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★6.本懐
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白須が持ってきたもの。
ローション(1リットル)。極薄コンドーム。
オナホール。バイブ。ピンクローター。
泡風呂の素。元気になっちゃう栄養ドリンク。
リュックの口からごそっと飛び出してきても、俺はなんとか正気を失わず、そのアルミパック入りのローションを掴み取った。こんなのどこで売ってんだ。
キャップはすでに空いていて、片手で開けながら軽くモヤッとする。
まあ、童貞だって男なんだから使いはするわな。
片手いっぱいに出すと、体温で溶けて畳に少しこぼれた。
手の中でヌチャヌチャと粘度を確かめながら、俺は尋ねた。
「あのね。このオモチャぜんぶ使う気だったの?」
「別に……無いよりは、いいんじゃないですか」
わかっている。
要は貧乏性なのだ。無駄に大容量なのも、まあ原価とか考えてのことだろう。
その貧乏性が決して安くもないオナホールだのバイブだのまで用意して来るのが、なんか、もう。
悪いけど笑った。
「リュックにコレって、おまえ、リアルにカモがネギしょって……ウケ狙いに来てんじゃねーよ……!」
「そっそんなゲラゲラ笑うようなことじゃなくないですか? だって先輩が何なら使ってくれるとかそんなの、俺が知るわけ」
「はー……もー……」
そして、笑いで吐き出したぶんの息をぜんぶ吸い込んで、俺は白須に言った。
「白須、好きだ。愛してる」
大事なことなので二度言うと、キレ散らかす直前の顔のまま、白須は固まった。
見開かれた両目が急に潤んで、顔を背ける。
「そういう気遣いは、別にいいんで」
「なんだとお?」
「だって先輩は、女の子が好きだし」
「はあ、俺が女の子が好き、ねえ。はははは」
まだ少し笑いの沸点が低くなっている。俺はややウケてしまった。
白須は俺がどんなに薄っぺらい男なのかよく知らないから、こういうことを平気で言える。
少なくともセックスなんかでこんなに頭がおかしくなったりしたこと、一度もないのに。
「……なあ、前から抱いていい? おまえの顔見ながらイきたいんだけど」
「う……」
「いいよな。白須は俺のだもんな」
「うん……」
ごり押すと、白須は無抵抗に屈した。
腰の下に畳んだ枕を入れて、膝を大きく開かせて。
向かい合わせでローションを股に塗りつけてやると「あの」とあえかな声を漏らした。
「ヤじゃなかったら、先輩に、な、中でイッてほしくて」
「……うん?」
精子の詰まったぷりぷりの睾丸をさすりながら、俺は尋ねた。
「ゴムなしで、ナマのチンポで犯して欲しいって意味?」
「ん、そう、俺のこと、ナマのチンポで犯してほしいっ」
「えー。だって、そんなことしたら精子がケツに入っちゃうじゃん」
「うん、ん、いい、先輩の精子、ケツに入れてほしい……」
「種付けされて、女の子みたいに孕まされちゃっていいの?」
「して、先輩に種付けしてほしいっ。女の子みたいに俺を孕ませてえ、はやく、はやく」
「はいはい、待ってな」
言わせる俺も言う白須も、たいがい頭がおかしい。
さんざん淫語を吐かされて、エロい期待が止まらないのだろう。
チンポからダラダラとローションと我慢汁の混ざったものが垂れ落ち、睾丸がびちょびちょに濡れている。
掬いとって、上品にすぼまっている肛門の周りに揉み込んだ。
「自分で指入れたことある?」
「…………たまに」
「アレも?」
布団の脇にずらっと転がっているオモチャを示して言うと、白須は急にぶっきらぼうになって「ないですけど。それが、なにか」と答えた。
「そ」
なぜか、ちょっとホッとした。
俺がはじめてでよかった、とか。どの口が抜かせるのだろう。
人差し指は、意外と楽に入った。つぷんと肉の中に埋まる感触があり、白須が首を縮める。
「ん……」
「指、キツいか?」
「へーき……」
平気どころではなかった。
くいくいとケツをほじるだけで、白須の頬が上気していく。
腰も小刻みに動きはじめていて、自分から感じるところに当てにいっているのがわかった。
「……ん、ふ……うン……」
「たまに弄ってるどこじゃないだろ、白須」
「だって……先輩が、シてくんないから……」
俺が悪いらしい。
出すための穴をくちゅくちゅ言わせながら、発情した猫みたいに腰をくねらせている。
「俺のこと思い浮かべながら、たくさんシた?」
「うん、ん、シたぁ……」
指を二本に増やすと、はぁ、と濡れた吐息を漏らす。
見ているだけでムラムラしてきて、俺は白須のチンポを口に含んだ。
「ふぁっ」
白須の腰が跳ねる。俺は意識してゆっくりと口を動かした。
同時に尻の中で指も動かして、責め立てる。
「ああん……いやぁ………」
俺の口が大きいのか、白須のチンポが小さいのか、口には簡単に収まる。
一度出して、すぼめた口で冷たい息を吹きかけてやる。
「ひあぁっだめぇっ」
尻の中まで連動してキュウキュウ締め付けてくるのが可愛くて、俺はついいじめたくなった。
「ダメ? やめてほしいの?」
「いやぁっ、違うの、やめないで、もっと、もっとお」
肛門を見せつけるような間抜けな格好で、充血した亀頭を震わせながら、指に吸い付いてくる。
「もっといじめてほしい?」
「もっと、いじめてほしい、ああん、いじめられたい、先輩、生のチンポ、種付け」
覚えたての言葉で一生懸命に誘う白須に、俺は見せつけるようにローションを掴んだ。
布団を濡らすのもおかまいなしに、白須の痴態にギンギンにいきりたったチンポに塗り付けた。
「白須。ほら」
「あ」
腰を押しつけると、白須の目が、ぶるりと期待するのがわかった。
俺に犯される顔をよく見たくて、意識してゆっくりと腰を進める。
デカいし狭くて全然入らない。はじかれるので、濡れた指を使って隙を押し広げる。
正直、壊したいけど、そんなことをしたら白須が死んでしまうので、なんとか先だけ押し込む。
すでにキツい。
あー、これは。
ぬかるみにタイヤがハマる感じに似ている。前タイヤが地面を噛めていないのだ。
小刻みに前進とバックを繰り返すしかない。
「ふ……ン……あ、」
「息、しっかり吐けるか。白須」
「ふう、う、うッ」
「いや、りきまないでいいから。出ちゃうから」
お互いテンパりすぎてなんだかコントみたいになっている。
アナルセックスって大変なんだなあとどこか冷静に思った。
受ける側に負担が大きすぎるのだ。女の股に入れるのが大変じゃないとは言わないけど。
でもその大変なアナルセックスを、自分からしたいとか思う白須は、凄い。
そう思うとなんかキュンとして、またキスしたくなった。
俺は腰を揺らめかせながら、白須の唇を、確かめるようになぞる。
眉間にしわを寄せて悶えていた白須が、薄く目を開けて、俺の指を食んだ。
「キスしていい? 舌入れさせてくれよ」
白須は、指に舌を絡ませて答えた。
あの、俺を狂わせる流し目を使ってきて、ふ、と小ばかにするように鼻から息を抜く。
眠り姫みたいに目を閉じる。
言葉もなしに、俺の変態ぶりを許してくれる。
俺は、白須の股を深く裂こうとするかのように、のしかかった。
「はあ……あ……!」
開いた口の中に舌をねじ込む。白須は目に涙を滲ませながら、健気に応えた。
「はうう、うう、うっ」
べろべろと舌と舌を擦り合わせる。大股開いて、胸を反らせて、犬だってこんな真似はしない。
頼れる先輩とかわいい後輩だったはずの生き物が、犬以下のけだものになって、クソする穴にチンポをハメようとしている図は、本気で頭がおかしくて、めちゃくちゃ興奮した。
そのうちに地層がずれるみたいに、俺は白須の内側にもぐりこんだ。
「ひにゃあ、やああ、あっ、あっ!」
しまい忘れた舌を震わせながら、白須が感電した猫みたいな声を上げている。
俺も感電していた。ゆっくりシたいのに、気持ち良すぎて、必死に腰を捩じ込んでしまう。
こんなんしたら、白須の背中に穴が空いちゃうのに、スプーンでカップアイスの一か所ばっかり執拗にこそぐような真似をやめることができない。
心なしか、白須のふっくらした腹が、俺が突くたびに内側から盛り上がっているみたいに見えた。
こんな深くまで入っている。
指を動かすだけでおっ勃たてていた白須のチンポが、あられもなくぶるんぶるん前後に振れては、切れ切れに精液を跳ね飛ばしている。その熱い白濁が俺の腹にかかり、ぞくん、と射精の予感が来た。
「白須、しらすッ生チンポでナカに精子出すぞっ孕めよっ」
「ンッ、来て、来てえッ、先輩の生チンポで今すぐしらすを孕ませてえッ」
これが、めっ…………ちゃ出た。
たぶん、直前で可愛いことばかり言う白須の口を、キスでふさいだせいだ。
びゅるびゅると、蛇口の壊れたホースみたいに射精しながら、白須とキスしていると、なんか射精するはしから金玉に精子が溜まってくる感じがした。
たぶんそれは現実で、俺はその時、男とかそういうこと関係なしに、どうしても白須を孕ませたかったのだ。
俺の精子で腹を膨らませて、白須の人生をめちゃくちゃにしたかった。
同じように俺の人生も、白須にめちゃくちゃにされたかった。
薄給の倫理観ゼロの、こんなろくでなしが、一瞬の快感のために、こんなにも人に迷惑をかけたがる。
でも、一瞬じゃなければいいのにと思った。
一生、白須が俺の人生をぐちゃぐちゃにしてくれたら、酒とか車とか、女の子とか、そういう他のいいものなんて、俺、なんにもいらないのにと思った。
ローション(1リットル)。極薄コンドーム。
オナホール。バイブ。ピンクローター。
泡風呂の素。元気になっちゃう栄養ドリンク。
リュックの口からごそっと飛び出してきても、俺はなんとか正気を失わず、そのアルミパック入りのローションを掴み取った。こんなのどこで売ってんだ。
キャップはすでに空いていて、片手で開けながら軽くモヤッとする。
まあ、童貞だって男なんだから使いはするわな。
片手いっぱいに出すと、体温で溶けて畳に少しこぼれた。
手の中でヌチャヌチャと粘度を確かめながら、俺は尋ねた。
「あのね。このオモチャぜんぶ使う気だったの?」
「別に……無いよりは、いいんじゃないですか」
わかっている。
要は貧乏性なのだ。無駄に大容量なのも、まあ原価とか考えてのことだろう。
その貧乏性が決して安くもないオナホールだのバイブだのまで用意して来るのが、なんか、もう。
悪いけど笑った。
「リュックにコレって、おまえ、リアルにカモがネギしょって……ウケ狙いに来てんじゃねーよ……!」
「そっそんなゲラゲラ笑うようなことじゃなくないですか? だって先輩が何なら使ってくれるとかそんなの、俺が知るわけ」
「はー……もー……」
そして、笑いで吐き出したぶんの息をぜんぶ吸い込んで、俺は白須に言った。
「白須、好きだ。愛してる」
大事なことなので二度言うと、キレ散らかす直前の顔のまま、白須は固まった。
見開かれた両目が急に潤んで、顔を背ける。
「そういう気遣いは、別にいいんで」
「なんだとお?」
「だって先輩は、女の子が好きだし」
「はあ、俺が女の子が好き、ねえ。はははは」
まだ少し笑いの沸点が低くなっている。俺はややウケてしまった。
白須は俺がどんなに薄っぺらい男なのかよく知らないから、こういうことを平気で言える。
少なくともセックスなんかでこんなに頭がおかしくなったりしたこと、一度もないのに。
「……なあ、前から抱いていい? おまえの顔見ながらイきたいんだけど」
「う……」
「いいよな。白須は俺のだもんな」
「うん……」
ごり押すと、白須は無抵抗に屈した。
腰の下に畳んだ枕を入れて、膝を大きく開かせて。
向かい合わせでローションを股に塗りつけてやると「あの」とあえかな声を漏らした。
「ヤじゃなかったら、先輩に、な、中でイッてほしくて」
「……うん?」
精子の詰まったぷりぷりの睾丸をさすりながら、俺は尋ねた。
「ゴムなしで、ナマのチンポで犯して欲しいって意味?」
「ん、そう、俺のこと、ナマのチンポで犯してほしいっ」
「えー。だって、そんなことしたら精子がケツに入っちゃうじゃん」
「うん、ん、いい、先輩の精子、ケツに入れてほしい……」
「種付けされて、女の子みたいに孕まされちゃっていいの?」
「して、先輩に種付けしてほしいっ。女の子みたいに俺を孕ませてえ、はやく、はやく」
「はいはい、待ってな」
言わせる俺も言う白須も、たいがい頭がおかしい。
さんざん淫語を吐かされて、エロい期待が止まらないのだろう。
チンポからダラダラとローションと我慢汁の混ざったものが垂れ落ち、睾丸がびちょびちょに濡れている。
掬いとって、上品にすぼまっている肛門の周りに揉み込んだ。
「自分で指入れたことある?」
「…………たまに」
「アレも?」
布団の脇にずらっと転がっているオモチャを示して言うと、白須は急にぶっきらぼうになって「ないですけど。それが、なにか」と答えた。
「そ」
なぜか、ちょっとホッとした。
俺がはじめてでよかった、とか。どの口が抜かせるのだろう。
人差し指は、意外と楽に入った。つぷんと肉の中に埋まる感触があり、白須が首を縮める。
「ん……」
「指、キツいか?」
「へーき……」
平気どころではなかった。
くいくいとケツをほじるだけで、白須の頬が上気していく。
腰も小刻みに動きはじめていて、自分から感じるところに当てにいっているのがわかった。
「……ん、ふ……うン……」
「たまに弄ってるどこじゃないだろ、白須」
「だって……先輩が、シてくんないから……」
俺が悪いらしい。
出すための穴をくちゅくちゅ言わせながら、発情した猫みたいに腰をくねらせている。
「俺のこと思い浮かべながら、たくさんシた?」
「うん、ん、シたぁ……」
指を二本に増やすと、はぁ、と濡れた吐息を漏らす。
見ているだけでムラムラしてきて、俺は白須のチンポを口に含んだ。
「ふぁっ」
白須の腰が跳ねる。俺は意識してゆっくりと口を動かした。
同時に尻の中で指も動かして、責め立てる。
「ああん……いやぁ………」
俺の口が大きいのか、白須のチンポが小さいのか、口には簡単に収まる。
一度出して、すぼめた口で冷たい息を吹きかけてやる。
「ひあぁっだめぇっ」
尻の中まで連動してキュウキュウ締め付けてくるのが可愛くて、俺はついいじめたくなった。
「ダメ? やめてほしいの?」
「いやぁっ、違うの、やめないで、もっと、もっとお」
肛門を見せつけるような間抜けな格好で、充血した亀頭を震わせながら、指に吸い付いてくる。
「もっといじめてほしい?」
「もっと、いじめてほしい、ああん、いじめられたい、先輩、生のチンポ、種付け」
覚えたての言葉で一生懸命に誘う白須に、俺は見せつけるようにローションを掴んだ。
布団を濡らすのもおかまいなしに、白須の痴態にギンギンにいきりたったチンポに塗り付けた。
「白須。ほら」
「あ」
腰を押しつけると、白須の目が、ぶるりと期待するのがわかった。
俺に犯される顔をよく見たくて、意識してゆっくりと腰を進める。
デカいし狭くて全然入らない。はじかれるので、濡れた指を使って隙を押し広げる。
正直、壊したいけど、そんなことをしたら白須が死んでしまうので、なんとか先だけ押し込む。
すでにキツい。
あー、これは。
ぬかるみにタイヤがハマる感じに似ている。前タイヤが地面を噛めていないのだ。
小刻みに前進とバックを繰り返すしかない。
「ふ……ン……あ、」
「息、しっかり吐けるか。白須」
「ふう、う、うッ」
「いや、りきまないでいいから。出ちゃうから」
お互いテンパりすぎてなんだかコントみたいになっている。
アナルセックスって大変なんだなあとどこか冷静に思った。
受ける側に負担が大きすぎるのだ。女の股に入れるのが大変じゃないとは言わないけど。
でもその大変なアナルセックスを、自分からしたいとか思う白須は、凄い。
そう思うとなんかキュンとして、またキスしたくなった。
俺は腰を揺らめかせながら、白須の唇を、確かめるようになぞる。
眉間にしわを寄せて悶えていた白須が、薄く目を開けて、俺の指を食んだ。
「キスしていい? 舌入れさせてくれよ」
白須は、指に舌を絡ませて答えた。
あの、俺を狂わせる流し目を使ってきて、ふ、と小ばかにするように鼻から息を抜く。
眠り姫みたいに目を閉じる。
言葉もなしに、俺の変態ぶりを許してくれる。
俺は、白須の股を深く裂こうとするかのように、のしかかった。
「はあ……あ……!」
開いた口の中に舌をねじ込む。白須は目に涙を滲ませながら、健気に応えた。
「はうう、うう、うっ」
べろべろと舌と舌を擦り合わせる。大股開いて、胸を反らせて、犬だってこんな真似はしない。
頼れる先輩とかわいい後輩だったはずの生き物が、犬以下のけだものになって、クソする穴にチンポをハメようとしている図は、本気で頭がおかしくて、めちゃくちゃ興奮した。
そのうちに地層がずれるみたいに、俺は白須の内側にもぐりこんだ。
「ひにゃあ、やああ、あっ、あっ!」
しまい忘れた舌を震わせながら、白須が感電した猫みたいな声を上げている。
俺も感電していた。ゆっくりシたいのに、気持ち良すぎて、必死に腰を捩じ込んでしまう。
こんなんしたら、白須の背中に穴が空いちゃうのに、スプーンでカップアイスの一か所ばっかり執拗にこそぐような真似をやめることができない。
心なしか、白須のふっくらした腹が、俺が突くたびに内側から盛り上がっているみたいに見えた。
こんな深くまで入っている。
指を動かすだけでおっ勃たてていた白須のチンポが、あられもなくぶるんぶるん前後に振れては、切れ切れに精液を跳ね飛ばしている。その熱い白濁が俺の腹にかかり、ぞくん、と射精の予感が来た。
「白須、しらすッ生チンポでナカに精子出すぞっ孕めよっ」
「ンッ、来て、来てえッ、先輩の生チンポで今すぐしらすを孕ませてえッ」
これが、めっ…………ちゃ出た。
たぶん、直前で可愛いことばかり言う白須の口を、キスでふさいだせいだ。
びゅるびゅると、蛇口の壊れたホースみたいに射精しながら、白須とキスしていると、なんか射精するはしから金玉に精子が溜まってくる感じがした。
たぶんそれは現実で、俺はその時、男とかそういうこと関係なしに、どうしても白須を孕ませたかったのだ。
俺の精子で腹を膨らませて、白須の人生をめちゃくちゃにしたかった。
同じように俺の人生も、白須にめちゃくちゃにされたかった。
薄給の倫理観ゼロの、こんなろくでなしが、一瞬の快感のために、こんなにも人に迷惑をかけたがる。
でも、一瞬じゃなければいいのにと思った。
一生、白須が俺の人生をぐちゃぐちゃにしてくれたら、酒とか車とか、女の子とか、そういう他のいいものなんて、俺、なんにもいらないのにと思った。
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