27 / 130
第2章
いざ、市場へ!【4】
しおりを挟む
「何か食べたいものある?」
リナさんにそう聞かれた。正直に言うと…自分で作りたい。それならリナさんたちに奢った形にもなるしね。ギルさん達には後で食べてもらうつもり。無限収納庫に入れれば冷めないしね。
「あの…」
「うん?どうしたの?」
「料理…自分で作ってもいいですか?」
「マリーナちゃんが作るの?」
「はい。だめですか?」
するとリナさんは少し考え込んでしまった。やっぱりだめかな?
「だめでは無いけど…作るとこないわよ?」
「あ…」
そうだよ!むっちゃ大事なこと忘れてたじゃん!
「うーん…とりあえず宿に行って、厨房を貸してもらえるか頼んでみる?」
「でも…今は混んでるんじゃないんですか?」
今はちょうどお昼時。あの宿は食堂もしているみたいだから、多分混んでると思う。
「確かにそうね…」
「…それなら…先にグリアーノを買えばいいと思う」
そう言えば後で買う予定だったね。行って買って帰ってきたら、ちょうどいい時間帯になるかな?
「それがいいわね。マリーナちゃんもそれでいい?」
「はい」
寧ろ願ったり叶ったりだよ!あ、でもまだ土鍋創ってないや。後でこっそり創っとこう。
「じゃあ…こっちね」
大通りの脇道へと入る。かなり狭い。
「この町はこういう道もあって、まるで迷路みたいになってるのよ」
「そうなんですか」
これは迷いそう…
『その時は私がサポートします』
あ、そうだね。その時はよろしく。
『はい』
「マリーナ…手を繋ごう」
「?はい」
フィーナさんと手を繋ぐ。多分はぐれないためかな?なんかフィーナさん嬉しそうだけど。
「ここだけど…あ、フィーナずるい!」
「早い者勝ち」
悔しがるリナさんにドヤ顔をするフィーナさん…何故に?
「と、そんなことは置いといて」
あ、いいのね。
「ここで買えるわよ」
着いたのはこじんまりとした建物。近くには広いスペースがあって、そこに数台の馬車が止まっていた。
「馬車をみるのは初めて?」
見入ってたからなのか、リナさんからそんなことを聞かれた。
「うーん…まぁ初めてと言えば、初めてです」
地球で2頭引きの馬車を見た事あるからね。目の前にいるのは3頭引きの馬車だけど。どちらにしろ、こっちの世界では初めてだね。
「そうなの。じゃあ入りましょうか」
「はーい」
ドアを開けて中に入る。そこには一つのカウンターと、いくつかの椅子とテーブルしかなかった。なんか寂しい感じ。
「…らっしゃい」
いつの間にかカウンターには、一人のおじさんがいた。とりあえずトテトテとカウンターまで向かう。そしておじさんに話しかけた。
「あの、グリアーノってありますか?」
「…あるよ」
……なんか聞いた事あるセリフだ。
「…どれくらい欲しいんだ?」
うーん…こっちの単位は?
『長さの単位、重さの単位は変わりません』
あら、そうなの?
『はい。全ての世界で共通です』
お、おう…なんか衝撃的な事実だわ…
「…なんだ、冷やかしか?」
おっと。いけないいけない。えっと、重さが同じなら…
「うーん、じゃあ30キロあります?」
「…あるよ。待ってな」
そう言って店の奥に消えていった。
「ちょっと、マリーナちゃん?そんなに買うの?」
「はい。まぁ念の為です」
「そ、そう(念の為って?)」
あ、まだ話してなかったや。まぁ食べてもらってからだね。
「…ほら。これだ」
いつの間にかおじさんは戻ってきていた。そして床に重そうな袋を3つ置いた。
「…一つ10キロだ。確認してくれ」
袋の口を開けて、中身を確認する。
「確かにお米だ…」
だけど、籾殻が付いたままだ。脱穀ってどうやるんだっけ?
『無限収納庫の機能で、脱穀できます』
え?!そんな機能あったの?
『解体と同じ原理なので』
ま、まぁ確かにそう…かな?
『あと、小麦粉も強力粉、中力粉、薄力粉などに分離できます』
…うん。もう何も言うまい。
「…どうだ?」
「大丈夫です。それでお代は?」
「…1キロで300リシアだ。だから…」
「9000リシアですね」
そう言うと、おじさんは驚いた顔をした。あれ?計算間違った?
「…計算はやいな」
あ、そこね。税金とか端数とかがないし、計算しやすいんだよね。
「そうでも無いですよ。それで、合ってますか?」
「…ああ。カードで払うか?」
「はい」
「…じゃあここに当ててくれ」
水晶にカードを当てて、会計終了!でも9000リシアって結構高いね。まぁ平民の月収が5000リシアだし。馬の飼料なら、買うのは商人とかだろうしね。この値段は妥当か。
買った3つの袋を無限収納庫に収納し、店を後にした。
「ちょうどいい時間帯かしらね。それじゃあ宿に戻りましょうか」
「はーい」
さて、いよいよ料理だ!まぁ許可が取れればの話だけどね。許可取れるといいなぁー…
そんなことを考えながら、私はリナさんの後をついて行き、宿へと向かった。
…………ちなみに、今度はリナさんと手を繋ぐことになった。なんで?
──────────────────────────────────────────
マリーナは2人に人気です…
リナさんにそう聞かれた。正直に言うと…自分で作りたい。それならリナさんたちに奢った形にもなるしね。ギルさん達には後で食べてもらうつもり。無限収納庫に入れれば冷めないしね。
「あの…」
「うん?どうしたの?」
「料理…自分で作ってもいいですか?」
「マリーナちゃんが作るの?」
「はい。だめですか?」
するとリナさんは少し考え込んでしまった。やっぱりだめかな?
「だめでは無いけど…作るとこないわよ?」
「あ…」
そうだよ!むっちゃ大事なこと忘れてたじゃん!
「うーん…とりあえず宿に行って、厨房を貸してもらえるか頼んでみる?」
「でも…今は混んでるんじゃないんですか?」
今はちょうどお昼時。あの宿は食堂もしているみたいだから、多分混んでると思う。
「確かにそうね…」
「…それなら…先にグリアーノを買えばいいと思う」
そう言えば後で買う予定だったね。行って買って帰ってきたら、ちょうどいい時間帯になるかな?
「それがいいわね。マリーナちゃんもそれでいい?」
「はい」
寧ろ願ったり叶ったりだよ!あ、でもまだ土鍋創ってないや。後でこっそり創っとこう。
「じゃあ…こっちね」
大通りの脇道へと入る。かなり狭い。
「この町はこういう道もあって、まるで迷路みたいになってるのよ」
「そうなんですか」
これは迷いそう…
『その時は私がサポートします』
あ、そうだね。その時はよろしく。
『はい』
「マリーナ…手を繋ごう」
「?はい」
フィーナさんと手を繋ぐ。多分はぐれないためかな?なんかフィーナさん嬉しそうだけど。
「ここだけど…あ、フィーナずるい!」
「早い者勝ち」
悔しがるリナさんにドヤ顔をするフィーナさん…何故に?
「と、そんなことは置いといて」
あ、いいのね。
「ここで買えるわよ」
着いたのはこじんまりとした建物。近くには広いスペースがあって、そこに数台の馬車が止まっていた。
「馬車をみるのは初めて?」
見入ってたからなのか、リナさんからそんなことを聞かれた。
「うーん…まぁ初めてと言えば、初めてです」
地球で2頭引きの馬車を見た事あるからね。目の前にいるのは3頭引きの馬車だけど。どちらにしろ、こっちの世界では初めてだね。
「そうなの。じゃあ入りましょうか」
「はーい」
ドアを開けて中に入る。そこには一つのカウンターと、いくつかの椅子とテーブルしかなかった。なんか寂しい感じ。
「…らっしゃい」
いつの間にかカウンターには、一人のおじさんがいた。とりあえずトテトテとカウンターまで向かう。そしておじさんに話しかけた。
「あの、グリアーノってありますか?」
「…あるよ」
……なんか聞いた事あるセリフだ。
「…どれくらい欲しいんだ?」
うーん…こっちの単位は?
『長さの単位、重さの単位は変わりません』
あら、そうなの?
『はい。全ての世界で共通です』
お、おう…なんか衝撃的な事実だわ…
「…なんだ、冷やかしか?」
おっと。いけないいけない。えっと、重さが同じなら…
「うーん、じゃあ30キロあります?」
「…あるよ。待ってな」
そう言って店の奥に消えていった。
「ちょっと、マリーナちゃん?そんなに買うの?」
「はい。まぁ念の為です」
「そ、そう(念の為って?)」
あ、まだ話してなかったや。まぁ食べてもらってからだね。
「…ほら。これだ」
いつの間にかおじさんは戻ってきていた。そして床に重そうな袋を3つ置いた。
「…一つ10キロだ。確認してくれ」
袋の口を開けて、中身を確認する。
「確かにお米だ…」
だけど、籾殻が付いたままだ。脱穀ってどうやるんだっけ?
『無限収納庫の機能で、脱穀できます』
え?!そんな機能あったの?
『解体と同じ原理なので』
ま、まぁ確かにそう…かな?
『あと、小麦粉も強力粉、中力粉、薄力粉などに分離できます』
…うん。もう何も言うまい。
「…どうだ?」
「大丈夫です。それでお代は?」
「…1キロで300リシアだ。だから…」
「9000リシアですね」
そう言うと、おじさんは驚いた顔をした。あれ?計算間違った?
「…計算はやいな」
あ、そこね。税金とか端数とかがないし、計算しやすいんだよね。
「そうでも無いですよ。それで、合ってますか?」
「…ああ。カードで払うか?」
「はい」
「…じゃあここに当ててくれ」
水晶にカードを当てて、会計終了!でも9000リシアって結構高いね。まぁ平民の月収が5000リシアだし。馬の飼料なら、買うのは商人とかだろうしね。この値段は妥当か。
買った3つの袋を無限収納庫に収納し、店を後にした。
「ちょうどいい時間帯かしらね。それじゃあ宿に戻りましょうか」
「はーい」
さて、いよいよ料理だ!まぁ許可が取れればの話だけどね。許可取れるといいなぁー…
そんなことを考えながら、私はリナさんの後をついて行き、宿へと向かった。
…………ちなみに、今度はリナさんと手を繋ぐことになった。なんで?
──────────────────────────────────────────
マリーナは2人に人気です…
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
408
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる