全部〜世界の片隅にひっそりと生きている根暗人間の日々の記録や思ったことなど全部ここに書く〜

ネットの掲示板で知り合いを見つけてビビった話

もう二十年近くも前の話。

当時、私は新卒である職場に入社したばかりだったのだが、某掲示板で同期の投稿を発見してしまった。

「してしまった」と書いたのは、その内容が決して愉快なものではなかったからである。

見つけたのは偶然と必然の中間くらいか。

何故なら私は仕事が嫌で嫌で、「◯◯（職種）　辞めたい」と頻繁にネットで検索していたからで、同期の相談内容も仕事に関することだったからだ。

最初は「あの人に似てるな」くらいだった感想が「すご……ホントにそっくりな状況だなぁ」となり、最終的には「99.9パーセント彼やん！！」となってゆく。

そこには彼が私にこぼした愚痴がそのまま書いてあった。

詳細は省くが、複数の細かいエピソードの全てが一致した上、出てくるイニシャルも完全に一致したのである。

例えば「田中さん→Tさん」「鈴木さん→Sさん」のように。

内容は上司や特定の先輩社員への愚痴、不当に扱われていることの疑問などであった。

私も◯さんとして登場しており、「僕はガミガミ言われるのに、◯さんは何も言われないのは何故だろう」と、まぁ悪口ではなかったのでホッとしたりしたのだが。

ちなみに私への当たりがキツくなかった理由は、ただ単に全く口答えをしなかったからで、人間が怖い私にとっては当然の行動だった。

一方の彼は私と違って学歴が高かったのもあり、新人によくある「失敗を押し付けられる」などの行為に対し、プライドが許せなかったことで上司たちの反感を買ったのだろうと思う。

ネットをそこまで利用していなかった私が投稿を見つけるくらいなのだから、こんなに事細かに書いて上司や先輩に見られたらどうするのだろうとハラハラしたものである。

結局、彼は一年足らずで退職してしまう。

私は唯一の異性の友人を失ってしまったわけだが、つまり彼は現在の私の旦那たんで～～～～～す！！！

……ということは決してない。

共通の相手への愚痴だけで繋がっていた友情（？）なのだから、切れて当然だった。

その後彼と会うことは一度もないし、これから会うこともないであろう。

このことで、不特定多数が見る場所への書き込みをする時にはフェイクを混ぜることの大切さを知ったわけだが、つまりこの文章の一部または全ては嘘だということである。なんつって。