』

そして次の日から授業は始まった。
部屋にやって来た女はゴテゴテのドレスに、厚化粧で髪もゴウジャスにしていた。多分お城に出入り出来るから誰か良い人が居れば付き合えると思っているのかと…。
そんな女をジーと見ていたら

「何しているのですか⁉︎早くノートを開きなさい!そしてこの本の1ページから20ページの書き写しをしなさい。
私はちょっと用事があるので席を外します。その間にやっておきなさいよ!」

女が持っていた謎の本の1ページから20ページの書き写しをしろと言われた。
一瞬この女は何を言っているんだ?と思った。
この国の事を教えてもらうために先生を付けてくれたのに何故訳も分からない本の書き写しをしなければならないのだ。
なので聞いてみた。

「先生、私はこの国の事を教えてもらいたくて先生を付けてもらったのですが、何故訳も分からない本の書き写しをしなければならないのですか?
先にこの国の言葉や、文字を教えてもらいたいのですが…」

「なっ!この私に口答えをなさるの⁉︎この小娘が!」

バシッ

女に質問をしたら顔を赤くし、怒った女に頬を持っていた扇子で叩かれた。
叩いて女はハッとして

「い、良いからその書き写しをしておきなさい。」

そう言い残して部屋を出て行った。
叩かれた頬を押さえながらボーとしていると、ドアがノックされ、オルト様が入ってきて私の頬を見て顔を歪めた。

「いきなりすみません。嫌な音が聞こえたので何事かと思っていたらカタリーヌ嬢が勢いよく出ていかれたので…
‼︎何ですかその頬は⁉︎まさか、殴られたのですか?」

「い、いいえ、彼女が持っていた扇子で叩かれただけです。大丈夫ですよ。これくらい。しかし、困りました。」

私が頬の事を説明し終えて困った事があると聞いたオルトは首を傾げた。

「彼女からこの本の書き写しをしろと言われたのですがまだこの国の文字を教えて貰っていないのでよく分からないんですよね。」

説明し終えたらオルト様が顔を強張らさせ私の手を引いて部屋を出て行った。
いきなりで訳が分からなくて声をかけようとしたら急に立ち止まり大きなドアの前に立っていた。
ドアをノックし、

「陛下、オルトです。少し良いですか?美久様もいます。」

そう言ったらドアが開き、中に入って行った。私の手を引いて。

「おぉ、2人とも久しいな、して、どうした?」

オルト様は王様の側まで行き

「陛下、お話ししたい事があります。美久様の教人を変えてはくれませんでしょうか?」

いきなりの事に王様は一瞬顔を歪ませた。

「理由を聞いても?私が決めた人だ。ちゃんとした理由でないとどうなるか分かっているな?」

「勿論です。彼女の頬を見てください。カタリーヌ嬢に頬を扇子で叩かれて出来たものです。そして、今日の勉強はこの本の1ページから20ページの書き写しだそうです。美久様はこの国の文字をまだ知りません。なのに初日からこれは問題ではありませんか?カタリーヌ嬢は美久様の頬を叩いて部屋を出ていかれました。」

オルト様の説明を王様は真面目に聞いていた。そして、

「美久さん、すまなかった。まさか彼女がそんな事をするなんて思わなかったのだ。申し訳ない。」

王様は私に頭を下げ謝った。

「い、いいえ、頭を上げてください。気にしていませんよこんなかすり傷。」

私の言葉に頭を上げた王様は頭を抱えていた。
そして私の方を見て

「美久さん。貴女にこんな事を頼むのは筋違いと思うがどうか私の願いを聴いてはくれないか?」
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