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21.特別な動物(R18性表現)
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祈願において、性行為は必須条件ではない。
多くのプレイヤーは互いの好感度を高めあうためにそれをするけれど、肉体関係なしに子を授かった例はすでに数多く確認されている。アジリニ神が子を授けるためにプレイヤーに求めるのは、二者間の愛と合意と、莫大な寄進である。
平等なアジリニ神はプレイヤーを差別しないとされていた。性欲の多寡には種族差があり、個体によっては性機能を喪失している場合もある。また、そういった特殊な例を挙げずとも、性欲が年齢とともに減退することは一般的に知られている。レベルアップアイテム同様、誰でも求められた対価を支払えば子を得ることが可能なのだ。
対して動物は交尾をする。生殖の方法はさまざまだが、四つ足の獣は凸型と凹型の性器を持つもの同士でつがうことが多い。動物とは一線を画すプレイヤーが、そうする必要もないのに他者に性欲をおぼえるのはとても奇妙なことだ。
この件に関して、ある研究者は『プレイヤーは特別な動物である』という持論を展開している。『私たちの起源は動物にある。私たちは他者を愛する時、太古の記憶を呼び覚まし、原始的な営みを持とうとする』と。
学会はこの研究を『アジリニ神の権能を冒涜している』として棄却した。しかしながら、今なおプレイヤーはなんのためにあるのかもわからない性欲を抱き続けている。彼らは他者とのコミュニケーションの一環として、その感覚を互いに共有し、慰めあい、祈願に際しては積極的に性交渉を実践する。
ゴズメルとリリィも例外ではない。
息の荒さに伴い、短い、触れるだけの口づけが繰り返される。上に乗っているゴズメルが顔を離そうとした時、リリィがその後頭部で手を組んだ。
ちゅっ、と音を立てて吸われて、ゴズメルは震える。口づけが深くなった。まるで岩場から水辺に降りていくみたいに。ぬるぬるした苔や、段差に足をとられないように、ゆっくりと。
「あ……」
唇を離すと、互いのあいだに透明な糸が引く。リリィの上気した頬を、ゴズメルは両手で包んだ。
「苦しく、ない……?」
「ええ……」
見つめあう視線がしっとりと濡れている。目から欲情が漏れていた。ゴズメルは、こんなに真剣に誰かと向き合うのは初めてという気がする。胸がドキドキして、怖いくらいなのに、ここから絶対に引き返したくない。
「あ、あたし、ごめんね……その、記憶もないし、チンポ使うの初めてだから……うまくできないかも……」
語順もめちゃくちゃだ。リリィのエメラルドの瞳が、風を受けた水面のように揺れている。
「シてないの……? あのひとと……」
ゴズメルは笑ってリリィにキスした。マリアとのことをまだ心配しているらしい。
「シてないよ。あたしのチンポはきっと、あんた専用なんだね……」
「私、専用……?」
「ん……」
うなずいてみせると、リリィの鼻先が野兎のようにヒクついた。表情は読み取りづらいが、瞬きが増えたところを見ると喜んでいるらしい。
「触りたいわ……」
「ん?」
「……私専用なら、ゴズメルの、チン……おちんちんに、触ってもいいかしら。触らせてくださる?」
「お、おう。いいけど……」
なんで言いかけてやめたんだ、とゴズメルはドギマギした。ひょっとして、記憶を失う前はもっと下品な言い方をしていたのだろうか。
「…………」
起きて服を脱ぎ、胡坐をかく。リリィのきらきらした目に見られて、ゴズメルは恥ずかしかった。男性器はもちろんのこと、乳首も勃起しきっている。からだの奥が、ふつふつと煮えるように熱い。
リリィは求めた通り、ゴズメルのそこに触った。
「!」
白雪のように柔らかな手が触れたとたん、先走りが、沸いた湯のように噴き出してきた。
「う……あ……」
「ごめんなさい、とても敏感になっているのね……手で触らないようにするわ……」
「ふゅああっ」
ちゅっ、と、指よりも柔らかい唇がそこに触れた。ゴズメルのよだれ交じりの叫びに、リリィは驚いて離れようとする。しかし、ゴズメルの腰は刺激欲しさに彼女の口を追った。
(あっ、ダメだっ……今しゃぶられたら、あたし、絶対にイく……)
性欲が溜まっていたにも関わらず、日中はなんだかんだと来客があって、自慰をせず仕舞いだった。
「ん、く、くう……っ」
ゴズメルは腰を揺らしてどうにか快感を散らした。鼻先に性器をちらつかされたリリィがしゃぶろうとするのを、「待って、まだ、まだぁ……」と、頭を押さえてやめさせる。亀頭にリリィの鼻息が当たる。
(あぁ……リリィが、お預けされた犬みたいに、あたしのチンポ嗅いでる……っ)
膝からぞくぞくと快感が上ってきた。(このちっちゃな口に精子飲ませてやりたいっ)という加虐的な欲求と(お嫁さんの口に強制種付けなんて絶対ダメだっ)というなけなしの理性がせめぎあう。その間にも、リリィは、ひゅうひゅうと唾液の混ざったような鼻呼吸を繰り返している。ゴズメルの精子を飲みたくて飲みたくてしょうがない、とでも言うように。
「ん……っ、し、舌で、先っぽ舐めるだけにしてくれ……まだしゃぶっちゃダメ、ダメだから……」
「ふぁ、はい、はい……っ」
「…………ッ!」
リリィの舌は、蝋燭の火のように小さくて赤かった。頭を両手で押さえつけられながら、ゴズメルのどす黒い男根、その亀頭にチロチロと舌を這わせる。桜色の唇から漏れる吐息もあわさって、もどかしい刺激にゴズメルは悶絶する。びくっびくっと跳ねる男根を、リリィはさも愛おしそうに舐めた。
舐め上げた角度で見える口の中には唾液がたっぷりと糸を引いている。
(き、昨日も凄かったけど……! これ、口の中に挿れたら、あたし、どうなるんだ……)
想像するだけで腰が前後に揺れてしまう。リリィの口が、徐々に開く。
「うお……オッ……」
ぱくっと飲まれた時、ゴズメルは自分の目の前に星がはじけた気がした。
「あぁ、あぁ、ああぁっ」
「ンッ、んぐッ……」
気持ち良すぎて、ヌトッヌトッと腰を振ってしまう。ゆっくりと、深くリリィの口を犯すほどに、自分の男性器が硬さを増していくのがわかった。
「ああ……クソッ、締まる……っ、舌、ヤバい、チンポ包み込んでくる……っ」
多くのプレイヤーは互いの好感度を高めあうためにそれをするけれど、肉体関係なしに子を授かった例はすでに数多く確認されている。アジリニ神が子を授けるためにプレイヤーに求めるのは、二者間の愛と合意と、莫大な寄進である。
平等なアジリニ神はプレイヤーを差別しないとされていた。性欲の多寡には種族差があり、個体によっては性機能を喪失している場合もある。また、そういった特殊な例を挙げずとも、性欲が年齢とともに減退することは一般的に知られている。レベルアップアイテム同様、誰でも求められた対価を支払えば子を得ることが可能なのだ。
対して動物は交尾をする。生殖の方法はさまざまだが、四つ足の獣は凸型と凹型の性器を持つもの同士でつがうことが多い。動物とは一線を画すプレイヤーが、そうする必要もないのに他者に性欲をおぼえるのはとても奇妙なことだ。
この件に関して、ある研究者は『プレイヤーは特別な動物である』という持論を展開している。『私たちの起源は動物にある。私たちは他者を愛する時、太古の記憶を呼び覚まし、原始的な営みを持とうとする』と。
学会はこの研究を『アジリニ神の権能を冒涜している』として棄却した。しかしながら、今なおプレイヤーはなんのためにあるのかもわからない性欲を抱き続けている。彼らは他者とのコミュニケーションの一環として、その感覚を互いに共有し、慰めあい、祈願に際しては積極的に性交渉を実践する。
ゴズメルとリリィも例外ではない。
息の荒さに伴い、短い、触れるだけの口づけが繰り返される。上に乗っているゴズメルが顔を離そうとした時、リリィがその後頭部で手を組んだ。
ちゅっ、と音を立てて吸われて、ゴズメルは震える。口づけが深くなった。まるで岩場から水辺に降りていくみたいに。ぬるぬるした苔や、段差に足をとられないように、ゆっくりと。
「あ……」
唇を離すと、互いのあいだに透明な糸が引く。リリィの上気した頬を、ゴズメルは両手で包んだ。
「苦しく、ない……?」
「ええ……」
見つめあう視線がしっとりと濡れている。目から欲情が漏れていた。ゴズメルは、こんなに真剣に誰かと向き合うのは初めてという気がする。胸がドキドキして、怖いくらいなのに、ここから絶対に引き返したくない。
「あ、あたし、ごめんね……その、記憶もないし、チンポ使うの初めてだから……うまくできないかも……」
語順もめちゃくちゃだ。リリィのエメラルドの瞳が、風を受けた水面のように揺れている。
「シてないの……? あのひとと……」
ゴズメルは笑ってリリィにキスした。マリアとのことをまだ心配しているらしい。
「シてないよ。あたしのチンポはきっと、あんた専用なんだね……」
「私、専用……?」
「ん……」
うなずいてみせると、リリィの鼻先が野兎のようにヒクついた。表情は読み取りづらいが、瞬きが増えたところを見ると喜んでいるらしい。
「触りたいわ……」
「ん?」
「……私専用なら、ゴズメルの、チン……おちんちんに、触ってもいいかしら。触らせてくださる?」
「お、おう。いいけど……」
なんで言いかけてやめたんだ、とゴズメルはドギマギした。ひょっとして、記憶を失う前はもっと下品な言い方をしていたのだろうか。
「…………」
起きて服を脱ぎ、胡坐をかく。リリィのきらきらした目に見られて、ゴズメルは恥ずかしかった。男性器はもちろんのこと、乳首も勃起しきっている。からだの奥が、ふつふつと煮えるように熱い。
リリィは求めた通り、ゴズメルのそこに触った。
「!」
白雪のように柔らかな手が触れたとたん、先走りが、沸いた湯のように噴き出してきた。
「う……あ……」
「ごめんなさい、とても敏感になっているのね……手で触らないようにするわ……」
「ふゅああっ」
ちゅっ、と、指よりも柔らかい唇がそこに触れた。ゴズメルのよだれ交じりの叫びに、リリィは驚いて離れようとする。しかし、ゴズメルの腰は刺激欲しさに彼女の口を追った。
(あっ、ダメだっ……今しゃぶられたら、あたし、絶対にイく……)
性欲が溜まっていたにも関わらず、日中はなんだかんだと来客があって、自慰をせず仕舞いだった。
「ん、く、くう……っ」
ゴズメルは腰を揺らしてどうにか快感を散らした。鼻先に性器をちらつかされたリリィがしゃぶろうとするのを、「待って、まだ、まだぁ……」と、頭を押さえてやめさせる。亀頭にリリィの鼻息が当たる。
(あぁ……リリィが、お預けされた犬みたいに、あたしのチンポ嗅いでる……っ)
膝からぞくぞくと快感が上ってきた。(このちっちゃな口に精子飲ませてやりたいっ)という加虐的な欲求と(お嫁さんの口に強制種付けなんて絶対ダメだっ)というなけなしの理性がせめぎあう。その間にも、リリィは、ひゅうひゅうと唾液の混ざったような鼻呼吸を繰り返している。ゴズメルの精子を飲みたくて飲みたくてしょうがない、とでも言うように。
「ん……っ、し、舌で、先っぽ舐めるだけにしてくれ……まだしゃぶっちゃダメ、ダメだから……」
「ふぁ、はい、はい……っ」
「…………ッ!」
リリィの舌は、蝋燭の火のように小さくて赤かった。頭を両手で押さえつけられながら、ゴズメルのどす黒い男根、その亀頭にチロチロと舌を這わせる。桜色の唇から漏れる吐息もあわさって、もどかしい刺激にゴズメルは悶絶する。びくっびくっと跳ねる男根を、リリィはさも愛おしそうに舐めた。
舐め上げた角度で見える口の中には唾液がたっぷりと糸を引いている。
(き、昨日も凄かったけど……! これ、口の中に挿れたら、あたし、どうなるんだ……)
想像するだけで腰が前後に揺れてしまう。リリィの口が、徐々に開く。
「うお……オッ……」
ぱくっと飲まれた時、ゴズメルは自分の目の前に星がはじけた気がした。
「あぁ、あぁ、ああぁっ」
「ンッ、んぐッ……」
気持ち良すぎて、ヌトッヌトッと腰を振ってしまう。ゆっくりと、深くリリィの口を犯すほどに、自分の男性器が硬さを増していくのがわかった。
「ああ……クソッ、締まる……っ、舌、ヤバい、チンポ包み込んでくる……っ」
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