怠惰な蟲使い(仮)

胸の轟

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33.

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「だが断る!」
「まだ何も言ってませんけど!?」


聞く前から分かる。どうせろくでもないこと言い出すに決まってる。


「うちのお得意様の「断るって言ってるのに何話出してんの?死ぬの?手伝おうか。」

「そういう手伝いいりませんよ!?」

「ねぇ、おかしくない?明らかに俺の仕事じゃないのに、なんで当たり前みたいに俺に持ってきてるの?」

「まぁまぁ、細かいことはいいじゃないですか。頼みたいことっていうのはーーー」


全く細かくないと思う。

なんだかんだ言ってコイツも神経図太いよね。俺がどんな態度でも毎回毎回、絶対用件切り出すんだから。

言うだけは言っとかないと後で折檻でもされるのかもしれない。

面倒くさいことばっか言ってくるし、是非痛い目に合って欲しい。なんだったら俺が痛い目に合わせてあげてもいい。


結局話し出すのを止めるのもめんどくなってきたから放っておく。


こないだ買った果実の砂糖漬けでも食べようっと。


生の果実より、どっちかというと加工したやつの方が俺は好き。だって生の果実って甘くないのとかあるし。酸っぱいのに当たるとなんか腹立つんだよね。


「ーーてことなんですよ。聞いてました?」

「聞いてる聞いてる。」


右から左に流れてはいるけど。


「だからジグ君、お願いしますね!」

「じゃあキャサリンときの貸し借り適用でいい?」

「はぁ!?駄目に決まってるじゃないですか!何言ってんですか!?」

「細かいことは気にしない。」

「細かくないですよ!?絶対ダメですからね!あれは女紹介ーーいや、それは今どうでもいいです。今重要なのは仕事です。」


自分だって細かくないこと細かいって片付けたくせに、俺が同じこと言ったらキレるっておかしくない?何この理不尽野郎。



「解決してくれたら、ジグ君が食べたがってた珍しいドライフルーツが手に入りますよ。」

「困ってる人は放っておけない質なんで任せとけ。」

「デスネー(棒)」


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