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急・異種獣人同士で子づくり!?ノァズァークのヒミツ編
66.ギヒンダイ★(ぬるい)
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ミノタウロス族の家は、土でできた長屋だ。
地下空間の苔むした壁と一体化しているので、トンネルのわきにいくつもの横道が通じているようにも見える。
山の起伏に沿ったつくりのため、集落には階層があった。
戦争があった名残で、強者は敵を迎え撃つ上層に、弱者は下層に住む。
最下層にはアジリニ神を祀る神殿と水場があった。
オズヌは、そこで家族とともに芋を育てて暮らしていた。
ゴズメルが声をかけると、背負った荷籠から盛大に芋をこぼしながら駆け寄ってくる。
長く会わずにいた旧友の姿を遠目に見て、ゴズメルもニコニコしていたが、オズヌが近づいてくるにつれその笑みは凍りついた。どう見ても大きい。大きすぎる。
「ゴズメル! ゴズメルやなか! 生きとったんかぁ!」
「ぎゃああああ!」
両脇に手を入れられてブン回されるなんて、子供の時以来だ。
オズヌは、サゴンなど比較にもならないほど大きくなっていた。縦にも、横にも。
ショック死する前にリリィが懇願して、ゴズメルはなんとか降りることができた。だが状況を説明すると、再び「ちんぽが生えゆうか!歩くのも辛かろう!」と、負ぶわれてしまう。
その負ぶい方も、いわゆるバックブリーカー(背骨折り)と呼ばれる技だ。
おまけに家めがけて走る。リリィは「待って、待ってください!」と叫んで追いかけたが、オズヌはまるで気がついてくれない。
客間のベッドに放り出したところで、リリィが肩で息をしているのにようやく気がついた。
「ワァ! あんた誰ね!」
「リリィです。……ゴズメルと、おつきあいさせていただいているんですの」
ゴズメルはベッドにぶっ倒れた状態で、リリィの恥ずかしそうな挨拶を聞いた。
オズヌは「えぇ!」と大声を上げた。
「ゴズメルの……え、ペット?」
「こ、恋人ですわ! たしかに私は、あなたがたから見れば小さくて弱く見えるかもしれませんけど……でも、そんな、ペットだなんてことは……」
「ははぁ……地上は進んどるげな……」
ゴズメルは壁に映った影を通して、オズヌがリリィに片手を差し出すのを見た。
「そぉねっ。そら悪かったね。うちはオズヌちゃ! ヨロシクネ、リリィ」
カタコトの標準語を使いながら、リリィの肩が外れそうなほど大きくブンブンと握手している。
「お嫁さんがついとるならうちも安心ちゃ。存っ分に世話してくれんね」
「えっ、えっ」
「ほいじゃギヒンダイは要らんかのう、ゴズメル!」
「しゃーしぃ。まだ生えてなか」
オズヌはカラカラと笑って部屋を出て行く。ゴズメルはベッドに寝たまま唸った。まったく、共におやつを取り合った、小さくて可愛いオズヌはどこへ行ってしまったのだろう?
(いや、昔から食い意地は張ってたな……体格はともかく、性格は変わってないかも……)
放り出された格好のゴズメルを見かねて、リリィが頭の下に枕を当ててくれる。
「毛布が下敷きになっているわ。寒いでしょう。脚にかけてあげるから……」
「……あんたがあっためておくれよ。リリィ」
ゴズメルが誘うと、リリィは尻込みしたように両手を後ろで組んだ。
「だめよ、ここはあなたのお友達の家だもの……それより、ギヒンダイって何かしら? からだを温めるものなら、借りたほうがいいと思うのだけど……」
無垢な唇を、ゴズメルは強引にふさいだ。ここまでの疲れが祟って腕に力が入らない。だが、リリィは「だめ」と言いながら無抵抗だった。
針に通された系が布に吸い寄せられるかのように、ベッドの上へ乗り上げてしまう。
「よして。いけないわ、ゴズメル……」
「なにが? あたしは擬牝台の説明をしようとしてるだけさ」
ゴズメルはそう言いながら、リリィの背中にべったりと胸を押し当てた。
「ほら、獣みたいに四つ足になりな。こういう器具なんだよ。もっと背中をまっすぐにするんだ。テーブルみたいに……」
「あっ……」
ゴズメルは、背後から両手で彼女の腿をまさぐった。
「ここの間に、狭い筒があるんだ。先に使い捨ての袋が付いてて、中には柔らかい海綿が仕込んである……ローションで濡らして、ヌルヌルにしておくわけ……」
「そ、それって……えっ……」
「こうやって、パンッ、パンッって腰を前後に振って使うんだよ。なんだろうね、これ。当ててみなよ、リリィ……」
「やぁん……」
服を着たままだというのにあからさまに腰を使われ、リリィは真っ赤になってしまった。
ミノタウロス族のメスにとっては見慣れた器具だ。常備している家庭もあるが、各階層には疑牝台を置いている小屋があって、生える時期だけ利用するのが一般的だった。
「自立式の……オナホールということなの……?」
「そうだよ。オズヌは嫁がいるなら要らないだろうと言ったんだ。どうしようかね。借りたほうがいい?」
「そ、そんなのダメよ。やめてちょうだい」
「ダメって? どういう意味?」
「…………オズヌさんがそういうことをしてもかまわないと言うのなら、ゴズメルは私を使うべきだわ。擬牝台なんかではなく」
リリィはスッと身を屈めて寝返りを打つと、ゴズメルに抱きついてキスした。
「私は器具と違ってこうやって動けるから、ゴズメルの負担を減らせるのよ。そ、それに温かくて柔らかいし、気持ちいいと思うわ……たぶんだけど……」
自分で使ったことがないからか、後半へいくにつれて自信が尻すぼみになっていく。
ゴズメルがわざと黙っていると、リリィは業を煮やしたように「もうっ」と怒った。
「私はあなたの擬牝台よ……使ってちょうだい、ゴズメル……」
地下空間の苔むした壁と一体化しているので、トンネルのわきにいくつもの横道が通じているようにも見える。
山の起伏に沿ったつくりのため、集落には階層があった。
戦争があった名残で、強者は敵を迎え撃つ上層に、弱者は下層に住む。
最下層にはアジリニ神を祀る神殿と水場があった。
オズヌは、そこで家族とともに芋を育てて暮らしていた。
ゴズメルが声をかけると、背負った荷籠から盛大に芋をこぼしながら駆け寄ってくる。
長く会わずにいた旧友の姿を遠目に見て、ゴズメルもニコニコしていたが、オズヌが近づいてくるにつれその笑みは凍りついた。どう見ても大きい。大きすぎる。
「ゴズメル! ゴズメルやなか! 生きとったんかぁ!」
「ぎゃああああ!」
両脇に手を入れられてブン回されるなんて、子供の時以来だ。
オズヌは、サゴンなど比較にもならないほど大きくなっていた。縦にも、横にも。
ショック死する前にリリィが懇願して、ゴズメルはなんとか降りることができた。だが状況を説明すると、再び「ちんぽが生えゆうか!歩くのも辛かろう!」と、負ぶわれてしまう。
その負ぶい方も、いわゆるバックブリーカー(背骨折り)と呼ばれる技だ。
おまけに家めがけて走る。リリィは「待って、待ってください!」と叫んで追いかけたが、オズヌはまるで気がついてくれない。
客間のベッドに放り出したところで、リリィが肩で息をしているのにようやく気がついた。
「ワァ! あんた誰ね!」
「リリィです。……ゴズメルと、おつきあいさせていただいているんですの」
ゴズメルはベッドにぶっ倒れた状態で、リリィの恥ずかしそうな挨拶を聞いた。
オズヌは「えぇ!」と大声を上げた。
「ゴズメルの……え、ペット?」
「こ、恋人ですわ! たしかに私は、あなたがたから見れば小さくて弱く見えるかもしれませんけど……でも、そんな、ペットだなんてことは……」
「ははぁ……地上は進んどるげな……」
ゴズメルは壁に映った影を通して、オズヌがリリィに片手を差し出すのを見た。
「そぉねっ。そら悪かったね。うちはオズヌちゃ! ヨロシクネ、リリィ」
カタコトの標準語を使いながら、リリィの肩が外れそうなほど大きくブンブンと握手している。
「お嫁さんがついとるならうちも安心ちゃ。存っ分に世話してくれんね」
「えっ、えっ」
「ほいじゃギヒンダイは要らんかのう、ゴズメル!」
「しゃーしぃ。まだ生えてなか」
オズヌはカラカラと笑って部屋を出て行く。ゴズメルはベッドに寝たまま唸った。まったく、共におやつを取り合った、小さくて可愛いオズヌはどこへ行ってしまったのだろう?
(いや、昔から食い意地は張ってたな……体格はともかく、性格は変わってないかも……)
放り出された格好のゴズメルを見かねて、リリィが頭の下に枕を当ててくれる。
「毛布が下敷きになっているわ。寒いでしょう。脚にかけてあげるから……」
「……あんたがあっためておくれよ。リリィ」
ゴズメルが誘うと、リリィは尻込みしたように両手を後ろで組んだ。
「だめよ、ここはあなたのお友達の家だもの……それより、ギヒンダイって何かしら? からだを温めるものなら、借りたほうがいいと思うのだけど……」
無垢な唇を、ゴズメルは強引にふさいだ。ここまでの疲れが祟って腕に力が入らない。だが、リリィは「だめ」と言いながら無抵抗だった。
針に通された系が布に吸い寄せられるかのように、ベッドの上へ乗り上げてしまう。
「よして。いけないわ、ゴズメル……」
「なにが? あたしは擬牝台の説明をしようとしてるだけさ」
ゴズメルはそう言いながら、リリィの背中にべったりと胸を押し当てた。
「ほら、獣みたいに四つ足になりな。こういう器具なんだよ。もっと背中をまっすぐにするんだ。テーブルみたいに……」
「あっ……」
ゴズメルは、背後から両手で彼女の腿をまさぐった。
「ここの間に、狭い筒があるんだ。先に使い捨ての袋が付いてて、中には柔らかい海綿が仕込んである……ローションで濡らして、ヌルヌルにしておくわけ……」
「そ、それって……えっ……」
「こうやって、パンッ、パンッって腰を前後に振って使うんだよ。なんだろうね、これ。当ててみなよ、リリィ……」
「やぁん……」
服を着たままだというのにあからさまに腰を使われ、リリィは真っ赤になってしまった。
ミノタウロス族のメスにとっては見慣れた器具だ。常備している家庭もあるが、各階層には疑牝台を置いている小屋があって、生える時期だけ利用するのが一般的だった。
「自立式の……オナホールということなの……?」
「そうだよ。オズヌは嫁がいるなら要らないだろうと言ったんだ。どうしようかね。借りたほうがいい?」
「そ、そんなのダメよ。やめてちょうだい」
「ダメって? どういう意味?」
「…………オズヌさんがそういうことをしてもかまわないと言うのなら、ゴズメルは私を使うべきだわ。擬牝台なんかではなく」
リリィはスッと身を屈めて寝返りを打つと、ゴズメルに抱きついてキスした。
「私は器具と違ってこうやって動けるから、ゴズメルの負担を減らせるのよ。そ、それに温かくて柔らかいし、気持ちいいと思うわ……たぶんだけど……」
自分で使ったことがないからか、後半へいくにつれて自信が尻すぼみになっていく。
ゴズメルがわざと黙っていると、リリィは業を煮やしたように「もうっ」と怒った。
「私はあなたの擬牝台よ……使ってちょうだい、ゴズメル……」
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