偽りの恋人達

胸の轟

文字の大きさ
上 下
21 / 50

【2】

しおりを挟む
「っくう…っ、やめっ、ううっ」

ベッドの上、脚を男の脚で押さえる形で広げて座らされ、男に寄りかかる体勢で直に胸に刺激を与えられる。

それはあの時のような乱暴なものではなく、やわやわと触れ、頂は捏ねたり弾いたりと刺激されていく。


「やぁっ…はうっ…」
「感じてるんですか?」

「違っ…!」



ギィー

コツコツコツコツー


第三者がやって来る音に青ざめた。

他の仲間も知りたいと思ったけど、何故今なの!?


イヤッ、イヤよ!こんなところを見られるなんてイヤッ!


必死になる私を他所に、男は片手で胸を、もう片方は私の中へ指を入れ、その時に何かを忍び込ませた。


「!!」

やって来た人物と目があった。


「やっ、あっ、見ないでぇっ…っ、くぅん、やぁ、見ないでマルコ!」


イヤッイヤッ!こんなのイヤッ!

何故マルコが居るの!?


「グチョグチョですよ。いやらしいですね。」

「いやぁっ、違っ…ふ、うっ、…っく、ん、…見ないでぇっ」


絶対に見られたくなかった姿を、マルコに見られてるかと思うと、マルコの方を見るのが怖い。


指と一緒に中へ入れられた物はすぐに存在が失せ、嫌でも指の存在感を感じる。

ある箇所に指が当たった途端、身体が跳ねた。


「これが良いんですか?」

「ひぁああっ、やっ、やだっ、いやっ、それっ、やっ」

重点的に攻め立てられ、今までよりも強い感覚が身体を駆け変になりそう!


下半身からはトロトロと更に何かが溢れる感覚に悶えた。

嘘っ、嘘よ!そんなわけない!こんなことまるでー


「感じてるんですか?下の口から涎すごいですよ。モテない俺に弄られても、感じないんですよね?なのに、弄られてこんなになるって欲求不満てやつですか?」

「違っ…」

悔しい!悔しい!

こんな奴に好き勝手され侮辱されても、今の私にはそれを耐えることしか出来ないなんて!


唯一の救いは、純潔を散らす気がないってことだけ。

ああ、お願い!早く終わって!このままじゃ…


「もっ、やめっ…」
「いいですよ。」

「あっ…」


自分で出した声に愕然とした。

「どうしました?望み通り止めて差し上げましたよ。なのに、止めてほしくないような声を出すんですね。」

「ち、違うわよ!私はただ、お前のような男は止めろと言われて止めるような男じゃないから、意外で声が出ただけよ!勘違いしないで!」

「勿論俺はいつだって自分のしたいように行動しますよ。」


じゃあ何故止めたのよ。意味が分からない。


男はさっさと立ち去り、私とマルコだけが残された。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

聖女召喚2

胸の轟
ファンタジー
召喚に成功した男たちは歓喜した。これで憎き敵国を滅ぼすことが出来ると。

一番のクズは…

蛭魔だるま
恋愛
この中で一番のクズは誰だろう エブリスタ様でも重複投稿しています。

ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる

Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。 でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。 彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。

隣人はクールな同期でした。

氷萌
恋愛
それなりに有名な出版会社に入社して早6年。 30歳を前にして 未婚で恋人もいないけれど。 マンションの隣に住む同期の男と 酒を酌み交わす日々。 心許すアイツとは ”同期以上、恋人未満―――” 1度は愛した元カレと再会し心を搔き乱され 恋敵の幼馴染には刃を向けられる。 広報部所属 ●七星 セツナ●-Setuna Nanase-(29歳) 編集部所属 副編集長 ●煌月 ジン●-Jin Kouduki-(29歳) 本当に好きな人は…誰? 己の気持ちに向き合う最後の恋。 “ただの恋愛物語”ってだけじゃない 命と、人との 向き合うという事。 現実に、なさそうな だけどちょっとあり得るかもしれない 複雑に絡み合う人間模様を描いた 等身大のラブストーリー。

友情結婚してみたら溺愛されてる件

鳴宮鶉子
恋愛
幼馴染で元カレの彼と友情結婚したら、溺愛されてる?

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

皇帝陛下は身ごもった寵姫を再愛する

真木
恋愛
燐砂宮が雪景色に覆われる頃、佳南は紫貴帝の御子を身ごもった。子の未来に不安を抱く佳南だったが、皇帝の溺愛は日に日に増して……。※「燐砂宮の秘めごと」のエピローグですが、単体でも読めます。

処理中です...