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第2章

こ、この味は...!?

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 目を覚ますと、目の前にリナさんの顔があった。

「ぬぉ?!」

 近い近い!チューしちゃうくらい近いんだけど!?

「うぅん…あら、おはよう」

「お、おはようございます…」

 どうやら私の方が近づいていたみたい。私って寝相悪いのかな…

「フィーナさん、起きてください」

 隣りで寝ているフィーナさんを揺すって起こす。

「…ん。ふぁあ…おはよ」

「おはようございます」

「マリーナちゃん、よく眠れた?」

「はい!もうぐっすりと!」

 ベッドは少し痛かったけど、それでもよく眠れた。疲れもない。

「じゃあ着替えて下で朝ごはんを食べましょうか」

「はーい」

 とはいえ私は替えの服を持っていないので、そのままだ。

「あら?マリーナちゃんってその服しか持ってなかったの?」

「はい。ずっと森にいましたからね」

 でもどこも破れたりしてないんだよね。凄くない?

「それなら、今日服も買いに行きましょうか」

「あ、そうですね。私も新しい服欲しいです!」

「ふふふっ。じゃあ決まりね。そろそろ下に降りましょうか」

「はーい」

 リナさんとフィーナさんは収納魔法を使えるみたいで、脱いだ服などを入れていた。

 そして下に降りると、またまたギルさんたちが先に座っていた。

「おはようございます!」

「おう!おはようさん」

「おはよ~。眠れた?」

「はい!」

 そんな会話をしながら席に着く。

「何食べる?」

 うーん…朝からステーキとかは無理だなぁ…

「スープとパンにします」

「昨日と同じだけど、いいの?」

「はい」

「じゃあ私も同じにしようかしら。昨日の食べ方がとても美味しかったし」

 結局全員が同じものを頼んだ。そんなに気に入ったのかな?
 しばらくして、頼んだものが運ばれてきた。

「あれ?昨日と色が違う?」

 昨日は透明っぽいスープだったけど、今日のは少しオレンジ色になっている。

「ここのスープは日替わりなのよ」

「へー。そうなんですか。じゃあいただきます」

「「「「「いただきます」」」」」

 スプーンで掬って、口に運ぶ。こ、この味は…!?

「コンソメだー!」

「ちょっと、どうしたの?!」

「あ、すいません…」

 思わず叫んでしまった。だってコンソメだよ?!てっきり塩味しかないって思ってたよ!

「このスープ、好きなの?」

「好きというか、久しぶりに食べたのでつい」

「そうなの(ということは、小さい時の記憶があるってことよね…やっぱり誘拐されたのかしら?)」

 おっと、ちょっと口が滑ってしまった。でも、上手い具合に勘違いしてくれて助かったよ。

 その後、やっぱり食べきれなかったので、ギルさんに食べてもらった。

「ご馳走様でした」

「「「「「ご馳走様でした」」」」」

「で?今日はどうすんだ?」

「今日は食材を見たいです。あと教会も行きたいです」

「教会か?また変なとこ行きたがるな」

 あれ?そんなに歓迎されてない感じ?

「ダメですか?」

「いや、ダメじゃねえよ。ただ、俺は神様っつうのを信じてないからな。マリーナは信じてるのか?」

「信じてますよ」

 だって実際会ってますし。

「なるほどな。よし、ここから近いのは教会だな。先に教会に行くぞ」

「はーい」

 お皿は、そのままにしておけば回収してくれるらしい。そして朝ごはんの料金も宿の料金に含まれているそう。やっぱり今日なにかギルさんたちに奢りたいな。

 そんなことを考えながら、私はギルさんについて行き、宿を後にした。




────────────────────────────────────────────


続けるには長くなりそうなので、ここで切らせて貰いました。次回はいよいよ教会に行きます。
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