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急・異種獣人同士で子づくり!?ノァズァークのヒミツ編

92.甘露★(特殊な方法で飲酒する描写があります)

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 アルコールハラスメントは最悪である。

 冒険者協会にも、冒険者は飲んでナンボみたいな古い考え方をする愚か者たちがいる。酒に強いか弱いかなど種族値で決まっているのに、なぜたくさん飲めたら偉いみたいに思うのだろうか?

 酒飲みなゴズメルは、飲みを強制してくる変な冒険者から酒に弱いものたちを守りながら(なんなら変な冒険者たちを酔い潰してやりつつ)いつも思っていた。酒は楽しく飲むのがいちばん! 誰かを傷つける飲み方なんてするやつは酒を冒涜している、と。

「んぁあ、あぁ、ごじゅえぅ、らえ、らえぇ、あぁあっ」

 そのゴズメルが、現在進行形で酒を冒涜している。

 股と腿で作る三角の器は、その構造上、女性器と酒が接触することになる。女性器は粘膜なので酒精を吸収する。文字通り、下の口から飲んでしまうわけだ。

 ゴズメルは尖らせた唇でリリィの臍を舐め、酒に揺蕩う陰毛を啜った。濡れて緑色を濃くするそこは水草のようだ。小さな酒の泉をゴズメルは器を舐りながら啜る。

 どっしりと重い乳房をリリィの膝に預けながら味わう酒は、至上の美味だった。芳醇で、滋味があり、それでいて清水のように澄んでいる。

「うまい、うまいよ、リリィ……底のほうに貝の実が沈んでるじゃないか……こんなにでかくて、プリプリして……」

「やにゃっ、おまんこベロベロしにゃいれぇっ」

 この呂律の回らなさが最高だった。女性器からは愛液がどんどんあふれてくるが、リリィは前提として嫌がっているのだ。酒精は判断力を鈍らせるが、悪いものを良いものと誤認させることはできない。むしろ快と不快がはっきりと明確になるので、飲みの席でのぶちまけトークみたいなものが成立するのである。

 ゴズメルは揶揄うように尋ねてみた。

「しにゃいれほしいにょ?」

「うん……ん……」

「フフッ。嫌なら股を開いてこぼしちまえばいいだろ。ほら、膝を開いてごらんよ、リリィ……」

「あぁ、あーっ、らぇ、らえ!」

 こじあけようとすると、リリィはギュッと腿を閉じてしまう。火照った体を震わせて身もだえしながら、ゴズメルを潤んだ瞳で睨んでくる。

「しょうがない子だ。ほら、味見させてやろう」

「あ……」

 ゴズメルが身を起こしてキスすると、吊り上がっていた眦がとろんと蕩ける。二人の舌は重なり合って互いの口の中に味のするものを交換した。

 離そうとすると、リリィは舌をしまい忘れた猫のような顔をして、「もっろ……」とねだった。

「美味しいだろ。あんたのまんこで作った酒だよ。こんなに清潔な妖精まんこを使ってさえ絵面の衛生面がヤバすぎる。でも美味しいだろ。美味いと言いなさい」

「……わらひはうひゅわひゃらいもん」

「にゃんだってぇ?」

 怒ってキスしてくるリリィ(飲酒ver.)は、エメラルドの瞳が常にはないジト目になってとても愛らしかった。ゴズメルしか知らないリリィの顔だ。

 ちゅっ、と子供のようなキスをして、リリィは切ない声を漏らした。

「お酒のおまけじゃにゃいもん……」

「ん……」

 ゴズメルはリリィの濡れた股をなぞった。別にそんなつもりはなかったのだが、器扱いは嫌だったらしい。

「そうだね、酒のためにリリィがいるんじゃなくて、リリィに注ぐために酒があるんだ」

「う……?」

「どっちも、あたしのだ」

「うん、うん」

 滅茶苦茶な理屈だが、リリィは嬉しそうだった。いや、ゴズメルの言ったことが嬉しいのではなく、指が陰核を撫ではじめたのが嬉しいのかもしれない。

「あん、あ、ひもちぃ……ひもちいぃ……」

「気持ちいいね、まんこどんどん気持ちよくなるね、リリィ」

「あぁあん……」

 催眠のような言葉に、フッ、フッ、と息が荒くなりはじめる。おもらしのように酒をこぼしながら、リリィの膝はゆるんでいた。酔って筋肉の制御がうまくいかないのだろうか、唇から唾液も垂れ始める。

 ゴズメルはゆっくりと指をリリィの股へ埋めた。

「指ちんぽ、おいしい?」

「うん……」

「奥まで掻き回してあげられなくて、ごめんね」

「……」

「あたし、オスに生まれてくればよかったのに」

 酒でも、メスミノタウロスごっこでも掻き消せなかった感情が、ゴズメルの口のに上った。

 ゴズメルも酔っているのだ。脳裏にマリアの言葉や、母の顔や、妹のことが浮かんで、なんだかやけに悲しくなってきた。

 ゴズメルはたまに思うのだが、たとえば自分がオスで兄弟ともうまくやれていたら、自分が母親の寝床にもぐりこんでばかりいなかったら、チッチが嫌だとか、そんなバカみたいなことを言っていなかったら、母は今でも生きていたんじゃないかという気がするのだ。

 わからない。怖くて、父に聞いたことはない。どうして浴尿させなかったのだろう。長の仕事が忙しかったのだろうか。母が拒否したのだとしたらどうしよう。

 それがゴズメルのせいだったとしたら。

 リリィはゴズメルに抱き着いてきた。彼女の股に溜まっていた酒はゴズメルの腿に流れて、ゴズメルの涙は、リリィの頬にボタボタと落ちた。顔にかかるリリィの息は、甘い酒精を帯びていた。

「そんなことないのよ。女の子でよかったのよ」

「……っ、……」

「かわいい、角の生えた泣き虫さん」

 リリィは、ゴズメルの角を何度も優しく撫でた。
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