何故か異世界に召喚されたがまったりゆったりしながら生活していきたいと思います♪

護衛

「おいおい、俺の聞き間違えか？あの女嫌いのオルトが自ら護衛をするって幻聴が聞こえたんだが…、なぁ、王妃よそなたにはなんて聞こえた？」

王様が隣に座っている王妃にも聞いた。
質問された王妃は王の方を目を細め、にっこりと笑った顔で

「いいえ、幻聴ではありませんよ。私のもちゃんと聞こえましたから。あのオルトが彼女の護衛を自ら志願するなんて‼︎やっとオルトにも春が来たのね‼︎所で、美久さん、オルトが貴女の護衛をやりたいと志願しているのだけれどどうかしら？私としては任せても良いと思っているの。大丈夫。腕は確かよ！私が保証します。」

王妃が笑顔で此方を見て、オルトを護衛にどうかと問いてきた。
その答えを美久は笑顔で、

「オルトさんが良いのでしたら是非お願いしたいです。しかし、私なんかの護衛で良いのでしょうか？騎士としての仕事は沢山あると思うんですけど…。」

オルトは美久がお願いしたいと言った時、少しだけ微笑んだ。
しかし、美久が私なんかと言った言葉に眉間に皺を寄せた。
その様子を見ていたニールが美久に

「ねぇ、美久。って美久って呼び捨てにするわね。聞きたいんだけれど、オルトが貴女の護衛をするのは構わないのよね？」

「はい。オルトさんが良いのでしたらお願いしたいです。でも、オルトさんは騎士なので他の方の護衛や、警備の仕事があるのでは無いですか？」

美久はニールの質問に答えた。
それとオルトの方を向いて疑問に思っていた事を聞いた。
まさか美久本人が質問してくるなんて思っても見なかったオルトは眉間に寄せていた皺が無くなり、今度は目を見開いていた。

「あ、あぁ、その事については問題ない。後で部下たちに話をしてくる。それに、此処には陛下が居るからなんの問題もないだろう。何か文句を言ってくる輩が居れば俺が直接相手をするから美久が心配する事はない。」

少し間を空けて美久の顔を見ながら

「だから、美久、貴女の事を守らせてもらえないだろうか？」

真剣なオルトに美久は笑顔で

「はい。私なんかで良ければ護衛お願いします。」

椅子に座ったままオルトに頭を下げた。


こうして美久の護衛はオルトで決まった。