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第4章
護衛依頼【5】
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次の日。天井は創ってなかったので、陽の光で目が覚めた。
ていうかもともと神龍である影響なのか、あまり睡眠を必要としないんだよね。だからちょっと眠りが浅い。
起きて壁を消して、ベットを無限収納庫に収納する。
馬車の中を見ると、まだ皆寝ていた。おそらくサーニャさんはハーフだから、私と同じように眠りは浅いだろう。だけど私の魔法の効果でぐっすりと眠っている。
「ふふっ。よかった」
実はサーニャさんの顔が疲労しているように見えたのだ。今はゆっくりと休めたのか、顔色はいい。
……顔色が悪そうだったのは、疲労のほかにもあるだろうけど。
とりあえず馬車から離れ、結界の様子を確認する。
「フォレストウルフがまだいる…」
結界が解除されるのを待っているのか、ウロウロしている。
索敵に引っかかって鬱陶しいので、遠隔魔法で仕留めておく。地面から棘が出てきて、フォレストウルフの体を貫く。
「うわぁー…えげつない」
自分でやっておいてやらなきゃ良かったと思った…。あ、ちなみにここからでは見えてない。私のスキル、神眼の効果だ。
一応龍として視力は桁違いにいいが、神眼はそれ以上の力がある。
……まぁ目を凝らせば、素の目でも壁くらい見通せるらしいんだけどね。まじでハイスペックだと思うわ。
「…回収しとこ」
ちょっと素材としては微妙なくらいやられちゃってるけど、残しておく訳にもいかないので回収しておく。ついでに血の臭いも消してっと…よし。
「ふわぁ……おふぁようごじゃいます」
可愛らしい声を出して、サーニャさんが起き出してきた。まだ辺りは薄暗い。
「ふふっ。おはようございます。よく眠れましたか?」
「はい……眠らせてくれたんですね」
私は曖昧に微笑んでおく。
「…ありがとうございました。近頃眠れてなくて…」
やっぱりそうだったか。
「何か手伝うこと、ありますか?」
「そうですね…」
正直やることはない。朝ごはんは作り置きのスープと簡単なサラダ。それと……白パン。
そう、やっとパンが作れたんだよ!長かった……まぁまだ目標より遠いけどね。それでも硬いパンよりましだ。
「……では、テーブルのセッティングを任せても?」
私の無限収納庫にはテーブルが入ってるんだけど、組み立て式なんだよ。だから組み立ててもらいたい。
いつまでも馬車で食べるより、外で食べた方がいいよね、ってことで。
『無限収納庫で組み立てできますよ?』
いいの。こういうのもね大事なんだから。
「分かりました」
「じゃあ出しますね」
無限収納庫からテーブルを取り出して、組み立てて貰っているうちに、食事の準備をする。
スープは軽く温めたいから、魔石で動く簡易コンロの上において、温める。
これはこの前商業ギルドで買っといた。一口タイプと二口タイプの2つね。出したのは一口タイプ。なかなかに使い勝手がいい。
サラダは……適当に刻んで、醤油ベースの和風ドレッシングをあえておく。
「できました!」
一仕事やり遂げて達成感溢れるサーニャさん。なかなか小柄な体で苦戦してたみたいだけど、できたらしい。
「では、起こしてきてもらえますか?」
「分かりました」
サーニャさんが呼びに行っている間に、スープをとりわけ、テーブルに並べる。サラダも同じ。パンは真ん中にバケットで出しておく。色々と遊んだ結果、クロワッサンとか、コッペパンもどきみたいなのが入っている。まぁ味は保証するから大丈夫…だと思う。
「おはよう……早いのね」
1番に起きてきたのはリナさんだ。ギルさんかと思ったんだけど、意外だね。
「それよりごめんね。いつの間にか寝ちゃってて…」
「いいですよ、別に。でも、ギルさん達と一緒でもよかったんですか?」
今更である。そう言えばサーニャさん、男の人と一緒に寝たんだよね…
「あー、まぁ大丈夫よ。サーニャさんは?」
「私も特に気にしませんよ」
どうやら杞憂だったらしい?
……いやサーニャさん、気にしないのはさすがにどうかと思う。100歳くらいだとしても、可愛いのだから。
いっその事一緒に外で寝たら良かったかな?
「(もしマリーナ様と隣合って寝たら私死にます!)」
小声で言っても丸聞こえなんだけど。何を言っているんだか……
「おはようさん…お、美味そうじゃねえか」
ギルさん達も起きてきた。案の定、フィーナさんが最後だ。
「じゃあ食べましょうか」
全員が席につき、食事が始まった。
「美味い!おかわりあるか?」
「ありますよー」
「私もー」
「俺もー」
結局私を除く全員がおかわりした。ただのコンソメスープなんだけどなぁ?
「はぁ食った食った。いやー、スープもサラダも、オマケにパンも美味かったなぁ。」
「ええ、ほんとに美味しかったわ。ありがとうね」
どうやら気に入ってくれたようだ。良かった…
「じゃあ今日はバケットとフィーナが護衛。もとい監視?だったか」
監視って聞こえ悪いんだけど。まぁそれ以外に言い方ないかもだけどさぁ…。
「じゃあお願いしますね」
「まっかせてー」
「ん。やる」
あれ、そう言えばバケットさん。サーニャさんがいるのにいつもの調子だ。機嫌がいいからかな?
「今日は少し奥まで行ってみましょう」
確かに昨日はあまり時間がなかったからね。今からなら、奥まで行けるだろう。
私は食事の後片付けをして、サーニャさんを先頭にして、森へと入っていった。
………だけど、何故かさっきから妙に胸騒ぎがする。なにか起きなきゃいいけど……
ていうかもともと神龍である影響なのか、あまり睡眠を必要としないんだよね。だからちょっと眠りが浅い。
起きて壁を消して、ベットを無限収納庫に収納する。
馬車の中を見ると、まだ皆寝ていた。おそらくサーニャさんはハーフだから、私と同じように眠りは浅いだろう。だけど私の魔法の効果でぐっすりと眠っている。
「ふふっ。よかった」
実はサーニャさんの顔が疲労しているように見えたのだ。今はゆっくりと休めたのか、顔色はいい。
……顔色が悪そうだったのは、疲労のほかにもあるだろうけど。
とりあえず馬車から離れ、結界の様子を確認する。
「フォレストウルフがまだいる…」
結界が解除されるのを待っているのか、ウロウロしている。
索敵に引っかかって鬱陶しいので、遠隔魔法で仕留めておく。地面から棘が出てきて、フォレストウルフの体を貫く。
「うわぁー…えげつない」
自分でやっておいてやらなきゃ良かったと思った…。あ、ちなみにここからでは見えてない。私のスキル、神眼の効果だ。
一応龍として視力は桁違いにいいが、神眼はそれ以上の力がある。
……まぁ目を凝らせば、素の目でも壁くらい見通せるらしいんだけどね。まじでハイスペックだと思うわ。
「…回収しとこ」
ちょっと素材としては微妙なくらいやられちゃってるけど、残しておく訳にもいかないので回収しておく。ついでに血の臭いも消してっと…よし。
「ふわぁ……おふぁようごじゃいます」
可愛らしい声を出して、サーニャさんが起き出してきた。まだ辺りは薄暗い。
「ふふっ。おはようございます。よく眠れましたか?」
「はい……眠らせてくれたんですね」
私は曖昧に微笑んでおく。
「…ありがとうございました。近頃眠れてなくて…」
やっぱりそうだったか。
「何か手伝うこと、ありますか?」
「そうですね…」
正直やることはない。朝ごはんは作り置きのスープと簡単なサラダ。それと……白パン。
そう、やっとパンが作れたんだよ!長かった……まぁまだ目標より遠いけどね。それでも硬いパンよりましだ。
「……では、テーブルのセッティングを任せても?」
私の無限収納庫にはテーブルが入ってるんだけど、組み立て式なんだよ。だから組み立ててもらいたい。
いつまでも馬車で食べるより、外で食べた方がいいよね、ってことで。
『無限収納庫で組み立てできますよ?』
いいの。こういうのもね大事なんだから。
「分かりました」
「じゃあ出しますね」
無限収納庫からテーブルを取り出して、組み立てて貰っているうちに、食事の準備をする。
スープは軽く温めたいから、魔石で動く簡易コンロの上において、温める。
これはこの前商業ギルドで買っといた。一口タイプと二口タイプの2つね。出したのは一口タイプ。なかなかに使い勝手がいい。
サラダは……適当に刻んで、醤油ベースの和風ドレッシングをあえておく。
「できました!」
一仕事やり遂げて達成感溢れるサーニャさん。なかなか小柄な体で苦戦してたみたいだけど、できたらしい。
「では、起こしてきてもらえますか?」
「分かりました」
サーニャさんが呼びに行っている間に、スープをとりわけ、テーブルに並べる。サラダも同じ。パンは真ん中にバケットで出しておく。色々と遊んだ結果、クロワッサンとか、コッペパンもどきみたいなのが入っている。まぁ味は保証するから大丈夫…だと思う。
「おはよう……早いのね」
1番に起きてきたのはリナさんだ。ギルさんかと思ったんだけど、意外だね。
「それよりごめんね。いつの間にか寝ちゃってて…」
「いいですよ、別に。でも、ギルさん達と一緒でもよかったんですか?」
今更である。そう言えばサーニャさん、男の人と一緒に寝たんだよね…
「あー、まぁ大丈夫よ。サーニャさんは?」
「私も特に気にしませんよ」
どうやら杞憂だったらしい?
……いやサーニャさん、気にしないのはさすがにどうかと思う。100歳くらいだとしても、可愛いのだから。
いっその事一緒に外で寝たら良かったかな?
「(もしマリーナ様と隣合って寝たら私死にます!)」
小声で言っても丸聞こえなんだけど。何を言っているんだか……
「おはようさん…お、美味そうじゃねえか」
ギルさん達も起きてきた。案の定、フィーナさんが最後だ。
「じゃあ食べましょうか」
全員が席につき、食事が始まった。
「美味い!おかわりあるか?」
「ありますよー」
「私もー」
「俺もー」
結局私を除く全員がおかわりした。ただのコンソメスープなんだけどなぁ?
「はぁ食った食った。いやー、スープもサラダも、オマケにパンも美味かったなぁ。」
「ええ、ほんとに美味しかったわ。ありがとうね」
どうやら気に入ってくれたようだ。良かった…
「じゃあ今日はバケットとフィーナが護衛。もとい監視?だったか」
監視って聞こえ悪いんだけど。まぁそれ以外に言い方ないかもだけどさぁ…。
「じゃあお願いしますね」
「まっかせてー」
「ん。やる」
あれ、そう言えばバケットさん。サーニャさんがいるのにいつもの調子だ。機嫌がいいからかな?
「今日は少し奥まで行ってみましょう」
確かに昨日はあまり時間がなかったからね。今からなら、奥まで行けるだろう。
私は食事の後片付けをして、サーニャさんを先頭にして、森へと入っていった。
………だけど、何故かさっきから妙に胸騒ぎがする。なにか起きなきゃいいけど……
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