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急・異種獣人同士で子づくり!?ノァズァークのヒミツ編
95.開闢★(浴尿展開があります)
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リリィは本気だった。コアラがゴリラにしがみつくような恰好になりながら、「して」「ここで出して」「私におしっこをかけて」と、言い募る。ゴズメルは奇声を上げてリリィを振りほどこうとした。
「やめてくれえ。ほんとに洩れる、洩れちゃうから」
「ここで洩らしてと言っているの!」
「ひええ」
目の据わったリリィに責め立てられて、ゴズメルはあたふたとした。まったく自分が男であればよかったのにと思う。尿道は長いし、裸のリリィに抱き着かれては尿意どころではなかったはずだ。
「リリィ、だめだよ」
女のゴズメルは必死にリリィを説得した。
「あたし、好きなひとに汚いものをかけるなんて、そんなことできない!」
「おしっこは汚くないわ! 尿の成分は汗や涙とほとんど同じなのよ」
「そういう問題じゃない!」
「私のお股を使ってお酒を飲んだひとがなにを言っているの」
「そりゃそうだけど、そうじゃなくてェ……」
「私はね、あなたのお嫁さんになりたいの。ゴズメル」
リリィはきっぱりと言った。こんなにしっとりと柔らかいもち肌なのに、彼女の意志は鉄よりも固かった。
「私は、クメミ山で生まれた、ミノタウロス族のあなたを愛しているの。あなたは私のためにここへ来て、私のためにここから去ろうとしているのでしょう。だから私は今ここであなたのお嫁さんになる。もうここへ帰ってこられないとしても、私はあなたの家族に認めてもらい、あなたのふるさとのものを食べた。どこにいても心でつながっていられるよう、私とあなたは地下のやり方で結ばれるべきなのよ。さあ、私におしっこをかけてちょうだい!」
「……! ……!?!? …………!」
ゴズメルは大混乱だった。酔っ払ったリリィの言っていることに、一定の正当性があるような気がしてくる。いや、単に田舎の変な風習にかこつけてマゾ性癖を満たしたいだけじゃないかとも思うのだが、少なくともリリィはこれ以上ないほど本気で、必死だった。
そして彼女の意志に対抗できるほどの信念を、ゴズメルは持ち合わせていなかった。
「……勝負して、勝ったほうが負けたほうにかけるんだよ、リリィ」
「いいわ! どこからでもかかってきなさい!」
「まったく、あんたって子は……」
こんな負ける気満々で闘志をみなぎらせる者は、この里にはリリィ以外いない。木に抱き着いたセミみたいな恰好で、なぜこんなに堂々と勝負を挑めるのだろう。
ゴズメルが背中をコチョコチョとくすぐるとリリィは「ひゃんっ」と叫んで腕を離した。ぽてっとベッドに落ちた顔とからだは、火照って真っ赤になっている。
「あぁんっ負けちゃったの……リリィは、ゴズメルに、負けましたぁ……」
リリィはベッドの上で嬉しそうに膝を開き、腰をくねらせた。一秒で負けた敗者にこんなふうに煽られるなんて経験は、ゴズメルの長い冒険者人生の中では一度もなかった。
「あん、あん、おしっこ……! おしっこ欲しいのっ……! 無様に負けたリリィに、おしっこをかけてくださいっ。お願い、お願いですからっ。お嫁さんにしてくださいっ。ゴズメルのおしっこをからだに受け止めさせてぇっ」
(ほら見ろやっぱただのシュミじゃねーかっ!)
リリィの言葉にちょっぴり感動していたゴズメルは、この態度に内心かなりムカついた。だが、確かに必要なことではある。そう、これは予防だ。妖精族に悪い苔がついたら大変だから仕方なくするのだ。
(そうだ、あたしは、別にヘンタイじゃない。違うから。べ、別にリリィにおしっこぶちまけて憂さを晴らそうとしてるわけじゃないしっ、こんな酔っぱらってるリリィを見て興奮してるわけじゃ、別に……)
くいくいと胸や腰を揺らして誘惑してくるリリィに、ゴズメルは奥歯を噛みしめた。限界尿意にみちみちに膨れ上がった膀胱が怒りで沸騰しているのを感じる。
ゴズメルは低い声で命令した。
「降りろ」
「ふぁ……」
「ベッドが汚れる。地べたに来るんだ」
互いに見交わす視線がギュンと緊張して、リリィは見えない糸に引っ張られるように来た。返事などという余計な動作はない。命令されるのが従うのが当たり前であるかのような動きだった。
穴倉のような部屋で、リリィの白い膝は土に汚れた。事後は消臭の砂を撒くの必要がある。面倒だな、と思うと、ゴズメルの唇からは自然と舌打ちが漏れた。リリィは叱責を恐れているのか、期待しているのか、震えている。
「体の影になるところにかかるようにするんだ」
「か、影……?」
「脇、股、胸と尻の谷間に、膝裏、髪の中、うなじ……あとは、口の中」
そういうところに苔の胞子が残っていると寄生されやすい。リリィはそういうところに尿をかけられると思うと興奮するらしい。該当の場所をひとつひとつ指で確かめながら「はい」とうなずいた。
「目は開けちゃいけない」
「はい」
「あたしは動かないから、あんたは自分で影を開いて、満遍なくかかるようにするんだよ」
「あぁ……はい……はい……っ」
「やめてくれえ。ほんとに洩れる、洩れちゃうから」
「ここで洩らしてと言っているの!」
「ひええ」
目の据わったリリィに責め立てられて、ゴズメルはあたふたとした。まったく自分が男であればよかったのにと思う。尿道は長いし、裸のリリィに抱き着かれては尿意どころではなかったはずだ。
「リリィ、だめだよ」
女のゴズメルは必死にリリィを説得した。
「あたし、好きなひとに汚いものをかけるなんて、そんなことできない!」
「おしっこは汚くないわ! 尿の成分は汗や涙とほとんど同じなのよ」
「そういう問題じゃない!」
「私のお股を使ってお酒を飲んだひとがなにを言っているの」
「そりゃそうだけど、そうじゃなくてェ……」
「私はね、あなたのお嫁さんになりたいの。ゴズメル」
リリィはきっぱりと言った。こんなにしっとりと柔らかいもち肌なのに、彼女の意志は鉄よりも固かった。
「私は、クメミ山で生まれた、ミノタウロス族のあなたを愛しているの。あなたは私のためにここへ来て、私のためにここから去ろうとしているのでしょう。だから私は今ここであなたのお嫁さんになる。もうここへ帰ってこられないとしても、私はあなたの家族に認めてもらい、あなたのふるさとのものを食べた。どこにいても心でつながっていられるよう、私とあなたは地下のやり方で結ばれるべきなのよ。さあ、私におしっこをかけてちょうだい!」
「……! ……!?!? …………!」
ゴズメルは大混乱だった。酔っ払ったリリィの言っていることに、一定の正当性があるような気がしてくる。いや、単に田舎の変な風習にかこつけてマゾ性癖を満たしたいだけじゃないかとも思うのだが、少なくともリリィはこれ以上ないほど本気で、必死だった。
そして彼女の意志に対抗できるほどの信念を、ゴズメルは持ち合わせていなかった。
「……勝負して、勝ったほうが負けたほうにかけるんだよ、リリィ」
「いいわ! どこからでもかかってきなさい!」
「まったく、あんたって子は……」
こんな負ける気満々で闘志をみなぎらせる者は、この里にはリリィ以外いない。木に抱き着いたセミみたいな恰好で、なぜこんなに堂々と勝負を挑めるのだろう。
ゴズメルが背中をコチョコチョとくすぐるとリリィは「ひゃんっ」と叫んで腕を離した。ぽてっとベッドに落ちた顔とからだは、火照って真っ赤になっている。
「あぁんっ負けちゃったの……リリィは、ゴズメルに、負けましたぁ……」
リリィはベッドの上で嬉しそうに膝を開き、腰をくねらせた。一秒で負けた敗者にこんなふうに煽られるなんて経験は、ゴズメルの長い冒険者人生の中では一度もなかった。
「あん、あん、おしっこ……! おしっこ欲しいのっ……! 無様に負けたリリィに、おしっこをかけてくださいっ。お願い、お願いですからっ。お嫁さんにしてくださいっ。ゴズメルのおしっこをからだに受け止めさせてぇっ」
(ほら見ろやっぱただのシュミじゃねーかっ!)
リリィの言葉にちょっぴり感動していたゴズメルは、この態度に内心かなりムカついた。だが、確かに必要なことではある。そう、これは予防だ。妖精族に悪い苔がついたら大変だから仕方なくするのだ。
(そうだ、あたしは、別にヘンタイじゃない。違うから。べ、別にリリィにおしっこぶちまけて憂さを晴らそうとしてるわけじゃないしっ、こんな酔っぱらってるリリィを見て興奮してるわけじゃ、別に……)
くいくいと胸や腰を揺らして誘惑してくるリリィに、ゴズメルは奥歯を噛みしめた。限界尿意にみちみちに膨れ上がった膀胱が怒りで沸騰しているのを感じる。
ゴズメルは低い声で命令した。
「降りろ」
「ふぁ……」
「ベッドが汚れる。地べたに来るんだ」
互いに見交わす視線がギュンと緊張して、リリィは見えない糸に引っ張られるように来た。返事などという余計な動作はない。命令されるのが従うのが当たり前であるかのような動きだった。
穴倉のような部屋で、リリィの白い膝は土に汚れた。事後は消臭の砂を撒くの必要がある。面倒だな、と思うと、ゴズメルの唇からは自然と舌打ちが漏れた。リリィは叱責を恐れているのか、期待しているのか、震えている。
「体の影になるところにかかるようにするんだ」
「か、影……?」
「脇、股、胸と尻の谷間に、膝裏、髪の中、うなじ……あとは、口の中」
そういうところに苔の胞子が残っていると寄生されやすい。リリィはそういうところに尿をかけられると思うと興奮するらしい。該当の場所をひとつひとつ指で確かめながら「はい」とうなずいた。
「目は開けちゃいけない」
「はい」
「あたしは動かないから、あんたは自分で影を開いて、満遍なくかかるようにするんだよ」
「あぁ……はい……はい……っ」
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