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2章
<11話>※レイ視点
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「チビは?」
俺が訪問するときには常に同席しているルイスの姿が見えない。
「今日はジェシー兄上と一緒に剣の稽古をしているんだ。そろそろ終わる頃だろ思うんだけど」
俺の婚約者でルイスの義兄であるアシュリーはそう言うと窓の外に目をやる。
ルイスのおかげでアシュリーと対話をするようになってもう1年近くになるだろうか。
月に1度のはずの訪問はどんどん増えて週に1度は互いの屋敷を行き来するまでになっている。
アシュリーと俺は最初こそぎくしゃくしていたが、今ではなんでも話せる相棒のような存在だ。
もちろん恥ずかしいので本人には絶対に言わないが。
そんなことを考えながらアシュリーの後ろ姿をぼんやり眺めていると、振り返って手招きされた。
ゆっくりと窓際に近づくと、木刀のぶつかり合う音が聞こえる。
「お。もしかしてここから見えるのか」
「うん。ほら、あそこ」
窓の下では貴族の子弟とは思えないほどの筋肉ゴリラと子どもが木刀で戦っている。
前よりも少しだけ背が伸びたルイスは果敢にゴリラに挑んでいく。
何度かわされても向かっていく根性、俺は嫌いじゃない。
「ルイスが戦闘好きだとは知らなかったな。将来は騎士団にでも入るつもりなのか?」
アシュリーは窓から目を離して首を横に振った。
「僕のことを守るために強くなりたいらしいよ」
「はぁ!?」
俺の反応にアシュリーはムッとした顔になる。
「怒んなよ。けどアイツ、おまえのことが大好きな割におまえのことわかってないんだなと思ってさ」
「僕がルイスの前で本性を出すわけないだろ」
「たしかにな」
俺が頷くと、アシュリーは不敵に笑った。
そう。アシュリー・クロフォードという男は、知れば知るほど面白い奴なのだ。
第一に凄まじく頭が切れる。
政治や経済の話をしても、しっかりと自分の意見がありそれがすべて的を射ている。
領内の状況や領民たちの暮らしにも関心が高く、自分の趣味である土いじりや料理を領民たちの経済活動の維持発展の手段として使うための研究も熱心だ。
その上、物理的にも強い。
体は細身で顔も女と間違われるほど可憐で美しいが、着痩せするタイプで脱いだらすごい。その上フレイミングソードという剣を顕現させることもできる。
この剣は刀身から炎が噴き出す魔剣で、膨大な魔力量と高い技術がなければ操ることができない。
もちろん火属性の魔力を持つ者以外には扱えない。
アシュリーが本気で戦えばあの脳筋ゴリラ兄貴でも互角だろう。
まあ俺も負けないけど。
だがアシュリーは自分の知識量や強さを決してひけらかしたりしない。
というか、むしろ隠しているようにさえ見える。
だからおそらく彼のすごさを知っているのは俺だけかもしれない。
もっとアイツの能力を皆に知ってほしい反面、俺だけが知っているという状況も相棒っぽくて気にっている。
正直、あのゴリラよりアシュリーが当主になった方がクロフォード家は繁栄するんじゃないかと思う。
当主になったアイツと、グラスミアをもっと繁栄させて国民のためにいい国を創っていく未来を思い描くとワクワクしてくる。
だが前に二人で話したとき、アイツはまったくその気がないようだった。
今でも気持ちは変わらないのだろうか。
もしアシュリーがクロフォードの家を継ぐことになれば俺たちの婚約は解消になるだろうが、ヴァイオレット家はクロフォード家と縁続きになりたいと考えている。
「アシュリー以外のクロフォード家の子を伴侶として迎え入れるべきだ」と父上がお考えになったら、もしかするとルイスと俺が婚約する未来なんてのも、あるのかもしれない。
(俺とルイスが婚約か……)
今よりも成長した自分とルイスが並ぶ姿を頭に思い描いてみる。
子どもの頃から名門公爵家の跡取りとして育ってきた俺は、感情を表に出したり自分の気持ちを素直に言葉にすることが苦手だ。
他人に弱いところを見せることも抵抗がある。正直、相棒のアシュリーの前でさえ、いまだに弱いところは見せたくない。
ルイスはそんな俺とは真逆だ。
顔を見るだけで喜怒哀楽がわかるし、くるくる変わる表情から目が離せないし、がんじがらめの貴族社会で生まれ育ったとは思えないほど、発想が自由で面白い。
俺ひとりなら絶対にしないようなことや考えもしないことにルイスは俺を巻き込んでしまう。
だが、それが嫌じゃない。いつもとても楽しいのだ。
だからだろうか。ルイスと一緒にいるときは、普段よりも深く呼吸ができていいる気がする。
顔は天使みたいに可愛いのに中身は男前で、母性すら感じる。そんなことを言ったらクロフォード家に変態認定されてしまいそうだ。
「……あいつと結婚したら、きっとずっと楽しいだろうな」
思わず口を突いて出た独り言にアシュリーが素早く反応する。
「あいつって誰のこと」
俺の中の意地悪い心が顔を出す。
「おまえの義弟」
その瞬間アシュリーの瞳がすっと細められた。
「妬けるね。レイの婚約者は僕なのに」
言葉とは裏腹にその目が義弟は渡さないと主張している。
グラスミアを含む大陸の大部分の国では義理の兄弟の結婚は珍しいことではない。
「ハッ! バーカ。どの口が言ってんだよ。ま、お前が家を継ぎでもすれば正々堂々勝負できるな。いろんな意味で」
「なに言ってるんだ。そんなこと……」
アシュリーは軽く目を見開いた。
「おまえとこのまま結婚するのも悪くないと思ってたけど、寄り添って生きるよりずっと同じ方向を見て進んでいくほうが、俺らは似合うじゃん」
「レイ……」
「俺たちはガキだし、なんの力もないから今はまだ、このままでいるしかないけどさ。ま、おまえと婚約者やってりゃ頻繁に遊び来れるしルイスとも会えるしな」
俺の言葉にアシュリーは今度こそ氷のような微笑みと冷ややかな口調で答えた。
「いくらレイでもルイスとの婚約は絶対に許さないよ」
それでこそアシュリー・クロフォードだ。
嬉しくなって笑いだすと、アシュリーが眉を顰める。
「なにをそんなに笑ってるんだ」
口を開きかけた時、窓の下から大きな声が響いた。
「アシュリー兄さま!! レイさま!! 見ていてくださったのですか!? 稽古が終わりましたので僕もそちらへ行ってよろしいですかーっ!?」
ルイスの快活で可愛らしい声に俺たちの間に漂っていた少しピリついた空気が霧散していく、
アシュリーは「お兄さま」の顔でルイスに向かってひらひらと手を振った。
「うん。早くおいで。お茶にしよう!」
「はいっ!」
ルイスが満面の笑みをアシュリーに向ける。
俺は負けじとアシュリーの隣に体を滑り込ませると力いっぱい叫んだ。
「早くこないとおまえの分も俺が食べちまうぞ!」
ルイスの慌てる顔が可愛くて面白い。
「あんまりからかうなよ。かわいそうだろ」
呆れたようなため息をついて俺を軽く睨むすみれ色の瞳に向かって、俺はべぇと舌を出す。
アシュリーは両眉を跳ね上げたが、やがて困ったように笑って軽く肩をぶつけてくる。
ルイスは可愛いけど、こいつも俺の大切な相棒だ。
できるなら二人と他愛のないことで笑い合えるこの時間がずっと続いてほしい。
無理なことだとわかっていても、俺は願わずにはいられなかった。
俺が訪問するときには常に同席しているルイスの姿が見えない。
「今日はジェシー兄上と一緒に剣の稽古をしているんだ。そろそろ終わる頃だろ思うんだけど」
俺の婚約者でルイスの義兄であるアシュリーはそう言うと窓の外に目をやる。
ルイスのおかげでアシュリーと対話をするようになってもう1年近くになるだろうか。
月に1度のはずの訪問はどんどん増えて週に1度は互いの屋敷を行き来するまでになっている。
アシュリーと俺は最初こそぎくしゃくしていたが、今ではなんでも話せる相棒のような存在だ。
もちろん恥ずかしいので本人には絶対に言わないが。
そんなことを考えながらアシュリーの後ろ姿をぼんやり眺めていると、振り返って手招きされた。
ゆっくりと窓際に近づくと、木刀のぶつかり合う音が聞こえる。
「お。もしかしてここから見えるのか」
「うん。ほら、あそこ」
窓の下では貴族の子弟とは思えないほどの筋肉ゴリラと子どもが木刀で戦っている。
前よりも少しだけ背が伸びたルイスは果敢にゴリラに挑んでいく。
何度かわされても向かっていく根性、俺は嫌いじゃない。
「ルイスが戦闘好きだとは知らなかったな。将来は騎士団にでも入るつもりなのか?」
アシュリーは窓から目を離して首を横に振った。
「僕のことを守るために強くなりたいらしいよ」
「はぁ!?」
俺の反応にアシュリーはムッとした顔になる。
「怒んなよ。けどアイツ、おまえのことが大好きな割におまえのことわかってないんだなと思ってさ」
「僕がルイスの前で本性を出すわけないだろ」
「たしかにな」
俺が頷くと、アシュリーは不敵に笑った。
そう。アシュリー・クロフォードという男は、知れば知るほど面白い奴なのだ。
第一に凄まじく頭が切れる。
政治や経済の話をしても、しっかりと自分の意見がありそれがすべて的を射ている。
領内の状況や領民たちの暮らしにも関心が高く、自分の趣味である土いじりや料理を領民たちの経済活動の維持発展の手段として使うための研究も熱心だ。
その上、物理的にも強い。
体は細身で顔も女と間違われるほど可憐で美しいが、着痩せするタイプで脱いだらすごい。その上フレイミングソードという剣を顕現させることもできる。
この剣は刀身から炎が噴き出す魔剣で、膨大な魔力量と高い技術がなければ操ることができない。
もちろん火属性の魔力を持つ者以外には扱えない。
アシュリーが本気で戦えばあの脳筋ゴリラ兄貴でも互角だろう。
まあ俺も負けないけど。
だがアシュリーは自分の知識量や強さを決してひけらかしたりしない。
というか、むしろ隠しているようにさえ見える。
だからおそらく彼のすごさを知っているのは俺だけかもしれない。
もっとアイツの能力を皆に知ってほしい反面、俺だけが知っているという状況も相棒っぽくて気にっている。
正直、あのゴリラよりアシュリーが当主になった方がクロフォード家は繁栄するんじゃないかと思う。
当主になったアイツと、グラスミアをもっと繁栄させて国民のためにいい国を創っていく未来を思い描くとワクワクしてくる。
だが前に二人で話したとき、アイツはまったくその気がないようだった。
今でも気持ちは変わらないのだろうか。
もしアシュリーがクロフォードの家を継ぐことになれば俺たちの婚約は解消になるだろうが、ヴァイオレット家はクロフォード家と縁続きになりたいと考えている。
「アシュリー以外のクロフォード家の子を伴侶として迎え入れるべきだ」と父上がお考えになったら、もしかするとルイスと俺が婚約する未来なんてのも、あるのかもしれない。
(俺とルイスが婚約か……)
今よりも成長した自分とルイスが並ぶ姿を頭に思い描いてみる。
子どもの頃から名門公爵家の跡取りとして育ってきた俺は、感情を表に出したり自分の気持ちを素直に言葉にすることが苦手だ。
他人に弱いところを見せることも抵抗がある。正直、相棒のアシュリーの前でさえ、いまだに弱いところは見せたくない。
ルイスはそんな俺とは真逆だ。
顔を見るだけで喜怒哀楽がわかるし、くるくる変わる表情から目が離せないし、がんじがらめの貴族社会で生まれ育ったとは思えないほど、発想が自由で面白い。
俺ひとりなら絶対にしないようなことや考えもしないことにルイスは俺を巻き込んでしまう。
だが、それが嫌じゃない。いつもとても楽しいのだ。
だからだろうか。ルイスと一緒にいるときは、普段よりも深く呼吸ができていいる気がする。
顔は天使みたいに可愛いのに中身は男前で、母性すら感じる。そんなことを言ったらクロフォード家に変態認定されてしまいそうだ。
「……あいつと結婚したら、きっとずっと楽しいだろうな」
思わず口を突いて出た独り言にアシュリーが素早く反応する。
「あいつって誰のこと」
俺の中の意地悪い心が顔を出す。
「おまえの義弟」
その瞬間アシュリーの瞳がすっと細められた。
「妬けるね。レイの婚約者は僕なのに」
言葉とは裏腹にその目が義弟は渡さないと主張している。
グラスミアを含む大陸の大部分の国では義理の兄弟の結婚は珍しいことではない。
「ハッ! バーカ。どの口が言ってんだよ。ま、お前が家を継ぎでもすれば正々堂々勝負できるな。いろんな意味で」
「なに言ってるんだ。そんなこと……」
アシュリーは軽く目を見開いた。
「おまえとこのまま結婚するのも悪くないと思ってたけど、寄り添って生きるよりずっと同じ方向を見て進んでいくほうが、俺らは似合うじゃん」
「レイ……」
「俺たちはガキだし、なんの力もないから今はまだ、このままでいるしかないけどさ。ま、おまえと婚約者やってりゃ頻繁に遊び来れるしルイスとも会えるしな」
俺の言葉にアシュリーは今度こそ氷のような微笑みと冷ややかな口調で答えた。
「いくらレイでもルイスとの婚約は絶対に許さないよ」
それでこそアシュリー・クロフォードだ。
嬉しくなって笑いだすと、アシュリーが眉を顰める。
「なにをそんなに笑ってるんだ」
口を開きかけた時、窓の下から大きな声が響いた。
「アシュリー兄さま!! レイさま!! 見ていてくださったのですか!? 稽古が終わりましたので僕もそちらへ行ってよろしいですかーっ!?」
ルイスの快活で可愛らしい声に俺たちの間に漂っていた少しピリついた空気が霧散していく、
アシュリーは「お兄さま」の顔でルイスに向かってひらひらと手を振った。
「うん。早くおいで。お茶にしよう!」
「はいっ!」
ルイスが満面の笑みをアシュリーに向ける。
俺は負けじとアシュリーの隣に体を滑り込ませると力いっぱい叫んだ。
「早くこないとおまえの分も俺が食べちまうぞ!」
ルイスの慌てる顔が可愛くて面白い。
「あんまりからかうなよ。かわいそうだろ」
呆れたようなため息をついて俺を軽く睨むすみれ色の瞳に向かって、俺はべぇと舌を出す。
アシュリーは両眉を跳ね上げたが、やがて困ったように笑って軽く肩をぶつけてくる。
ルイスは可愛いけど、こいつも俺の大切な相棒だ。
できるなら二人と他愛のないことで笑い合えるこの時間がずっと続いてほしい。
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