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破・隷属の首輪+5でダンジョンクリア編
8.数年後、手すりが導入される★
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急停止の直後は急加速だ。
内臓を揺さぶるほどのスピード差に、車内後部ではなんと乗客が一人昏倒してしまった。
とはいえトロバスではよくあることだった。周囲に居合わせた者も他人事ではないので対応に追われることになる。
ゴズメルはざわつく乗客たちから隠すようにリリィを抱いていた。
ゴズメルの右手の、人差し指と親指のあいだのL字型のくぼみ。そこにリリィの胸はピッタリと収まる。ゴズメルはそのまま人差し指を浮かせて、リリィの胸のふくらみをかすめるように動かした。
「ひ……ひぁ、あ……!」
「しーっ……」
ゴズメルの左手が、リリィの口元に伸びる。
股に膝を入れられ、口をふさがれ、胸をもてあそばれ、それでもなおリリィが感じていることが、ゴズメルにははっきりとわかっていた。
口を塞いだ左手が、リリィの濡れた吐息で湿ってきはじめたからだ。ゴズメルは耳に唇をつけて言った。
「こんな場所でよだれ垂らして、すけべな子だね」
「……、……!」
罵られてさえリリィは悦んでいた。言葉もなく身を震わせ、握りしめた吊革がギリギリときしむ。
こんな状況で興奮してしまうなんてお互い、本当にどうかしている。
そうわかっているのに、二人はSM的シチュエーションプレイをやめることができなかった。
「あんた、今、自分がどんなにみっともない恰好してるか、わかってんだろうね? 股かっぴろげてあたしの腿になすりつけて、胸も、こんな……」
触って触ってと訴えるようにゴズメルの手に押し付けるせいで、リリィの胸のかたちは着衣の上からでもわかるほど露わになってしまっている。
「こんなに、可愛いとこばっか見せやがって……」
ときめきのあまり、ゴズメルはとうとうリリィの耳を口に入れてしまった。
不意打ちのような刺激に、リリィは耐えられなかった。
「ひう……うー……っ」
唾液まじりの吐息で、ゴズメルの手をますます汚してしまう。
ゴズメルは気にするどころではなかった。
これはミノタウロス族の特性でもあるが、彼女には反芻する癖がある。
気に入ったものを噛んで舐めては吐き出し、また口に入れる。
ミノタウロス族は幼児の頃にこの特性が発現する。他部族の目には下品に映るためミノタウロスの里では人前で反芻しないよう躾られるのだが、成人個体でも興奮すると癖が出てしまうことがある。
美味しいものを味わうように口の中でちゅぷちゅぷと舐め回し、奥歯でいたぶるように噛む。十分に柔らかくなると、口から取り出して、うっとりと匂いを嗅いだり眺めたりして、再び舌を這わせる。
同時に、右手でリリィの胸をぴん、ぴん、と人差し指で弾くように刺激し、膝を股の深くまで挿し込む。
両手を吊り革から離すことができない哀れなリリィは、びくんびくんと瀕死の魚のように身を跳ねさせるばかりだ。
「はうぅん……!」
リリィは、足りなかった。もっと直接的な刺激がほしい。
スリスリと腰を揺らして、必死にご主人様におねだりするのだが、ゴズメルは「だめ」と言って、ますますリリィをキツく抱きしめてしまう。
「あぁ、悪い子だ。ちょっとも我慢できないのか」
胸をがしっと捕まえられてしまっては、つんつんと乳首をつついてくる指から逃げることもできない。
「お仕置きだよ。バツとしてこのままでイきな」
絶頂するよう命令されて、リリィは身悶えした。
周囲に人がいるのに、そんな淫らな真似ができるわけがない。
だが首輪の重みで全身がジンと痺れて、理性はちっとも働かないのだった。
「ごっ……ごひゅじん、しゃまぁ……ふゃあぁ……」
リリィはゴズメルの手の中でハァハァと舌まで出てしまうような荒い息をついた。
服従を示すように、ぱっくりとだらしなく開いていた股をキュッと閉じて、ゴズメルの腿をキツく締め上げる。
ゴズメルは喉の奥で小さくうなり、リリィの耳を噛んだ。
ねっとりと舐めしゃぶり、指で乳首をいじめる。その動きが激しさを増し、リリィは危うく吊革を離してしまうところだった。
管理者の命令に背くと、契約違反と見なされ、着用者には呪いのペナルティがある。詳細は不明だが、ペナルティの結果、翅の封印が解けてしまったらトロバス内は今よりもっと大変なことになってしまうだろう。
だが、今のリリィは難しいことを何も考えられない。ゴズメルに服従することが気持ちよくて仕方がないのだ。
首輪のせいか、持って生まれた翅のせいか、それよりももっと違う理由なのかはわからない。
ゴズメルに、ぎゅうっと絞るように胸を揉みしだかれる。耳元に「イけ、イけ、イけ、イけ……」と、熱っぽく命令される。
それらすべてにリリィは喜んで服従した。
ゴズメルの手の平のなかで「ひふぅーっ……!」と情けない息を漏らし、挟んだ腿をぴしゃぴしゃと粗相のような量の愛液で濡らす。
再びの急停止があり、目的地に到着したアナウンスが流れてからも、二人はしばらくその場から動けなかった。
やっと吊革から離せたリリィの両手を、ゴズメルは「ごめん……」と言って背後から握りしめる。
優しい声が心地よくて、リリィは思わず瞼を閉じてしまった。
しでかした罪の重さと、全身の気怠さ、何よりご主人様から愛される喜びに、まだもう少しだけ浸っていたかった。
内臓を揺さぶるほどのスピード差に、車内後部ではなんと乗客が一人昏倒してしまった。
とはいえトロバスではよくあることだった。周囲に居合わせた者も他人事ではないので対応に追われることになる。
ゴズメルはざわつく乗客たちから隠すようにリリィを抱いていた。
ゴズメルの右手の、人差し指と親指のあいだのL字型のくぼみ。そこにリリィの胸はピッタリと収まる。ゴズメルはそのまま人差し指を浮かせて、リリィの胸のふくらみをかすめるように動かした。
「ひ……ひぁ、あ……!」
「しーっ……」
ゴズメルの左手が、リリィの口元に伸びる。
股に膝を入れられ、口をふさがれ、胸をもてあそばれ、それでもなおリリィが感じていることが、ゴズメルにははっきりとわかっていた。
口を塞いだ左手が、リリィの濡れた吐息で湿ってきはじめたからだ。ゴズメルは耳に唇をつけて言った。
「こんな場所でよだれ垂らして、すけべな子だね」
「……、……!」
罵られてさえリリィは悦んでいた。言葉もなく身を震わせ、握りしめた吊革がギリギリときしむ。
こんな状況で興奮してしまうなんてお互い、本当にどうかしている。
そうわかっているのに、二人はSM的シチュエーションプレイをやめることができなかった。
「あんた、今、自分がどんなにみっともない恰好してるか、わかってんだろうね? 股かっぴろげてあたしの腿になすりつけて、胸も、こんな……」
触って触ってと訴えるようにゴズメルの手に押し付けるせいで、リリィの胸のかたちは着衣の上からでもわかるほど露わになってしまっている。
「こんなに、可愛いとこばっか見せやがって……」
ときめきのあまり、ゴズメルはとうとうリリィの耳を口に入れてしまった。
不意打ちのような刺激に、リリィは耐えられなかった。
「ひう……うー……っ」
唾液まじりの吐息で、ゴズメルの手をますます汚してしまう。
ゴズメルは気にするどころではなかった。
これはミノタウロス族の特性でもあるが、彼女には反芻する癖がある。
気に入ったものを噛んで舐めては吐き出し、また口に入れる。
ミノタウロス族は幼児の頃にこの特性が発現する。他部族の目には下品に映るためミノタウロスの里では人前で反芻しないよう躾られるのだが、成人個体でも興奮すると癖が出てしまうことがある。
美味しいものを味わうように口の中でちゅぷちゅぷと舐め回し、奥歯でいたぶるように噛む。十分に柔らかくなると、口から取り出して、うっとりと匂いを嗅いだり眺めたりして、再び舌を這わせる。
同時に、右手でリリィの胸をぴん、ぴん、と人差し指で弾くように刺激し、膝を股の深くまで挿し込む。
両手を吊り革から離すことができない哀れなリリィは、びくんびくんと瀕死の魚のように身を跳ねさせるばかりだ。
「はうぅん……!」
リリィは、足りなかった。もっと直接的な刺激がほしい。
スリスリと腰を揺らして、必死にご主人様におねだりするのだが、ゴズメルは「だめ」と言って、ますますリリィをキツく抱きしめてしまう。
「あぁ、悪い子だ。ちょっとも我慢できないのか」
胸をがしっと捕まえられてしまっては、つんつんと乳首をつついてくる指から逃げることもできない。
「お仕置きだよ。バツとしてこのままでイきな」
絶頂するよう命令されて、リリィは身悶えした。
周囲に人がいるのに、そんな淫らな真似ができるわけがない。
だが首輪の重みで全身がジンと痺れて、理性はちっとも働かないのだった。
「ごっ……ごひゅじん、しゃまぁ……ふゃあぁ……」
リリィはゴズメルの手の中でハァハァと舌まで出てしまうような荒い息をついた。
服従を示すように、ぱっくりとだらしなく開いていた股をキュッと閉じて、ゴズメルの腿をキツく締め上げる。
ゴズメルは喉の奥で小さくうなり、リリィの耳を噛んだ。
ねっとりと舐めしゃぶり、指で乳首をいじめる。その動きが激しさを増し、リリィは危うく吊革を離してしまうところだった。
管理者の命令に背くと、契約違反と見なされ、着用者には呪いのペナルティがある。詳細は不明だが、ペナルティの結果、翅の封印が解けてしまったらトロバス内は今よりもっと大変なことになってしまうだろう。
だが、今のリリィは難しいことを何も考えられない。ゴズメルに服従することが気持ちよくて仕方がないのだ。
首輪のせいか、持って生まれた翅のせいか、それよりももっと違う理由なのかはわからない。
ゴズメルに、ぎゅうっと絞るように胸を揉みしだかれる。耳元に「イけ、イけ、イけ、イけ……」と、熱っぽく命令される。
それらすべてにリリィは喜んで服従した。
ゴズメルの手の平のなかで「ひふぅーっ……!」と情けない息を漏らし、挟んだ腿をぴしゃぴしゃと粗相のような量の愛液で濡らす。
再びの急停止があり、目的地に到着したアナウンスが流れてからも、二人はしばらくその場から動けなかった。
やっと吊革から離せたリリィの両手を、ゴズメルは「ごめん……」と言って背後から握りしめる。
優しい声が心地よくて、リリィは思わず瞼を閉じてしまった。
しでかした罪の重さと、全身の気怠さ、何よりご主人様から愛される喜びに、まだもう少しだけ浸っていたかった。
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