上 下
478 / 514

向かいのアパートのお婆さんのバリケードがグレードアップした。

しおりを挟む
うちのアパートの道を挟んだ向かいに、別のアパートが建っています。

私がドアを開けて進行方向を向くと、自然とそのアパートの端の部屋の方に視線が行きます。

すると何回かに一度住人と目が合ってしまう!

住んでいるのはおそらく独居のお婆さん。

こちら側にベランダがあって、彼女が洗濯物を干していたり、何故か窓際で外を見ていたりすることも多いです。

ベランダに布を斜めに張ってあるのは目隠しでしょうね。

我々が引っ越してきた時には既にそうだったので、長年もうホントにこっちを見ないで! という状況なんだと思います。

あちらにしてみればこっちがジロジロ見ている、という感覚なのでしょう。

でもこちらにしてみれば逆で、あちらが見ているところにたまたま視線を向けた、というか自然に顔を向けた、というか。

それにしても気まずい。

そちらを見ないようにと思っても、進行方向なので顔を背けると不自然になってしまうし。

で、先日また視線が合ってしまいました。

今回は合い方が激烈な感じで、

バチバチバチバチバッチコーン!!

みたいな。

何というか、あっ見られてる……と視線を感じてつい見てしまい、やっぱり見てる! あー早くそらさなきゃでも何故かそらせない!

名前も知らない中年女と高齢女が小道を挟んで見つめ合う、という意味不明の誰も得しない状況が出来上がってしまったんですね~!

翌日。

張られている布の端の隙間に、新たに小さなタオルが吊るしてありました。

100パーセント私対策だと思います。

正直いい気分はしませんが、お互いまた恋人でもないのに見つめ合う視線のレイザー・ビームで意味不明の状況を描き出すよりかはいいのではないでしょうか。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

毎月一本投稿で、9ヶ月累計30000pt収益について

ちゃぼ茶
エッセイ・ノンフィクション
9ヶ月で毎月一本の投稿にて累計ポイントが30000pt突破した作品が出来ました! ぜひより多くの方に読んでいただけた事についてお話しできたらと思います!

白い花のような虫

筑前煮
エッセイ・ノンフィクション
公園で白い花のような虫を見つけたので写真を載せておきます。お尻(背中?)にふわふわした綿のようなが付いた、ピョンと跳ねる不思議な虫です。虫が苦手な方は閲覧にご注意。後半はその他の生き物(主に昆虫)について写真などを載っけています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

女性は知らない男子トイレの話

黒いテレキャス
エッセイ・ノンフィクション
男子トイレの変な人の話

人違いで同級生の女子にカンチョーしちゃった男の子の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

処理中です...