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3章
<13話>
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フラットピーチの料理は大好評だった。
といっても、アールグレイの茶葉を使ったマリネとモッツアレラチーズとオリーブオイルで和えただけのものなのだが、アシュリーもレイたちも美味しいとたくさん食べてくれた。さらにお土産にもフラットピーチをたくさん貰えることができ、最高の1日だった。
ただ、急に手が痛くなった言い出したレイがやたらと桃や菓子を食べさせろとせがんでくるのが鬱陶しかったが。
途中からアシュリーが「婚約者なんだから僕が食べさせる」と代わってくれてた。
俺を助けるためというよりはレイへの愛情からだろう。
レイも一瞬、渋い顔をしたものの黙ってアシュリーに食べさせてもらっていたから満更でもないはず。正直、羨ましくてたまらなかったのはここだけの話である。
渋い顔をしたのも単純に照れていただけなのかもしれない。
(ルークの登場で焦ったけど、二人がうまくいってるようで良かったな)
最近はレイとアシュリーの提案で、ハワード邸に俺たちが行くだけでなくルークが遊びに来ることも増えた。
レイの訪問回数も増え、気づけば4人で遊ぶことも多くなっている。
皆で遊ぶのは楽しい。だがルークがいるとレイとアシュリーに近づきすぎないように見張らないといけないし、レイがいるときはアシュリーとの仲を邪魔しないようにしないといけないし、疲れてしまう。
そんなわけでどちらも遊びに来ない今日、推しと俺は久しぶりに二人きりの時間を満喫しようと目論んでいるのだ。
俺たちは今、両親が突貫工事で作ってくれたラボにいる。
推しの病気を改善した際、医者から皮膚を乾燥させないことや清潔に保つことの大切さを教えられた。
この世界には入浴剤が存在せず、アシュリーは治療の一環として庭のハーブをそのままバスタブに浮かべて入っていた。石鹸も無味無臭で泡立ちがよくないものしかなく、それでも高級品とされている。
その時から俺は推しのために入浴剤や上質な石鹸の開発を夢見ていたのである。
前世、メディカルハーブの資格を持っていた俺の母親は自宅で教室を開いていた。
「生徒たちの見本になるように」という母の教育のもと、俺も妹もメディカルハーバルプロティクショナーという資格を取らされたのだ。
この資格はハーブの知識だけでなく、基礎医学を土台にしたにさまざまな代替医療についての知識も問われる。つまりメディカルハーブを中心とした専門家資格のようなものなのである。
(まさか転生して役に立つとは思ってなかったな)
何事も無駄なことはないのかもしれない。
「ルイス、この後はどうするの?」
推しの涼やかな声で俺はハッと我に返った。
今、俺たちはラボで植物を原料としたハンドメイトの石鹸づくりに精を出している。
「ええと、マヨネーズくらいの固さになるまで混ぜるそうです」
大理石を魔力を使って薄く延ばして加工して作ったボウルの中には材料がすでに投入されていて、カモミールとラベンダーの香りが漂う。
「わかった。僕に任せて」
アシュリーは泡立て器でボウルをかき混ぜ始めた。
「はい! アシュリー兄さま」
俺は隣に立つ推しを見上げる。
(エプロン姿の推しの破壊力、やばいな。しかも初めて見る髪型だし。120点だろ)
アシュリーは白いコットンのシャツに瞳とおなじすみれ色のシンプルなエプロンを着けている。腕まくりしたシャツからは白くしなやかだけれど引き締まった腕が覗く。
作業の邪魔にならないようにと、前髪を後ろに流してオールバックのようなセットになっているのだが、美しく整った眉毛が前回になることで凛々しさが増している。
(やべー…。かっこよすぎる!! 無料で見ていいなんで信じられない)
目に焼き付けようとガン見していると、アシュリーがちらりとこちらを見て少し笑った。
「そんなに見つめてどうしたの。僕の顔に何かついる?」
「いえ。おでこを出した髪型がとてもよくお似合いで素敵です。それにエプロンもとっても可愛いです!」
お菓子作りをする時はエプロンではなくコックコートにシェフハットという本格的な出で立ちなので、初めて見たのだ。
お菓子と違って口に入るものではないので今日はエプロンでいいということになったのだが、個人的にはコックコートよりも好みである。
「可愛いのはルイスだよ。その水色のエプロン、よく似合ってるね」
「えへへ。ありがとうございます」
お礼返しかもしれないが、推しに褒められると素直に嬉しい。
「こうやってルイスと二人きりで過ごすのもとても久しぶりな気がするな」
「僕もです! ずっとレイ様やルークが一緒でしたから。皆で遊ぶのもとっても楽しいですが、たまにはアシュリー兄さまと僕だけでも遊びたいです」
「本当に? ルークやレイといるほうが楽しいのかなって思ってたよ」
「そんなことありません! むしろというかできれば僕はアシュリー兄さまと二人でいるほうが幸せなので!」
口にしてからしまったと思ったがもう遅い。泡立て器を持つ推しの手が一時停止している。
(うわ、やっちゃったよ。今のはさすがに弟としても重すぎたかな……。アシュリーはレイと二人で過ごす時間が多いほうが嬉しいのに)
「なーんてじょうだ――」
「僕も」
「……はい?」
とても小さな声だったので都合のいい幻聴かもしれない。だが、今もしかして。
「すみませんアシュリー兄さま。よく聞こえなくて」
アシュリーは顔を薄紅色に染めて俺を軽く睨むとすぐにそっぽを向いた。
「だ、だから……僕も同じだって言ったんだ。二人で過ごすのが一番楽しいから」
「ええーーー!?」
嬉しすぎて昇天しそうだ。やばい、召される。
「なあにその反応。ええーってどういう意味」
アシュリーが口を尖らせる。え、拗ねてるのかこれ? うう……可愛い。可愛すぎる。
「嬉しすぎるときに出る、ええーーです!! 僕、アシュリー兄さまが誰よりも一番大好きなので!! やったー!!!」
推しの嬉しすぎる言葉にテンションが上がりすぎて、口からどんどん想いが溢れてしまう。
興奮しているとアシュリーが少し屈んで俺を目線を合わせた。
「ひぇ」
いつも見上げているすみれ色の瞳が同じ高さで俺を見つめている。
それだけで心臓が今にも胸を突き破って出てきそうなほど暴れ出す。
「変な声出さないでよ。とも僕が近いのは嫌?」
「そそそそそそんなことあるわけがないです!!」
「本当?」
「はいっ!!」
明らかに様子のおかしい俺を怪しむこともなく、推しは優しく頭を撫でてくれる。
「どんなにレイやルークと仲良くなっても、ルイスの兄は僕とジェシー兄上だけだよ。だから、たまにはこうして二人で過ごそう……ジェシー兄上がいるときは兄上も一緒に」
「はいっ!! 喜んでっ!!!」
「ルイスはたまにおかしな反応をするね、おもしろいけど」
アシュリーはくすくす笑いながら再び背筋を伸ばした。
「あっ! いけない。おしゃべりしていてかき混ぜるのをすっかり忘れてた!」
だが次の瞬間、珍しく焦って少し大きな声を出す。
少し背伸びしてボウルを覗きこむと、中身が冷えてすっかり固まってしまっている。
「ごめんルイス……失敗しちゃった」
眉を八の字にして困っている推しが可愛すぎて胸が苦しい。
「大丈夫ですアシュリー兄さま! まだ材料はたくさんありますから。それに本によると、熱を加えればまた液状になるはずです」
「そうか、よかった。せっかくルイスと育てたハーブをムダにしたくないもの」
(優しいだけじゃなくて綺麗すぎるだろ、心まで……ッ!!)
「アシュリー兄さま……大好きです」
思わず零れた心の叫びに、アシュリーは小さな声で「僕も」と返してくれた。
「う、嬉しすぎる……」
供給過多でぶっ倒れてしまいそうだ。推しは照れ隠しのように咳払いをひとつすると、新しいボウルを手に取る。
「さあ、今度こそ失敗しないで石鹸を作りあげよう」
「はいっ!!」
そうして俺たちはハーブの爽やかで清浄な香りに包まれる中、石鹸づくりに励んだ。
だが俺はまたしてもすっかり忘れていた。
ルークが登場したということは、例のあの人がやってくる日も近いということを――。
といっても、アールグレイの茶葉を使ったマリネとモッツアレラチーズとオリーブオイルで和えただけのものなのだが、アシュリーもレイたちも美味しいとたくさん食べてくれた。さらにお土産にもフラットピーチをたくさん貰えることができ、最高の1日だった。
ただ、急に手が痛くなった言い出したレイがやたらと桃や菓子を食べさせろとせがんでくるのが鬱陶しかったが。
途中からアシュリーが「婚約者なんだから僕が食べさせる」と代わってくれてた。
俺を助けるためというよりはレイへの愛情からだろう。
レイも一瞬、渋い顔をしたものの黙ってアシュリーに食べさせてもらっていたから満更でもないはず。正直、羨ましくてたまらなかったのはここだけの話である。
渋い顔をしたのも単純に照れていただけなのかもしれない。
(ルークの登場で焦ったけど、二人がうまくいってるようで良かったな)
最近はレイとアシュリーの提案で、ハワード邸に俺たちが行くだけでなくルークが遊びに来ることも増えた。
レイの訪問回数も増え、気づけば4人で遊ぶことも多くなっている。
皆で遊ぶのは楽しい。だがルークがいるとレイとアシュリーに近づきすぎないように見張らないといけないし、レイがいるときはアシュリーとの仲を邪魔しないようにしないといけないし、疲れてしまう。
そんなわけでどちらも遊びに来ない今日、推しと俺は久しぶりに二人きりの時間を満喫しようと目論んでいるのだ。
俺たちは今、両親が突貫工事で作ってくれたラボにいる。
推しの病気を改善した際、医者から皮膚を乾燥させないことや清潔に保つことの大切さを教えられた。
この世界には入浴剤が存在せず、アシュリーは治療の一環として庭のハーブをそのままバスタブに浮かべて入っていた。石鹸も無味無臭で泡立ちがよくないものしかなく、それでも高級品とされている。
その時から俺は推しのために入浴剤や上質な石鹸の開発を夢見ていたのである。
前世、メディカルハーブの資格を持っていた俺の母親は自宅で教室を開いていた。
「生徒たちの見本になるように」という母の教育のもと、俺も妹もメディカルハーバルプロティクショナーという資格を取らされたのだ。
この資格はハーブの知識だけでなく、基礎医学を土台にしたにさまざまな代替医療についての知識も問われる。つまりメディカルハーブを中心とした専門家資格のようなものなのである。
(まさか転生して役に立つとは思ってなかったな)
何事も無駄なことはないのかもしれない。
「ルイス、この後はどうするの?」
推しの涼やかな声で俺はハッと我に返った。
今、俺たちはラボで植物を原料としたハンドメイトの石鹸づくりに精を出している。
「ええと、マヨネーズくらいの固さになるまで混ぜるそうです」
大理石を魔力を使って薄く延ばして加工して作ったボウルの中には材料がすでに投入されていて、カモミールとラベンダーの香りが漂う。
「わかった。僕に任せて」
アシュリーは泡立て器でボウルをかき混ぜ始めた。
「はい! アシュリー兄さま」
俺は隣に立つ推しを見上げる。
(エプロン姿の推しの破壊力、やばいな。しかも初めて見る髪型だし。120点だろ)
アシュリーは白いコットンのシャツに瞳とおなじすみれ色のシンプルなエプロンを着けている。腕まくりしたシャツからは白くしなやかだけれど引き締まった腕が覗く。
作業の邪魔にならないようにと、前髪を後ろに流してオールバックのようなセットになっているのだが、美しく整った眉毛が前回になることで凛々しさが増している。
(やべー…。かっこよすぎる!! 無料で見ていいなんで信じられない)
目に焼き付けようとガン見していると、アシュリーがちらりとこちらを見て少し笑った。
「そんなに見つめてどうしたの。僕の顔に何かついる?」
「いえ。おでこを出した髪型がとてもよくお似合いで素敵です。それにエプロンもとっても可愛いです!」
お菓子作りをする時はエプロンではなくコックコートにシェフハットという本格的な出で立ちなので、初めて見たのだ。
お菓子と違って口に入るものではないので今日はエプロンでいいということになったのだが、個人的にはコックコートよりも好みである。
「可愛いのはルイスだよ。その水色のエプロン、よく似合ってるね」
「えへへ。ありがとうございます」
お礼返しかもしれないが、推しに褒められると素直に嬉しい。
「こうやってルイスと二人きりで過ごすのもとても久しぶりな気がするな」
「僕もです! ずっとレイ様やルークが一緒でしたから。皆で遊ぶのもとっても楽しいですが、たまにはアシュリー兄さまと僕だけでも遊びたいです」
「本当に? ルークやレイといるほうが楽しいのかなって思ってたよ」
「そんなことありません! むしろというかできれば僕はアシュリー兄さまと二人でいるほうが幸せなので!」
口にしてからしまったと思ったがもう遅い。泡立て器を持つ推しの手が一時停止している。
(うわ、やっちゃったよ。今のはさすがに弟としても重すぎたかな……。アシュリーはレイと二人で過ごす時間が多いほうが嬉しいのに)
「なーんてじょうだ――」
「僕も」
「……はい?」
とても小さな声だったので都合のいい幻聴かもしれない。だが、今もしかして。
「すみませんアシュリー兄さま。よく聞こえなくて」
アシュリーは顔を薄紅色に染めて俺を軽く睨むとすぐにそっぽを向いた。
「だ、だから……僕も同じだって言ったんだ。二人で過ごすのが一番楽しいから」
「ええーーー!?」
嬉しすぎて昇天しそうだ。やばい、召される。
「なあにその反応。ええーってどういう意味」
アシュリーが口を尖らせる。え、拗ねてるのかこれ? うう……可愛い。可愛すぎる。
「嬉しすぎるときに出る、ええーーです!! 僕、アシュリー兄さまが誰よりも一番大好きなので!! やったー!!!」
推しの嬉しすぎる言葉にテンションが上がりすぎて、口からどんどん想いが溢れてしまう。
興奮しているとアシュリーが少し屈んで俺を目線を合わせた。
「ひぇ」
いつも見上げているすみれ色の瞳が同じ高さで俺を見つめている。
それだけで心臓が今にも胸を突き破って出てきそうなほど暴れ出す。
「変な声出さないでよ。とも僕が近いのは嫌?」
「そそそそそそんなことあるわけがないです!!」
「本当?」
「はいっ!!」
明らかに様子のおかしい俺を怪しむこともなく、推しは優しく頭を撫でてくれる。
「どんなにレイやルークと仲良くなっても、ルイスの兄は僕とジェシー兄上だけだよ。だから、たまにはこうして二人で過ごそう……ジェシー兄上がいるときは兄上も一緒に」
「はいっ!! 喜んでっ!!!」
「ルイスはたまにおかしな反応をするね、おもしろいけど」
アシュリーはくすくす笑いながら再び背筋を伸ばした。
「あっ! いけない。おしゃべりしていてかき混ぜるのをすっかり忘れてた!」
だが次の瞬間、珍しく焦って少し大きな声を出す。
少し背伸びしてボウルを覗きこむと、中身が冷えてすっかり固まってしまっている。
「ごめんルイス……失敗しちゃった」
眉を八の字にして困っている推しが可愛すぎて胸が苦しい。
「大丈夫ですアシュリー兄さま! まだ材料はたくさんありますから。それに本によると、熱を加えればまた液状になるはずです」
「そうか、よかった。せっかくルイスと育てたハーブをムダにしたくないもの」
(優しいだけじゃなくて綺麗すぎるだろ、心まで……ッ!!)
「アシュリー兄さま……大好きです」
思わず零れた心の叫びに、アシュリーは小さな声で「僕も」と返してくれた。
「う、嬉しすぎる……」
供給過多でぶっ倒れてしまいそうだ。推しは照れ隠しのように咳払いをひとつすると、新しいボウルを手に取る。
「さあ、今度こそ失敗しないで石鹸を作りあげよう」
「はいっ!!」
そうして俺たちはハーブの爽やかで清浄な香りに包まれる中、石鹸づくりに励んだ。
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