22 / 36
第1章 アニマル☆サーカス
第21話 プレゼント
しおりを挟む
「うさぎさん、まだ眠くないの?」
わたしのすぐそばに立っていたフィーは、色んなおもちゃが描かれたピンク色のパジャマを着て、白いナイトキャップを被っていて。
ピンク色の長いふわっとした髪の毛からほのかに湯気が出ているからきっと、シャワーを浴びてきた後なんだろう。
「は、はい。ちょっと、涼みたくなりまして……」
慌てないで、今は複雑なことを考えないで、ただ、返事に集中しよう……。
「そっかあ……」
するとフィーも、わたしの右隣、芝生に腰を下ろした。その呑気な横顔は、普段と変わらない。
かわいくて、かわいくて、そして、何を考えてるか分からない、どこまでも純粋な表情。何にも知らずに出会ってたらきっと……本物の天使だと思っていたかもしれないぐらい……。
「とっても面白かったね、ロコちゃんとエゼル団長と、動物たちのサーカス!」
夜になってもフィーの声は、変わらず元気だ。
「フィー、とってもわくわくしちゃったよ! ロコちゃん、昔よりももっともっと魔法が上手になってるんだもん! あんなにかわいいカーバンクルに変身させられるなんて、すごいね……!」
……さっき、ロコちゃんも同じ様に、フィーのことを褒めていた。
こんな風に、少しも裏表を感じさせない、心からの口調で。
「そう、ですね。見ている間、ずっと、ハラハラしちゃいました」
と、答えながら気が付いた。あれ、よく見ると、フィーが後ろ手に何かを持っている……?
「あっ……気付いちゃった?」
そんな視線を察したのか、フィーが恥ずかしそうに笑った。
「実はね、うさぎさんにプレゼントがあるんだ!」
プレゼント? そんな言葉に戸惑っていると、フィーはすぐにそれを手渡した。
「はい! これ!」
反射的に受け取ったのは、ラッピングされた四角い白い箱だった。
中身は……チョコレート。
直感で分かる。これも、変化魔法で作った物だ。
途端に、手の平がずっしりと重くなった気がする。
「まず一人の子をチョコレートに変えて、それから、もう一人の子を、ミントのフレーバーに変えて混ぜてね、ミントチョコレートにしてみたの」
顔を上げてみれば、フィーは少し不安そうで……声もどこか、緊張しているみたいだった。
「今度は、あんまり甘くならない様に作ってみたんだ。良かったら食べてみて!」
けれどフィーはすぐにいつもの調子に戻って、元気にそう言った。
……どうやらフィーは、変化魔法で作ったお菓子がわたしが食べれないのは、味が甘いからだって、まだ信じているみたい……。
「あ、ありがとうございます」
ひとまずお礼を言って、やり過ごそうとする。
だけど。
「それとね、もう一つ……うさぎさんに、あげたいものが有るんだ」
フィーはもじもじとして、こっちをじーっと見つめてきて。
もう一つあげたいもの……? でも、見たところフィーはもう、何にも持っていないみたいだけど……。
「――――」
するとフィーが恥ずかしそうに、目を伏せて、細い声で囁いた。
「えっ……?」
「……シロップ……」
「シロップって……お菓子にかける、あのシロップですか?」
「ううん。そうじゃなくて……うさぎさんの、名前」
名前? わたしの……?
名前、名前……そうか、さっきロコちゃんが最後に言い掛けてた『フィーから直接聞いた方が良いこと』って、わたしの名前のことだったんだ……。
今日一日色んな事が有り過ぎて、すっかり考えていなかったけれど。わたし、自分の名前を、思い出せなくなっていたんだった……。
「白いうさぎだから、シロとロップでシロップ……なんだけど……」
シロップ……何度聞いてもあの、甘い甘いシロップを連想してしまう。
それに、確かにわたしのうさみみはずっと垂れているけれど、それはずっと気分が沈んでるからであって、種族がロップイヤーな訳じゃない……多分。
「ど、どうかな……?」
……。でも……。
シロップ。
「嫌なら、もちろんそう言って――」
「……いい、ですよ」
こくり、とフィーに頷く。
シロップ……シロップ。
フィーにしては……思ったよりもまともな名前。響きが良くて、女の子らしい名前だ。
でも、だけど。
フィーから名前なんて付けられたくない、それにわたしには本当の名前が有る。
だから、断りたいっていう気持ちも芽生えてくる。断らなきゃ駄目だよって、思ってもいる。
だけど、少なくとも、うさぎさんって呼ばれ続けるよりは……シロップ。
シロップの方がまだ、ずっと良い。
そんな気がした。
「良いの? 本当に良いの?」
断られると思っていたのか、フィーは意外そうに目をぱちくりとさせて、それから。
もう一回頷くと。
「……そっか! ありがとう、シロップ!」
ようやく安心したのか、フィーは笑ってぎゅっとわたしの両手を握る。
「シロップ、シロップ!」
弾む声で、何度もフィーは名前を呼んで。
「本当に、本当に凄かったね、かっこよかったね、素敵だったね、ロコちゃんとエゼル団長のアニマルサーカス!」
それから不意にぱっと手を放して、立ち上がる。
「だけど――だから!」
……?
「二人で一緒にマジックショー、もっともっと頑張ろうね、シロップ!」
それから、とびきり明るい声でフィーは、そう言った。
月明かりを映して、爛々と輝く青色の瞳。笑った口元からこぼれる八重歯。
きれいなピンク色の髪と、夜空のコントラスト。
そんなフィーはとても幻想的で……。
「それじゃあね、シロップ! おやすみなさい!」
そしてフィーはやっぱり照れているのか、ささっとテントへと駆け出して壁の星に左手を当てると思いっ切り右手を振って。
フィーの周囲が輝いたと思うとすぐに、その姿は見えなくなった。
だけどまだ、芝生の上には嵐の様なフィーの気配が残っている気がする。
「……」
もう一回、ちゃんと座り直す。今度は膝を抱えずに。
静かな公園には、もう何の音もしない。他に誰も公園にいなかったし、アニマルサーカスの動物達の声も聞こえてこない。静かな夜がやってくる。
きっとまだ、眠れない。
シロップ、その言葉が頭の中で繰り返される。シロップ……わたしの、名前。
何度繰り返してもやっぱり、そんなに悪い気はしない。それがかえって、怖いよ……。
もっともっと、嫌がらないといけない……きっと、そうだよね。
……わたしは人間だ。こんなうさぎのお化けなんかじゃない。
人間に戻りたい、戻らないといけない。いつかは、きっと。
わたしは、うさぎじゃない……。
……でも。
だから……それまでは。自分の名前が思い出せるまではせめて……シロップ。
『うさぎ』さんじゃなくて、シロップでいよう……。
目を閉じて思い出す。今日起こったことを、沢山、沢山。本当に色々なことが有った。
嫌なことが沢山と……楽しかったことも、少しだけ。
不意に思い出すのは、あの言葉。
『魔法で一番大切なのは、お願いの力』
というロコちゃんの、そしてフィーの言葉だ。
と、いうことは……。今になってようやく気が付いた。
ロコちゃんとフィーは本心から、女の子たちを魔法で変えちゃいたいって願っているってことだ……。
……。…………。
……わたしは、どっちなの……?
ステージの上で三人で手を繋いで、動物の形をしたお菓子に女の子を変えた魔法。
アイデアは有っても、それを願わないと魔法は使えないのが、本当だとしたら……あの時のわたしはどうして、魔法を使いたかったんだろう。
わたしのお願いは……どっちだったんだろう。
『フィーやロコちゃんやエゼル団長を助けてあげたい』?
……。…………。………………。
それとも。
『この女の子たちをお菓子にしちゃいたい』…………?
どっちが、本当の願いだったんだろう……?
今となっては、思い出せない。だけど、二番目のお願いじゃないと、良いな……。
「あっ……」
考えている内に、ふと、ひざの上に置かれた箱のことを思い出す。
ミントチョコレート。フィーが作った……。
「……」
芝生の上に腰を下ろしたまま、箱を手に取って。
そっとふたを開ければ、バニラエッセンスと、ほんのりとミントの香りがした。
第1章 アニマル☆サーカス――おしまい
わたしのすぐそばに立っていたフィーは、色んなおもちゃが描かれたピンク色のパジャマを着て、白いナイトキャップを被っていて。
ピンク色の長いふわっとした髪の毛からほのかに湯気が出ているからきっと、シャワーを浴びてきた後なんだろう。
「は、はい。ちょっと、涼みたくなりまして……」
慌てないで、今は複雑なことを考えないで、ただ、返事に集中しよう……。
「そっかあ……」
するとフィーも、わたしの右隣、芝生に腰を下ろした。その呑気な横顔は、普段と変わらない。
かわいくて、かわいくて、そして、何を考えてるか分からない、どこまでも純粋な表情。何にも知らずに出会ってたらきっと……本物の天使だと思っていたかもしれないぐらい……。
「とっても面白かったね、ロコちゃんとエゼル団長と、動物たちのサーカス!」
夜になってもフィーの声は、変わらず元気だ。
「フィー、とってもわくわくしちゃったよ! ロコちゃん、昔よりももっともっと魔法が上手になってるんだもん! あんなにかわいいカーバンクルに変身させられるなんて、すごいね……!」
……さっき、ロコちゃんも同じ様に、フィーのことを褒めていた。
こんな風に、少しも裏表を感じさせない、心からの口調で。
「そう、ですね。見ている間、ずっと、ハラハラしちゃいました」
と、答えながら気が付いた。あれ、よく見ると、フィーが後ろ手に何かを持っている……?
「あっ……気付いちゃった?」
そんな視線を察したのか、フィーが恥ずかしそうに笑った。
「実はね、うさぎさんにプレゼントがあるんだ!」
プレゼント? そんな言葉に戸惑っていると、フィーはすぐにそれを手渡した。
「はい! これ!」
反射的に受け取ったのは、ラッピングされた四角い白い箱だった。
中身は……チョコレート。
直感で分かる。これも、変化魔法で作った物だ。
途端に、手の平がずっしりと重くなった気がする。
「まず一人の子をチョコレートに変えて、それから、もう一人の子を、ミントのフレーバーに変えて混ぜてね、ミントチョコレートにしてみたの」
顔を上げてみれば、フィーは少し不安そうで……声もどこか、緊張しているみたいだった。
「今度は、あんまり甘くならない様に作ってみたんだ。良かったら食べてみて!」
けれどフィーはすぐにいつもの調子に戻って、元気にそう言った。
……どうやらフィーは、変化魔法で作ったお菓子がわたしが食べれないのは、味が甘いからだって、まだ信じているみたい……。
「あ、ありがとうございます」
ひとまずお礼を言って、やり過ごそうとする。
だけど。
「それとね、もう一つ……うさぎさんに、あげたいものが有るんだ」
フィーはもじもじとして、こっちをじーっと見つめてきて。
もう一つあげたいもの……? でも、見たところフィーはもう、何にも持っていないみたいだけど……。
「――――」
するとフィーが恥ずかしそうに、目を伏せて、細い声で囁いた。
「えっ……?」
「……シロップ……」
「シロップって……お菓子にかける、あのシロップですか?」
「ううん。そうじゃなくて……うさぎさんの、名前」
名前? わたしの……?
名前、名前……そうか、さっきロコちゃんが最後に言い掛けてた『フィーから直接聞いた方が良いこと』って、わたしの名前のことだったんだ……。
今日一日色んな事が有り過ぎて、すっかり考えていなかったけれど。わたし、自分の名前を、思い出せなくなっていたんだった……。
「白いうさぎだから、シロとロップでシロップ……なんだけど……」
シロップ……何度聞いてもあの、甘い甘いシロップを連想してしまう。
それに、確かにわたしのうさみみはずっと垂れているけれど、それはずっと気分が沈んでるからであって、種族がロップイヤーな訳じゃない……多分。
「ど、どうかな……?」
……。でも……。
シロップ。
「嫌なら、もちろんそう言って――」
「……いい、ですよ」
こくり、とフィーに頷く。
シロップ……シロップ。
フィーにしては……思ったよりもまともな名前。響きが良くて、女の子らしい名前だ。
でも、だけど。
フィーから名前なんて付けられたくない、それにわたしには本当の名前が有る。
だから、断りたいっていう気持ちも芽生えてくる。断らなきゃ駄目だよって、思ってもいる。
だけど、少なくとも、うさぎさんって呼ばれ続けるよりは……シロップ。
シロップの方がまだ、ずっと良い。
そんな気がした。
「良いの? 本当に良いの?」
断られると思っていたのか、フィーは意外そうに目をぱちくりとさせて、それから。
もう一回頷くと。
「……そっか! ありがとう、シロップ!」
ようやく安心したのか、フィーは笑ってぎゅっとわたしの両手を握る。
「シロップ、シロップ!」
弾む声で、何度もフィーは名前を呼んで。
「本当に、本当に凄かったね、かっこよかったね、素敵だったね、ロコちゃんとエゼル団長のアニマルサーカス!」
それから不意にぱっと手を放して、立ち上がる。
「だけど――だから!」
……?
「二人で一緒にマジックショー、もっともっと頑張ろうね、シロップ!」
それから、とびきり明るい声でフィーは、そう言った。
月明かりを映して、爛々と輝く青色の瞳。笑った口元からこぼれる八重歯。
きれいなピンク色の髪と、夜空のコントラスト。
そんなフィーはとても幻想的で……。
「それじゃあね、シロップ! おやすみなさい!」
そしてフィーはやっぱり照れているのか、ささっとテントへと駆け出して壁の星に左手を当てると思いっ切り右手を振って。
フィーの周囲が輝いたと思うとすぐに、その姿は見えなくなった。
だけどまだ、芝生の上には嵐の様なフィーの気配が残っている気がする。
「……」
もう一回、ちゃんと座り直す。今度は膝を抱えずに。
静かな公園には、もう何の音もしない。他に誰も公園にいなかったし、アニマルサーカスの動物達の声も聞こえてこない。静かな夜がやってくる。
きっとまだ、眠れない。
シロップ、その言葉が頭の中で繰り返される。シロップ……わたしの、名前。
何度繰り返してもやっぱり、そんなに悪い気はしない。それがかえって、怖いよ……。
もっともっと、嫌がらないといけない……きっと、そうだよね。
……わたしは人間だ。こんなうさぎのお化けなんかじゃない。
人間に戻りたい、戻らないといけない。いつかは、きっと。
わたしは、うさぎじゃない……。
……でも。
だから……それまでは。自分の名前が思い出せるまではせめて……シロップ。
『うさぎ』さんじゃなくて、シロップでいよう……。
目を閉じて思い出す。今日起こったことを、沢山、沢山。本当に色々なことが有った。
嫌なことが沢山と……楽しかったことも、少しだけ。
不意に思い出すのは、あの言葉。
『魔法で一番大切なのは、お願いの力』
というロコちゃんの、そしてフィーの言葉だ。
と、いうことは……。今になってようやく気が付いた。
ロコちゃんとフィーは本心から、女の子たちを魔法で変えちゃいたいって願っているってことだ……。
……。…………。
……わたしは、どっちなの……?
ステージの上で三人で手を繋いで、動物の形をしたお菓子に女の子を変えた魔法。
アイデアは有っても、それを願わないと魔法は使えないのが、本当だとしたら……あの時のわたしはどうして、魔法を使いたかったんだろう。
わたしのお願いは……どっちだったんだろう。
『フィーやロコちゃんやエゼル団長を助けてあげたい』?
……。…………。………………。
それとも。
『この女の子たちをお菓子にしちゃいたい』…………?
どっちが、本当の願いだったんだろう……?
今となっては、思い出せない。だけど、二番目のお願いじゃないと、良いな……。
「あっ……」
考えている内に、ふと、ひざの上に置かれた箱のことを思い出す。
ミントチョコレート。フィーが作った……。
「……」
芝生の上に腰を下ろしたまま、箱を手に取って。
そっとふたを開ければ、バニラエッセンスと、ほんのりとミントの香りがした。
第1章 アニマル☆サーカス――おしまい
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
もふけもわふーらいふ!
夜狐紺
ファンタジー
――これは、もふもふ世界の九尾のお屋敷で繰り広げられる、一人の少年とケモノ達のほのぼの和風ライフの物語である。
九尾の狐、『御珠様』の妖術によって高校生の浅野景が迷い込んでしまったのは、獣人だけが暮らす和風世界! 有無を言わさぬ御珠様のもふもふで妖しい誘惑に翻弄された景は、いつの間にか彼女のお屋敷で住み込みで働くことが決まってしまう。
灰白猫の『ちよ』や、白狐の双子、そこには他にも様々なケモノたちが暮らしていて……。
恋に神事にお手伝い、賑やかなお屋敷の日常が今、始まる!
※小説家になろうにも公開しています。
※2017/12/31 HOTランキング8位
※2018/1/2 HOTランキング6位になりました! ありがとうございます!!!
RiCE CAkE ODySSEy
心絵マシテ
ファンタジー
月舘萌知には、決して誰にも知られてならない秘密がある。
それは、魔術師の家系生まれであることと魔力を有する身でありながらも魔術師としての才覚がまったくないという、ちょっぴり残念な秘密。
特別な事情もあいまって学生生活という日常すらどこか危うく、周囲との交友関係を上手くきずけない。
そんな日々を悶々と過ごす彼女だが、ある事がきっかけで窮地に立たされてしまう。
間一髪のところで救ってくれたのは、現役の学生アイドルであり憧れのクラスメイト、小鳩篠。
そのことで夢見心地になる萌知に篠は自身の正体を打ち明かす。
【魔道具の天秤を使い、この世界の裏に存在する隠世に行って欲しい】
そう、仄めかす篠に萌知は首を横に振るう。
しかし、一度動きだした運命の輪は止まらず、篠を守ろうとした彼女は凶弾に倒れてしまう。
起動した天秤の力により隠世に飛ばされ、記憶の大半を失ってしまった萌知。
右も左も分からない絶望的な状況化であるも突如、魔法の開花に至る。
魔術師としてではなく魔導士としての覚醒。
記憶と帰路を探す為、少女の旅程冒険譚が今、開幕する。
スウィートカース(Ⅴ):カラミティハニーズ
湯上 日澄(ゆがみ ひずみ)
ファンタジー
幻夢境に突如として現れた久灯瑠璃絵、そして謎の生命体〝ジュズ〟……彼女らはその呪われた力で異世界への侵略を開始した。
絶望的な敵に対抗するため、人類の未来は最強の〝呪い〟たちに託された。
鋼鉄の戦乙女フィア、魔法少女ホシカ、悪魔の寄生体ナコト、アンドロイドの剣士ミコ。彼女たちの名は〝カラミティハニーズ〟
だがそれぞれの思惑は反発しあい、ひとつのチームとして機能しない。人類史上最悪の敵を前に、はたして彼女たちは世界を救うことができるのか?
四つの物語が交錯するナイトメア・アクション。
「おまえは、あたしたちを怒らせた!」
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
王家から追放された貴族の次男、レアスキルを授かったので成り上がることにした【クラス“陰キャ”】
時沢秋水
ファンタジー
「恥さらしめ、王家の血筋でありながら、クラスを授からないとは」
俺は断崖絶壁の崖っぷちで国王である祖父から暴言を吐かれていた。
「爺様、たとえ後継者になれずとも私には生きる権利がございます」
「黙れ!お前のような無能が我が血筋から出たと世間に知られれば、儂の名誉に傷がつくのだ」
俺は爺さんにより谷底へと突き落とされてしまうが、奇跡の生還を遂げた。すると、谷底で幸運にも討伐できた魔獣からレアクラスである“陰キャ”を受け継いだ。
俺は【クラス“陰キャ”】の力で冒険者として成り上がることを決意した。
主人公:レオ・グリフォン 14歳 金髪イケメン
転生貴族の魔石魔法~魔法のスキルが無いので家を追い出されました
月城 夕実
ファンタジー
僕はトワ・ウィンザー15歳の異世界転生者だ。貴族に生まれたけど、魔力無しの為家を出ることになった。家を出た僕は呪いを解呪出来ないか探すことにした。解呪出来れば魔法が使えるようになるからだ。町でウェンディを助け、共に行動をしていく。ひょんなことから魔石を手に入れて魔法が使えるようになったのだが・・。
元悪の組織の怪人が異能力バトルなどに巻き込まれる話(旧題:世の中いろんなヤツがいる)
外套ぜろ
ファンタジー
狼谷牙人は、いわゆる「悪の組織」に改造手術を受けた「悪の怪人」だった。
その組織が正義のヒーローに敗れて滅亡してからはや一年。正体を隠してフリーター生活を送っていた彼は、ひょんなことから路地裏で「異能力」を操る者たちの戦闘に巻き込まれる。
「君の力も、異能力だ」
「違うな」
謎の勘違いをされた牙人は、異能力の世界へと足を踏み入れることになる……。
どうやら、この現代社会には、牙人のように「不可思議な事情」を抱えた者たちがそれなりに暮らしているらしい。
——これは、そんな彼らの織り成す、少し変わった青春の物語。
不定期更新。
カクヨム、小説家になろうでも連載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる