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#43 Side by Phil
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あの日から今日で1週間が経過した。そろそろフィルが戻ってくるころだろう。アーノルドは研究室兼自宅の地下室へとエレベーターで降りる。
コンクリート造りの無彩色の空間には、左右いくつものドアがある。アーノルドは左側の一番奥のドアをあけると、中に足を踏み入れた。
「おはよう、アーノルド」
地下、それも室内とは思えない広い面積の庭に配置された白い椅子に座っていた親友が微笑む。
「やあフィル。おかえり。調子はどう?」
アーノルドは注意深くフィルを観察する。相変わらず白く透けるような肌だが、いつもよりさらに白いような気がする。
「少し、疲れたかな…」
「お茶でも淹れようか?」
「ありがとう。お願いするよ」
アーノルドは庭の部屋を出ると、隣のドアを開ける。手早くキッチンでお湯を沸かすと、まずは濃いめに紅茶を作った。
耐熱のグラスに氷をたっぷり入れ、その上から紅茶を注いでいく。華やかなベルガモットのいい香りが広がり、アーノルドは思わず鼻で吸い込んだ。
グラスをトレイに載せると、フィルのいる庭へ戻る。
「きみの好きなアールグレイのアイスティーを入れてきたよ」
「ありがとう、アーノルド。お前がいてくれて、僕は本当に幸せだよ」
フィルはグラスを受け取ると、テーブルに置いた。そして立ち上がってアーノルドを正面から抱きしめた。
「ああフィル…僕こそきみの役に立つことができて本当に幸せだよ」
男はおずおずとフィルの背中に手を回す。フィルは力を込めてぎゅっと抱きしめると、ゆっくりと体を離し、アーノルドの額に音を立ててキスをした。
アーノルドは恍惚とした表情でフィルを見つめている。
フィル・ラッシュフォードとの出会いはジュニアハイスクールだった。当時からフィルは誰よりも目立ち、輝いていた。
家が近所で、同じサッカーのクラブに入ったことから2人はすぐに仲良くなった。
大学も同じところへ進学したが、学部は別だった。
理系のアーノルドはバイオテクノロジーを専攻し、研究に明け暮れる日々。一方のフィルは、在学中に俳優としてデビューし、以前のように付き合うことは難しくなっていった。
それでも1年に一度、2人で決めた「友情の日」には会って食事をしていた。そのうちに、フィルが日本人の女優と結婚した。
愛する男の結婚にアーノルドは一人静かに涙を流した。けれど、親友が幸せになれるのならば、それで良かった。
フィルにはそれまでも、常に彼女やそれらしい女性がたくさんいたし、自分とは違うことは昔から知っていたから。
これからもずっと、こうして年に1度でも会えるのなら、それだけで良かった。
フィルの訃報が届いたのは、その年の友情の日の数日前だった。突然の雨で、ずぶ濡れになって帰ったその日、帰宅してチェックしたスマホで着信に気づいた。
久しく表示されたことのない、フィルの姉の名前。なんだか嫌な予感がした。急いでかけ直すと、電話の向こうから涙に濡れた声が聞こえた。
「アーノルド、落ち着いて聞いてちょうだい……フィルが死んだの」
あの時のことは、今思い出してもぞっとする。一瞬にして、生きる希望も意味も打ち砕かれるような絶望。世界から色が消えてしまような虚無。
フィルはアーノルドの太陽だった。
どうやって葬式に参加したのか、そのあとどうやって家まで帰ったのか、もうあまり覚えていない。フィルの死を受け入れることができなかった。
フィルの家族から「自分が死ぬようなことがあったら渡して欲しいと言われていた」という小さな木箱を受け取っても、暫くは開ける気になれなかった。
だがある日突然、頭の中にフィルの声が聞こえてくるようになった。
最初は愛する友を失った悲しみによる幻聴だと考えていた。
けれどその声は頭の中で次第に大きくなっていった。その声に導かれるようにして開けた木箱の中には、手紙とガーゼに包まれた歯が1本入っていた。
その瞬間、アーノルドの人生が再び色を取り戻す。頭の中に響くフィルの声に導かれるように、彼は大きな家を購入し、自宅を研究室へと作り変え、そこでフィルのクローンをつくり出すことに専心したのだ。
絶対に誰にも知られないように。本当に少しずつ。何度も何度も失敗を繰り返したが、アーノルドは諦めなかった。
そしてついに、愛する親友を蘇らせることに成功したのだ。愛するフィル。フィルが生きているだけで幸せになれる。昔のように目の前で微笑む親友の姿を見つめながら、アーノルドは思った。
「アーノルドが入れてくれる紅茶ほど美味しいものはないね」
「ありがとう、嬉しいよ」
2人は静かな人口庭で向き合う。
「ねえアーノルド、研究は進んでいる? 早くこの体で外に出たいなあ」
「うん、かなり進んでるよ。あと三ヶ月以内には、完全に外へ出られる身体が完成すると思う」
「嬉しいな。これで君とも昔のように出かけられるわけだ」
「フィルと一緒に行きたい店がたくさんあるんだ。今から楽しみだよ。それに、ちょうど同じくらいに例の薬も完成する予定だ」
「さすがアーニー。僕の親友だ! あと少しで、完全な身体のアルティメットアルファに生まれ変わることができるんだ」
フィルは昔から、機嫌が良くなると友達を愛称で呼ぶ癖がある。アーノルドは嬉しくて気分が高揚した。
「アルティメットアルファになれさえすれば、今みたいに隠れて生きる必要はなくなる。そのための完全な肉体も、完璧な薬も、絶対に僕が完成させてみせるさ」
アーノルドは興奮気味に輝かせると、研究の進捗の詳細をフィルに説明しを始めた。
コンクリート造りの無彩色の空間には、左右いくつものドアがある。アーノルドは左側の一番奥のドアをあけると、中に足を踏み入れた。
「おはよう、アーノルド」
地下、それも室内とは思えない広い面積の庭に配置された白い椅子に座っていた親友が微笑む。
「やあフィル。おかえり。調子はどう?」
アーノルドは注意深くフィルを観察する。相変わらず白く透けるような肌だが、いつもよりさらに白いような気がする。
「少し、疲れたかな…」
「お茶でも淹れようか?」
「ありがとう。お願いするよ」
アーノルドは庭の部屋を出ると、隣のドアを開ける。手早くキッチンでお湯を沸かすと、まずは濃いめに紅茶を作った。
耐熱のグラスに氷をたっぷり入れ、その上から紅茶を注いでいく。華やかなベルガモットのいい香りが広がり、アーノルドは思わず鼻で吸い込んだ。
グラスをトレイに載せると、フィルのいる庭へ戻る。
「きみの好きなアールグレイのアイスティーを入れてきたよ」
「ありがとう、アーノルド。お前がいてくれて、僕は本当に幸せだよ」
フィルはグラスを受け取ると、テーブルに置いた。そして立ち上がってアーノルドを正面から抱きしめた。
「ああフィル…僕こそきみの役に立つことができて本当に幸せだよ」
男はおずおずとフィルの背中に手を回す。フィルは力を込めてぎゅっと抱きしめると、ゆっくりと体を離し、アーノルドの額に音を立ててキスをした。
アーノルドは恍惚とした表情でフィルを見つめている。
フィル・ラッシュフォードとの出会いはジュニアハイスクールだった。当時からフィルは誰よりも目立ち、輝いていた。
家が近所で、同じサッカーのクラブに入ったことから2人はすぐに仲良くなった。
大学も同じところへ進学したが、学部は別だった。
理系のアーノルドはバイオテクノロジーを専攻し、研究に明け暮れる日々。一方のフィルは、在学中に俳優としてデビューし、以前のように付き合うことは難しくなっていった。
それでも1年に一度、2人で決めた「友情の日」には会って食事をしていた。そのうちに、フィルが日本人の女優と結婚した。
愛する男の結婚にアーノルドは一人静かに涙を流した。けれど、親友が幸せになれるのならば、それで良かった。
フィルにはそれまでも、常に彼女やそれらしい女性がたくさんいたし、自分とは違うことは昔から知っていたから。
これからもずっと、こうして年に1度でも会えるのなら、それだけで良かった。
フィルの訃報が届いたのは、その年の友情の日の数日前だった。突然の雨で、ずぶ濡れになって帰ったその日、帰宅してチェックしたスマホで着信に気づいた。
久しく表示されたことのない、フィルの姉の名前。なんだか嫌な予感がした。急いでかけ直すと、電話の向こうから涙に濡れた声が聞こえた。
「アーノルド、落ち着いて聞いてちょうだい……フィルが死んだの」
あの時のことは、今思い出してもぞっとする。一瞬にして、生きる希望も意味も打ち砕かれるような絶望。世界から色が消えてしまような虚無。
フィルはアーノルドの太陽だった。
どうやって葬式に参加したのか、そのあとどうやって家まで帰ったのか、もうあまり覚えていない。フィルの死を受け入れることができなかった。
フィルの家族から「自分が死ぬようなことがあったら渡して欲しいと言われていた」という小さな木箱を受け取っても、暫くは開ける気になれなかった。
だがある日突然、頭の中にフィルの声が聞こえてくるようになった。
最初は愛する友を失った悲しみによる幻聴だと考えていた。
けれどその声は頭の中で次第に大きくなっていった。その声に導かれるようにして開けた木箱の中には、手紙とガーゼに包まれた歯が1本入っていた。
その瞬間、アーノルドの人生が再び色を取り戻す。頭の中に響くフィルの声に導かれるように、彼は大きな家を購入し、自宅を研究室へと作り変え、そこでフィルのクローンをつくり出すことに専心したのだ。
絶対に誰にも知られないように。本当に少しずつ。何度も何度も失敗を繰り返したが、アーノルドは諦めなかった。
そしてついに、愛する親友を蘇らせることに成功したのだ。愛するフィル。フィルが生きているだけで幸せになれる。昔のように目の前で微笑む親友の姿を見つめながら、アーノルドは思った。
「アーノルドが入れてくれる紅茶ほど美味しいものはないね」
「ありがとう、嬉しいよ」
2人は静かな人口庭で向き合う。
「ねえアーノルド、研究は進んでいる? 早くこの体で外に出たいなあ」
「うん、かなり進んでるよ。あと三ヶ月以内には、完全に外へ出られる身体が完成すると思う」
「嬉しいな。これで君とも昔のように出かけられるわけだ」
「フィルと一緒に行きたい店がたくさんあるんだ。今から楽しみだよ。それに、ちょうど同じくらいに例の薬も完成する予定だ」
「さすがアーニー。僕の親友だ! あと少しで、完全な身体のアルティメットアルファに生まれ変わることができるんだ」
フィルは昔から、機嫌が良くなると友達を愛称で呼ぶ癖がある。アーノルドは嬉しくて気分が高揚した。
「アルティメットアルファになれさえすれば、今みたいに隠れて生きる必要はなくなる。そのための完全な肉体も、完璧な薬も、絶対に僕が完成させてみせるさ」
アーノルドは興奮気味に輝かせると、研究の進捗の詳細をフィルに説明しを始めた。
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