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29.かわいい×かわいい(R18性描写)

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「だって。私とあなたが結ばれて、雑種を生んだら、新天地が、あっ、ぁ……」

「あたしの卵を生みたい? 生みたくない?」

 リリィの下腹部を、ゴズメルは大きな手のひらで撫でた。びくっとリリィが胸を反らす。

「あぁ……っ」

「昨日、あたしのチンポ、どこまで届いた? このへん?」

「おふぅっ……」

 横たわるリリィはふるふると胸を突き出していた。

  背中は寝床から浮き、服を押し上げるほど乳首を勃起させている。

「昨日、動けないあたしにまたがったあんたのこと、覚えてるよ」

 囁きかけるゴズメルは、リリィのへその下を人差し指でたどった。ハートマークを何重にも描きながら、ぽそぽそと辱める言葉を吐く。

「スケベな翅がぶわわーって震えて、羽ばたいてないのに鱗粉がそこらじゅうに舞ってさ。『このチンポで孕みたいよ』『まんこに種付けされたいよ』って、まんこの深いところであたしのチンポにディープキスしてた」

 その時と同じ顔を、リリィはしてしまっていた。

 苦し気に天を仰ぎ、小さな唇から湯気のような吐息を漏らしている。ゴズメルは確認する。

「……違ったかい?」

「ち、ちがわないでひゅっ……んぁあっ……」

「そうだろ。違わないんだ。たとえ誰にだめだって言われても、あんたはあたしと結婚して卵を生むんだよ」

「ひうっ」

 ゴズメルがキスすると自分から舌を出してきた。乳首を引っ張ると、連動するように舌を伸ばしてくるのが面白い。だが、ゴズメルにも笑うような余裕はなかった。ぎゅーっと両手で乳房を絞り、押さえつけるようにキスする。

「んゃ、あ、ひゃっ」

「楽しみにしてなよ。あたしがあんたのホルモンバランスをめちゃくちゃにして、ミノタウロスみたいなデカい乳にしてやるからな……この綺麗な乳首も、赤ちゃんが吸いやすいように黒ずませてやるから……!」

「あ、あぁあ……っ、うれしい……っ!」

 胸をはだけさせられたリリィは本当に嬉しそうだった。スカートの裾を乱して、もっともっととゴズメルを受け入れようとする。

「ゴズメル、もうどこにも行かないでっ。ずっと私のものでいてっ」

「あたりまえだろっ、ずっとずっと、あたしはあんたのモンだよっ」

 服を脱ぐのも惜しんで、二人はからだを確かめあった。唇と舌を分けあい、手と指で互いの女性器に触れ合う。二人の性器は色も形もなにもかも異なっていたが、お漏らししたみたいに濡れているところは、同じだった。

 興奮しきったゴズメルが指を何本も早く動かそうとするのに対し、リリィの指先はゆっくりと、焦らすように動く。弱いところを的確に、しかし優しくマッサージされて、ゴズメルはすっかりのぼせてしまった。

「あぁ、あ、う……そこ、だめだぁ……まんこに響く……っ」

「気持ちいい? ゴズメル、私の指で感じるの……?」

「んぁ、あ、気持ちいい……ッ、指ぃ、感じる……!」

 頭がうまく働かず、くぐもった声でおうむ返しにすることしかできない。

 リリィはそんなゴズメルを「かわいいひと」と愛でた。ゴズメルはカーッとなる。リリィの口をキスでふさいで「かわいいのは、あんたのほう!」と脅すみたいに言った。

 太った醜いミノタウロス、と言われたことを気にしていた。思い出してうつむくゴズメルにリリィは「あなたは、かわいいわ、世界一かわいい」なんて言う。

「……たとえ世界にあたしとあんたしかいなくても、二番目だよ!」

「いいえ。どっちも一番なのよ、ゴズメル」

「んぁっ、あっ」

「ね、そうでしょう? 私たちは、お互いにお互いをそう思いあっているんですもの……」

「あぇ……あぁ、あぁ……」

 リリィの指使いがにわかに激しくなり、ゴズメルは難しいことを何も考えられなくなってしまう。負けじとグチュグチュ指を動かすと、リリィは身を震わせてゴズメルに抱きついてきた。

「あなたが、好き……!」

「んっ、あぁ、あたし、も……っあぁあっイク、イく……」

「イク、私も、い、イくぅ……」

「んあっ、あぁああんっ」

 自分の口から洩れる、案外とかわいらしい嬌声にゴズメルは震えた。

(やだぁっ美少女にかわいがられまくったせいで、あたしまでかわいくなっちまう!)

 びりびりする。絶頂の余韻は苦しいほどだ。二人は優しく口づけあったり、指を少し動かしてみたりしながら、自分たちのからだがまだバラバラにはじけとんでしまっていないかを確かめた。

 それくらい快感が激しかったのだ。

「イッてる……? リリィ……」

「ん、ん、まだ、ぁ、あん」

 汗まみれの胸をぬるぬると擦り合わせながら、ゴズメルはリリィの性器を撫でた。感じ続けるリリィは、まるで高い木に登って降りられなくなっている子猫のようだった。ゴズメルの指に優しく甘やかされて、断続的な絶頂を迎える。少しずつ枝を折りて、ゴズメルの胸に飛び込んでくるのだ。

 呼吸が落ち着くまで、ゴズメルはリリィの股に手を当てていた。手のひらに女性器のひくつきを感じて、ゴズメルはまたムラムラした。リリィの女性器が寂しがっていると思った。

「偽卵を……使ってもいいかしら……」

「オナニーしたいの……?」

「はぁ、あ……違うもん、挟むだけ……」

「いいよ、クリチンポを擦り付けてオナったらいい。上手にイけるか見ててあげる……」

「やだぁん……」

 ゴズメルはリリィの緑の陰毛を手でわしゃわしゃと撫でた。甘酸っぱいエキスで濡れたそこは小さな茂みのようで、いつ卵が生まれてもおかしくないように見えた。リリィはそこに偽卵を挟み、深い息をつく。

 陶然とした表情を見て、ゴズメルは口を閉じた。卵を抱くだけでこんなに幸せだなんて、同じ女として不思議な気がする。ゴズメルだったら、もしも妊娠したら慌てふためいてしまって、うっとりするどころではないだろう。

 これは卵生と胎生の違いだろうか。それとも――覚悟の違い、なのだろうか。

「ゴズメル、私ね」

 穏やかな息とともにリリィがつぶやいた。

「いつか生まれてくる赤ちゃんのことを思うと、なんでもできる気がするのよ」

「……うん」

「なんにも怖くなくなるの。おかしいわよね。問題はまだ解決していないし、その子はまだこの世界のどこにもいないのに」

「ううん」ゴズメルは首を振った。「少しもおかしくない」と言った。リリィに口づけた。

 胸がいっぱいで他には何も言えない。目を閉じて唇を差し出しただけだ。しかし吸い返したリリィは、ゴズメルの思いを感じ取ったに違いない。二人はこれからどのような危険が待ち受けていたとしても、絶対にやり遂げなければならなかった。
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