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2歳になっても発語がない、しゃべらない長男③〜いざ療育!

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さて諸々の手続きを済ませ、ついに念願の療育開始である。
療育は週一回、決められた曜日の午前中に行われる。流れは次の通りだった。

①来所、先生へ挨拶
療育へ行く途中に公園があり、長男は遊びたがることがあった。仕方なく付き合って遅刻したこともある。
玄関で靴を脱ぎ、自分の名前のある場所へ靴をそろえて置く。

②入ってまずはトイレ
療育を通しての目標を二つ決めてくださいと言われて定めたものが「トイレを一人で出来るようになる」だったため。もう一つはもちろん「発語を促すこと」である。だから入ったらまずトイレ。たとえ出なくても座る(毎週ほとんどでなかったが)。

③みんな集まって朝の会
椅子が並べられているので座る。
メンバーは長男を含めて三人から五人。長男は最年少で、他は園に通っている子ばかりだった。ちなみに全員男児。
本日の日付の書かれたボードを先生がみんなに見せて日付や天気の確認(穴埋めになっていた)、その後短い絵本を読んだり手遊びをする。

④本日の活動
事前に配られた予定表通りの活動の時間。花の種を植えたりパズル遊び、粘土や先生たちお手製の段ボールアスレチックなどなど。公園で遊んだり、芋掘りの活動もあった。

⑤おやつタイム
テーブルに座りおやつ。その前にもトイレ。歩き回らない、いただきますの前に勝手に食べない、などルールを学ぶ。一度だけおかわり可。言葉が出ない息子は頼む時のジェスチャーを教えられた。水筒のお茶を自分で飲む練習も行う(持っていた水筒の蓋が固すぎて私が緩めていた)。
おやつはたいてい一口で食べられるもので、個包装のクッキーやせんべい、小さなゼリーなど。

⑥歯磨き
洗面所に貼ってある歯を磨く順序の絵を見ながら歯磨き、親が仕上げ磨き。洗面所に並んでうがい。横入りしないこと。

⑦自由遊び
別室におもちゃがあるのでそこに移動し遊ぶ。長男はまだ一人遊び。他の子もだいたい一人で遊んでいた。この間に保護者は今日のレポートを書く(活動内容や目標を達成できたか、子どもの様子、最近出来るようになったことなど)。

⑧帰りの会
みんな椅子に座って挨拶、帰宅。その前にまたトイレ。
帰宅途中、また例の公園に行きたがることが多かった。



これらのことを親子でやったり親は後ろで見守ったりする。先生からは「一人でできるようになるためなるべく手を出さないで」と言われたので出来るだけ見守るスタンスだった。

生後数ヶ月の次男をずっと抱っこ紐で抱えていなければならず、泣いて邪魔にならないか心配だったが、大体寝ていたので杞憂に終わった。彼は夜寝ないくせに外では良く寝ていた。親子で体操する時なんかには先生が預かってくれたこともある。

ちなみに先生は計三人いて、そのうちの二人が毎回指導してくれた。みんな優しい先生で、通っていたら突然ぺらぺら喋るようになった! などの劇的な変化があったわけではないにしろ、療育を受けて良かったと思っている。

この頃は次男の夜泣きが凄まじく、目の下にどす黒いクマを作りながらだった上、帰ってからの昼ごはんもバタバタしたけれど、そんなことを差し引いても通って良かったと思う。
息子というよりむしろ私が助けられた部分もあった。社会から孤立している状態はやはり辛く、また、発語の遅れに対して何らかの行動を取っている状態であることが重要だったのではないかと今にして思う。

約半年が経ち、幼稚園入園と共に退所した。半年間で徐々にだが言える単語も増え、滑舌の悪さなどまだまだ心配な面も無きにしも非ずだったが、発語がゼロなのとは格段に不安感が違う。
幼稚園の方が子どもの数が多いし、園での生活も刺激的だろうと療育の卒業を決めた。

ちなみに他の保護者たちとは特に交流はなく、療育の最中に一言二言話す程度だった。帰りに近くの公園でたまたま一緒になったので数分遊んだくらい。
みなそれぞれ子どものことで多少なりとも悩んでいるのだろうから自分たちのことで精一杯というのあるが、それよりも他の家庭の事情に立ち入らないようにしていたのではないかと思う。





現在は小学生の長男。まだちょっとラ行が苦手な部分があるが、問題なく学校生活を送っている。

彼の発語問題を通して私は、子どもの成長に関しては「ただ待つ」ことが重要であると学んだ。

もちろん子育ての悩みは次々出てくる。現に今だって友人関係や体格のことで悩んでいるが、未来の私は「なんであのレベルで悩んだんかなバカだったなぁ~」などと思っているかもしれない。

ちなみに、血を分けた兄弟であるため次男も発語が遅いかもしれない、下手すれば長男よりもさらに遅いこともありうると覚悟していた。
が、彼は一歳三カ月の時に「ちょうちょ」としゃべり、その後順調に語彙が増えていったので逆に拍子抜けしてしまった。

どうせ人間いつかは死ぬし、まぁ余裕を持ってボチボチと生きていくくらいがいいです、きっと。
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