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「あ、や…うそ、こわいっ、や、ああっ! 助けてっ! おねがい、も、いきたいっいきたいっ!!」
泣いて叫んでも、物音ひとつしない。真っ暗な視界の中、まるで暗闇で1人囚われているかのような恐怖に心が支配されていく。
「ぁ、う……やら、も……やらっ」
その瞬間、ぴたりと振動がやんだ。
「やら、だって。呂律まわってない飛鳥、可愛い…目隠しして手足縛られてローターで責められてよがってるとこも最高に可愛いよ」
男の声がする。いるとわかって、安心してしまう自分が嫌だ。
「ごめ、なさいっ、も、しないからぁ、ゆるして……あああっ!!」
再び鈍い音と振動に責められる。
「この前もそれに騙されちゃったからね。まだ許してあげない」
「やだっ、抜いてっ、イカせてっ、おねがいっ!お願いーっ!!」
泣き喚いても、男は何も言わない。なんの反応もないまま、俺は一人でビクビクと体を震わせながら嬌声を上げ続けた。
突然、男が声を上げた。
「そろそろ時間だ…飛鳥、またね…あいつに見せるのは癪だけど、その方が飛鳥が誰のものか、思い知らせることができるからね」
ギシッとソファが音を立て、男が立ち上がったのがわかった。顔から血の気が引いていく心地がする。
「ま、まってっ…お願いっ! ひとりに、しないでぇっ! やだ、やだぁ!」
叫ぶ俺に返事は返ってこない。代わりに唇に、柔らかいものが押し当てられた。
「今日は触らないって決めてたけど…あんまりエッチで可愛すぎるから…我慢できなくなっちゃったよ」
耳元で甘く囁かれ、腰が砕けそうになる。心では拒否しているのに体はこの男を求めてしまう。
「あっふぅ…もっと、もっとぉ」
自ら舌を出してキスを求める。
「いけない子だ」
男は小さく笑うと熱い舌を絡めてくる。舌ごと俺の口に押し入って、縦横無尽に蹂躙される。
「あ、んっんっんっ、あふっ、ああん…、きす、きもち、いいっ…んっ」
ヴーヴーという低いローター音と、キスのぴちゃぴちゃという水音が部屋に響く。ふいに唇が離れたかと思うと、鎖骨にチリッと痛みが走った。
「や、いた、いぃんっ!!」
あちこちに同じような痛みが次々と走る。しばらくすると、男がはぁと切なげに息を吐いた。
「僕、玩具って興味なかったけど…次のヒートはいろんなこと楽しみたくなっちゃった」
「な、にっ….…ね、おねがい、も、ゆるしてっああっ」
男はそれには答えずに、耳元で囁いた。
「早くまたおまえのことめちゃくちゃに犯したい」
「ひっ、ああーっ!!」
ささやきと同時にさらにローターが激しく振動する。脳が痺れるような快感に、もう何も考えることができない。
「これが最大だって…飛鳥、気持ちいいね。もう少し頑張ろうね」
その言葉を最後に男の気配がふっと消えた。
「うそ、やだっ!! そんな…ああーっ!!」
真っ暗闇の中、拷問のような激しい責め苦に嬌声を上げ続けた。どれくらい経ったのだろう。
「あっ…はあっはあっ」
突然、モーター音がやむ。縛られていた手足が次々に解放され、胸に固定されていたものがゆっくりと外された。
まさか。そんな。俺は絶望で声を出すこともできない。
「……目隠し、外しても大丈夫?」
悲しげな声は、聞きなれた兄弟のものだった。
泣いて叫んでも、物音ひとつしない。真っ暗な視界の中、まるで暗闇で1人囚われているかのような恐怖に心が支配されていく。
「ぁ、う……やら、も……やらっ」
その瞬間、ぴたりと振動がやんだ。
「やら、だって。呂律まわってない飛鳥、可愛い…目隠しして手足縛られてローターで責められてよがってるとこも最高に可愛いよ」
男の声がする。いるとわかって、安心してしまう自分が嫌だ。
「ごめ、なさいっ、も、しないからぁ、ゆるして……あああっ!!」
再び鈍い音と振動に責められる。
「この前もそれに騙されちゃったからね。まだ許してあげない」
「やだっ、抜いてっ、イカせてっ、おねがいっ!お願いーっ!!」
泣き喚いても、男は何も言わない。なんの反応もないまま、俺は一人でビクビクと体を震わせながら嬌声を上げ続けた。
突然、男が声を上げた。
「そろそろ時間だ…飛鳥、またね…あいつに見せるのは癪だけど、その方が飛鳥が誰のものか、思い知らせることができるからね」
ギシッとソファが音を立て、男が立ち上がったのがわかった。顔から血の気が引いていく心地がする。
「ま、まってっ…お願いっ! ひとりに、しないでぇっ! やだ、やだぁ!」
叫ぶ俺に返事は返ってこない。代わりに唇に、柔らかいものが押し当てられた。
「今日は触らないって決めてたけど…あんまりエッチで可愛すぎるから…我慢できなくなっちゃったよ」
耳元で甘く囁かれ、腰が砕けそうになる。心では拒否しているのに体はこの男を求めてしまう。
「あっふぅ…もっと、もっとぉ」
自ら舌を出してキスを求める。
「いけない子だ」
男は小さく笑うと熱い舌を絡めてくる。舌ごと俺の口に押し入って、縦横無尽に蹂躙される。
「あ、んっんっんっ、あふっ、ああん…、きす、きもち、いいっ…んっ」
ヴーヴーという低いローター音と、キスのぴちゃぴちゃという水音が部屋に響く。ふいに唇が離れたかと思うと、鎖骨にチリッと痛みが走った。
「や、いた、いぃんっ!!」
あちこちに同じような痛みが次々と走る。しばらくすると、男がはぁと切なげに息を吐いた。
「僕、玩具って興味なかったけど…次のヒートはいろんなこと楽しみたくなっちゃった」
「な、にっ….…ね、おねがい、も、ゆるしてっああっ」
男はそれには答えずに、耳元で囁いた。
「早くまたおまえのことめちゃくちゃに犯したい」
「ひっ、ああーっ!!」
ささやきと同時にさらにローターが激しく振動する。脳が痺れるような快感に、もう何も考えることができない。
「これが最大だって…飛鳥、気持ちいいね。もう少し頑張ろうね」
その言葉を最後に男の気配がふっと消えた。
「うそ、やだっ!! そんな…ああーっ!!」
真っ暗闇の中、拷問のような激しい責め苦に嬌声を上げ続けた。どれくらい経ったのだろう。
「あっ…はあっはあっ」
突然、モーター音がやむ。縛られていた手足が次々に解放され、胸に固定されていたものがゆっくりと外された。
まさか。そんな。俺は絶望で声を出すこともできない。
「……目隠し、外しても大丈夫?」
悲しげな声は、聞きなれた兄弟のものだった。
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