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片思い
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いつからだっただろう……あいつとは小学校が同じで中学も同じだった。高校も行きたい所なんてなくて、あいつと一緒の所に行こうと思った。
「なぁ蓮二。俺ってお前に依存してるのか?」
「ははっいきなりどうしたの?」
「いや、いつも一緒に居るからさ」
「男友だちってそんなものでしょ?」
「そっか…」
男友だち……ね。俺はずっとお前を好きなんだけどな。
こんな気持ちに気づいたのは中学卒業間近の2月だった。卒業前だから最後のバレンタインをって渡す女子が多かった。蓮二にも渡した女子が居た。その女子に俺は……嫉妬したんだ。
「飛鳥?ボーッとしてる」
「………悪い。で、ここの英文なんだけどさ」
「あぁこれね。俺も分かんなくて先生に聞いたんだ」
「蓮二でも分かんない事あるんだな」
「当たり前だろ?俺も人間だからね」
「学年1位様に言われるとな~」
「からかわない。ほら、テスト近いんだから勉強するよ」
「へいへい」
蓮二は真面目だ。俺とは正反対。だけどこうしてずっと一緒に居る。蓮二がプラスなら俺はマイナスだ。だから一緒に居られるのかもしれない。
ガラ
「飛鳥っ一緒にサッカーやる約束だろ!!探したんだからな」
「うるさいぞ真斗。てか約束なんてしてないし」
「お前2限の後あぁって返事したじゃんか!!」
「2限…覚えてないな」
「飛鳥、寝起きだったんだよ。2限現代文だったからね」
「あぁ俺の寝る時間だな」
「えっ!?じゃあ飛鳥あれ空返事だっのか?」
「そゆこと。テスト近くて勉強してるんだから邪魔すんなよ」
「分かった~また今度やろうな!!」
「あぁ」
バンッ
「ドアくらい静かに閉めろよな」
「…飛鳥は好かれてるね」
「そんな事ね~よ。俺は…お前と居るのが1番好きだ」
「そう言ってくれると嬉しい」
……いつも思ってる事は伝わらない。口に出すのが怖い。本気で好きだから…この関係を壊すのが怖いんだ。どんなに好きだって言っても蓮二に伝わるのは友だちとしての好き。漫画である男と男の恋愛はいつもハッピーエンドだ。それが羨ましい。
「蓮二。お前さ、好きな人居ないの?」
「ん?ん~今は居ないかな」
「今はって…あぁ中学の時好きだった竹内な」
「言わないでよ。恥ずかしいんだから」
「それでお前告白されたのに断ったもんな」
「うん。あの頃は竹内さん以外の人考えられなかったからね」
羨ましい。俺もこんな風にこいつに思われたい。好きな人に思われるってどれだけ幸せなんだろうか。
「なぁ蓮二」
「ん?」
「蓮二は…………いや、何でもない」
「何?気になる」
「何でもね~よ。それよりここさ…」
言えない。男と男の恋愛はありだと思うか?なんて……。もし、気持ち悪いって言われたらどうする?俺は……もう蓮二のそばには居られない。
怖い…怖い…怖い…。
あぁ…泣きそうだな。恋愛ってこんなにも感情を揺さぶるのか……。
「……めんどくさいな」
「勉強がめんどくさいのはしょうがないよ。さ、そろそろ帰ろう」
「……そうだな」
蓮二は女が好きだ。世の中の大半の男は女が好きだろう。でも…俺は男が……いや蓮二が男だからか。俺は蓮二が女でも男でも好きになっただろうな。
「なぁ蓮二」
「ん?」
「蓮二は大学どうするんだ?」
「俺は獣医になりたいからそのための大学に行くよ」
「そっか…じゃあ蓮二とは高校までか」
「そうだね………飛鳥は?」
「俺は……何も考えてない」
「えぇ?もう3年の夏休み前だよ?」
「担任にも同じ事言われた」
「なりたいものとかはないの?」
「そうだな~」
俺は…いつまでもお前が隣に居たらそれでいいんだ。それ以外なんて…
「あ、じゃあスポーツインクトラクターとかは?飛鳥運動好きだし」
「それも…いいかもな」
「でしょ?そしたら俺の行きたい大学の近くにスポーツインクトラクターの勉強できる専門あるし、一緒に登校できるしね」
お前は……俺の気持ちも知らないで……
「あれ!?嫌だった?」
「バ~カ。嫌なわけないだろ」
でも……こいつのこういう言動とかは俺を親友だと思ってのものだ。
けっして勘違いしてはダメだ。
……苦しい……苦しい……誰かこの気持ちを持って行ってくれ。
「あ、じゃあここで。また月曜日にね。飛鳥」
「またな蓮二」
また……
キキーッ
「蓮二……」
ガシャン
俺は…こんな終わらせ方しかできない。お前の隣に俺以外が居るのを見たくないんだ。でも……もう苦し過ぎる。これで…やっと解放される。
蓮二…蓮二……本当に大好きだった。
俺の隣に居てくれて……ありがとう。
「飛鳥っ!!」
あぁ……最後にお前を見れるなんて……俺は世界一幸せだな……
「なんで……なんで車の前に飛び出したりなんかっ……飛鳥っ」
「………れ……じ……」
「飛鳥!!あとちょっとで救急車来るから!!頑張って!!」
「……ごめ……」
もう……無理だ。
「飛鳥っ!!飛鳥っ!!」
ありがとう蓮二。お前のおかげでずっと楽しかった。苦しかったけど、今もお前が必死になってくれてて…嬉しいよ。
「れ……んじ……あり…がと」
ありがとう…ありがとう…ありがとう…
蓮二……大好きだ
「なぁ蓮二。俺ってお前に依存してるのか?」
「ははっいきなりどうしたの?」
「いや、いつも一緒に居るからさ」
「男友だちってそんなものでしょ?」
「そっか…」
男友だち……ね。俺はずっとお前を好きなんだけどな。
こんな気持ちに気づいたのは中学卒業間近の2月だった。卒業前だから最後のバレンタインをって渡す女子が多かった。蓮二にも渡した女子が居た。その女子に俺は……嫉妬したんだ。
「飛鳥?ボーッとしてる」
「………悪い。で、ここの英文なんだけどさ」
「あぁこれね。俺も分かんなくて先生に聞いたんだ」
「蓮二でも分かんない事あるんだな」
「当たり前だろ?俺も人間だからね」
「学年1位様に言われるとな~」
「からかわない。ほら、テスト近いんだから勉強するよ」
「へいへい」
蓮二は真面目だ。俺とは正反対。だけどこうしてずっと一緒に居る。蓮二がプラスなら俺はマイナスだ。だから一緒に居られるのかもしれない。
ガラ
「飛鳥っ一緒にサッカーやる約束だろ!!探したんだからな」
「うるさいぞ真斗。てか約束なんてしてないし」
「お前2限の後あぁって返事したじゃんか!!」
「2限…覚えてないな」
「飛鳥、寝起きだったんだよ。2限現代文だったからね」
「あぁ俺の寝る時間だな」
「えっ!?じゃあ飛鳥あれ空返事だっのか?」
「そゆこと。テスト近くて勉強してるんだから邪魔すんなよ」
「分かった~また今度やろうな!!」
「あぁ」
バンッ
「ドアくらい静かに閉めろよな」
「…飛鳥は好かれてるね」
「そんな事ね~よ。俺は…お前と居るのが1番好きだ」
「そう言ってくれると嬉しい」
……いつも思ってる事は伝わらない。口に出すのが怖い。本気で好きだから…この関係を壊すのが怖いんだ。どんなに好きだって言っても蓮二に伝わるのは友だちとしての好き。漫画である男と男の恋愛はいつもハッピーエンドだ。それが羨ましい。
「蓮二。お前さ、好きな人居ないの?」
「ん?ん~今は居ないかな」
「今はって…あぁ中学の時好きだった竹内な」
「言わないでよ。恥ずかしいんだから」
「それでお前告白されたのに断ったもんな」
「うん。あの頃は竹内さん以外の人考えられなかったからね」
羨ましい。俺もこんな風にこいつに思われたい。好きな人に思われるってどれだけ幸せなんだろうか。
「なぁ蓮二」
「ん?」
「蓮二は…………いや、何でもない」
「何?気になる」
「何でもね~よ。それよりここさ…」
言えない。男と男の恋愛はありだと思うか?なんて……。もし、気持ち悪いって言われたらどうする?俺は……もう蓮二のそばには居られない。
怖い…怖い…怖い…。
あぁ…泣きそうだな。恋愛ってこんなにも感情を揺さぶるのか……。
「……めんどくさいな」
「勉強がめんどくさいのはしょうがないよ。さ、そろそろ帰ろう」
「……そうだな」
蓮二は女が好きだ。世の中の大半の男は女が好きだろう。でも…俺は男が……いや蓮二が男だからか。俺は蓮二が女でも男でも好きになっただろうな。
「なぁ蓮二」
「ん?」
「蓮二は大学どうするんだ?」
「俺は獣医になりたいからそのための大学に行くよ」
「そっか…じゃあ蓮二とは高校までか」
「そうだね………飛鳥は?」
「俺は……何も考えてない」
「えぇ?もう3年の夏休み前だよ?」
「担任にも同じ事言われた」
「なりたいものとかはないの?」
「そうだな~」
俺は…いつまでもお前が隣に居たらそれでいいんだ。それ以外なんて…
「あ、じゃあスポーツインクトラクターとかは?飛鳥運動好きだし」
「それも…いいかもな」
「でしょ?そしたら俺の行きたい大学の近くにスポーツインクトラクターの勉強できる専門あるし、一緒に登校できるしね」
お前は……俺の気持ちも知らないで……
「あれ!?嫌だった?」
「バ~カ。嫌なわけないだろ」
でも……こいつのこういう言動とかは俺を親友だと思ってのものだ。
けっして勘違いしてはダメだ。
……苦しい……苦しい……誰かこの気持ちを持って行ってくれ。
「あ、じゃあここで。また月曜日にね。飛鳥」
「またな蓮二」
また……
キキーッ
「蓮二……」
ガシャン
俺は…こんな終わらせ方しかできない。お前の隣に俺以外が居るのを見たくないんだ。でも……もう苦し過ぎる。これで…やっと解放される。
蓮二…蓮二……本当に大好きだった。
俺の隣に居てくれて……ありがとう。
「飛鳥っ!!」
あぁ……最後にお前を見れるなんて……俺は世界一幸せだな……
「なんで……なんで車の前に飛び出したりなんかっ……飛鳥っ」
「………れ……じ……」
「飛鳥!!あとちょっとで救急車来るから!!頑張って!!」
「……ごめ……」
もう……無理だ。
「飛鳥っ!!飛鳥っ!!」
ありがとう蓮二。お前のおかげでずっと楽しかった。苦しかったけど、今もお前が必死になってくれてて…嬉しいよ。
「れ……んじ……あり…がと」
ありがとう…ありがとう…ありがとう…
蓮二……大好きだ
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鈴木梨沙:28歳
高濱暁人:35歳、法人営業部部長
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久野さん:29歳、一個上の優しい先輩
藍沢さん:31歳、チーフ
武田さん:36歳、課長
加藤さん:30歳、法人営業部事務
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